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429話 絶好の相手
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「ケイガよ。我としても我が魔竜軍としても、
同盟相手である貴様が強くなることは望むべきことだ。
喜んで協力しようではないか」
「ディラム、感謝する!」
イルーラの配下の中位魔族たちもそうではあったが、
この異世界エゾン・レイギスの魔族と呼ばれる種族は
”魔”を冠した禍々しい種族名ではあるものの、
話せば分かるのである。
こうやって腹を割って話せば、
こちらの望みを理知的に理解して答えてくれるのである。
むしろ魔族は下手な人間よりも実直ですらあるかも知れないのだ。
これは魔族が人間よりも遙かに強いため、
その実力に見合った生物としての
自信の表れということもあるのだろうか。
さて…
俺はディラムとの戦いで魔力数値を上げるのが第一の目的ではあるが、
戦闘技術自体の向上も望みたい所である。
それには魔族の騎士として高い剣技を誇るディラムとの戦いはうってつけである。
俺は高めた気を両手のひらに集中させた。
「地ノ宮流気士術・五の型・改二、流星雨!」
俺の手のひらから放たれた気の散弾がディラムに降り注ぐ。
さてどうするディラム?
だが魔族の騎士は手にした剣を凄まじい速度で振りかぶり、
俺の放った気の散弾の悉くを撃墜する。
そして全ての気弾を打ち消したと同時に、
ディラムは剣に魔力を集中させた。
「大魔光剣!」
ディラムの剣から魔力の光がほとばしる、
それは瞬く間に数十メートルの巨大な光の大剣と化した。
魔族の騎士は巨大な光剣を俺に向かって横に薙いだ。
俺は咄嗟に身を屈めてかわし切る。
なるほど、
剣を使った攻撃でありながら長距離攻撃の大技か、
ならば!
俺は気を高めると大きく後ろに跳ぶ、
そして気を右手にのひらに集中させディラムに向けて突き出した。
「地ノ宮流気士術・八の型、龍刃!」
気で形作られた巨大な龍の形をした刃が螺旋を描いて飛び、
ディラムの大魔光剣に巻き付いた。
そしてそのまま光の大剣を締め上げて、そのまま圧し潰して消滅させた。
流石は魔界五軍将・魔竜将の副官を務める高位魔族。
その強さも剣技も際限が見えない。
だがこれはあくまで組手鍛錬である。
互いの命のやり取りという訳では無い。
ここまでの強者と生死を賭けることなく戦える機会はそうそう無いだろう。
正直なところ俺は、絶好の修業相手に歓喜していた。
同盟相手である貴様が強くなることは望むべきことだ。
喜んで協力しようではないか」
「ディラム、感謝する!」
イルーラの配下の中位魔族たちもそうではあったが、
この異世界エゾン・レイギスの魔族と呼ばれる種族は
”魔”を冠した禍々しい種族名ではあるものの、
話せば分かるのである。
こうやって腹を割って話せば、
こちらの望みを理知的に理解して答えてくれるのである。
むしろ魔族は下手な人間よりも実直ですらあるかも知れないのだ。
これは魔族が人間よりも遙かに強いため、
その実力に見合った生物としての
自信の表れということもあるのだろうか。
さて…
俺はディラムとの戦いで魔力数値を上げるのが第一の目的ではあるが、
戦闘技術自体の向上も望みたい所である。
それには魔族の騎士として高い剣技を誇るディラムとの戦いはうってつけである。
俺は高めた気を両手のひらに集中させた。
「地ノ宮流気士術・五の型・改二、流星雨!」
俺の手のひらから放たれた気の散弾がディラムに降り注ぐ。
さてどうするディラム?
だが魔族の騎士は手にした剣を凄まじい速度で振りかぶり、
俺の放った気の散弾の悉くを撃墜する。
そして全ての気弾を打ち消したと同時に、
ディラムは剣に魔力を集中させた。
「大魔光剣!」
ディラムの剣から魔力の光がほとばしる、
それは瞬く間に数十メートルの巨大な光の大剣と化した。
魔族の騎士は巨大な光剣を俺に向かって横に薙いだ。
俺は咄嗟に身を屈めてかわし切る。
なるほど、
剣を使った攻撃でありながら長距離攻撃の大技か、
ならば!
俺は気を高めると大きく後ろに跳ぶ、
そして気を右手にのひらに集中させディラムに向けて突き出した。
「地ノ宮流気士術・八の型、龍刃!」
気で形作られた巨大な龍の形をした刃が螺旋を描いて飛び、
ディラムの大魔光剣に巻き付いた。
そしてそのまま光の大剣を締め上げて、そのまま圧し潰して消滅させた。
流石は魔界五軍将・魔竜将の副官を務める高位魔族。
その強さも剣技も際限が見えない。
だがこれはあくまで組手鍛錬である。
互いの命のやり取りという訳では無い。
ここまでの強者と生死を賭けることなく戦える機会はそうそう無いだろう。
正直なところ俺は、絶好の修業相手に歓喜していた。
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