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494話 場所変更
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「魔力数値1500!?
これが…脱皮して進化した魔竜の力と言うのですか?」
魔力数値を大きく上げた魔竜に驚くイクシア王子。
しかし驚いたのは王子だけではない。
他らなぬリュシウム本人が一番驚いていたのである。
(な…なんだ?
ワレのこの凄まじい魔力は??
魔力数値1500など…
魔竜将副官ディラムと同じレベルでは無いか?
この急激な上昇値は脱皮による進化だけではありえぬ。
連日のアポクリファル様の魔導実験によって、
ワレの身体が極限にまで鍛えられていたという事か…?)
(なるほどのう?
儂の実験もお前さんの
大規模な魔力上昇に貢献していたということかのう?
それは何よりじゃな)
魔法念話でリュシウムに話しかけるアポクリファル。
(しかしリュシウムよ。
先程の攻撃は何故に魔力を絞って小さな魔力弾に収めたのじゃ?
全力の無差別ブレス攻撃ならば、
あの人間の王子に一撃を喰らわせることも出来たろうに?)
(そ、それは…)
リュシウムは自分の背後に見える扉をちらりと見やった。
(ああ…なるほどのう?
その扉の奥の部屋は小童共の住居じゃからな。
お前さんの攻撃に巻き込まれない様に、
攻撃を小さく絞ったという事じゃったか。
しかしのう。
それでお前さんはあの人間の王子の一撃を
カウンターで受けることになってしまったからのう。
お前さんが小童共に情を注いでおるのは知っておるが、
それでお前さんが致命傷を負うのは本末転倒じゃ。
今後はゆめゆめ気を付ける事じゃな?」
(ハッ…アポクリファル様!
それでは、今から戦いの場を変えますッ)
「…人間の王子よ。
此処は狭く全力では戦えまい?
場所を変えるぞッ、
ついて来るがいい!」
「いいでしょう!」
リュシウムは巨大な翼を広げると
中央空間から急上昇していく。
イクシア王子も飛行魔法で後に続いた。
(さて…
あの王子の魔力数値はもう少し上値があるじゃろう?
光属性の補正を合わせて、
今のリュシウムとは同等ぐらいかのう?
本来ならば儂も加勢すべき何じゃろうが…
儂は今ここに向かって来ている人間のほうが、
あの王子よりも俄然気になるかのう)
********
「ケイガ兄様、
あの洞窟の中にイクシア様の魔力反応がありますわ!」
「…兄様、とつぜん、
大きな魔力数値がひとつ増えました…」
「魔力数値1500だって!?
魔族は二人居るっていうのか…?
イクシア王子が心配だな。
このまま急ぎ洞窟内に突入する!
ふたりとも、
くれぐれも気を付けるんだぞ!」
「はいですわ!」
「…はい、兄様!」
これが…脱皮して進化した魔竜の力と言うのですか?」
魔力数値を大きく上げた魔竜に驚くイクシア王子。
しかし驚いたのは王子だけではない。
他らなぬリュシウム本人が一番驚いていたのである。
(な…なんだ?
ワレのこの凄まじい魔力は??
魔力数値1500など…
魔竜将副官ディラムと同じレベルでは無いか?
この急激な上昇値は脱皮による進化だけではありえぬ。
連日のアポクリファル様の魔導実験によって、
ワレの身体が極限にまで鍛えられていたという事か…?)
(なるほどのう?
儂の実験もお前さんの
大規模な魔力上昇に貢献していたということかのう?
それは何よりじゃな)
魔法念話でリュシウムに話しかけるアポクリファル。
(しかしリュシウムよ。
先程の攻撃は何故に魔力を絞って小さな魔力弾に収めたのじゃ?
全力の無差別ブレス攻撃ならば、
あの人間の王子に一撃を喰らわせることも出来たろうに?)
(そ、それは…)
リュシウムは自分の背後に見える扉をちらりと見やった。
(ああ…なるほどのう?
その扉の奥の部屋は小童共の住居じゃからな。
お前さんの攻撃に巻き込まれない様に、
攻撃を小さく絞ったという事じゃったか。
しかしのう。
それでお前さんはあの人間の王子の一撃を
カウンターで受けることになってしまったからのう。
お前さんが小童共に情を注いでおるのは知っておるが、
それでお前さんが致命傷を負うのは本末転倒じゃ。
今後はゆめゆめ気を付ける事じゃな?」
(ハッ…アポクリファル様!
それでは、今から戦いの場を変えますッ)
「…人間の王子よ。
此処は狭く全力では戦えまい?
場所を変えるぞッ、
ついて来るがいい!」
「いいでしょう!」
リュシウムは巨大な翼を広げると
中央空間から急上昇していく。
イクシア王子も飛行魔法で後に続いた。
(さて…
あの王子の魔力数値はもう少し上値があるじゃろう?
光属性の補正を合わせて、
今のリュシウムとは同等ぐらいかのう?
本来ならば儂も加勢すべき何じゃろうが…
儂は今ここに向かって来ている人間のほうが、
あの王子よりも俄然気になるかのう)
********
「ケイガ兄様、
あの洞窟の中にイクシア様の魔力反応がありますわ!」
「…兄様、とつぜん、
大きな魔力数値がひとつ増えました…」
「魔力数値1500だって!?
魔族は二人居るっていうのか…?
イクシア王子が心配だな。
このまま急ぎ洞窟内に突入する!
ふたりとも、
くれぐれも気を付けるんだぞ!」
「はいですわ!」
「…はい、兄様!」
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