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406話 稀代のワザマエ
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「兄さんと連絡する為に、
わたしが巫術で持って
兄さんの夢のセカイに構築した精神世界でしたが、
この巫術は社の蔵に眠っていた書物から掘り起こした
使い慣れていない術であったこと、
そして闇の精霊という思わぬ敵性存在闇の介入があったことで…
巫術が安定せず、効果の時間は短いものになってしまい、
本来の目的であった兄さんたちと互いの状況確認は叶いませんでした。
わたしは今度こそは兄さんと状況の確認をすべく
再度、この巫術を試みました。
ですがこの術を発動する条件、
星々の位置、暦、時辰が
再び最適なものに揃うまでに日数がかかり
今日の今日まで遅れてしまいました…。
ごめんなさい兄さん、わたしの力不足です」
「いや別に謝る必要は全然無いぞ。
むしろ使い慣れない巫術で
良くぞここまでやってくれたとしか…
ありがとう静里菜」
「いいえ、こんなにも時間が掛かってしまって
申し訳ありません兄さん。
わたしは地ノ宮神社の護り巫女としてはまだまだですね」
いやあ…それはどうだろうか。
静里菜は地球から遙かに遠い距離にあるという
見知らぬ異世界エゾン・レイギスに飛ばされた
俺たちの夢の世界に、
自身の精神体を飛ばして精神世界を構築するという、
改めて言葉にするとびっくるする程の
異次元の難技を行って無事成し遂げたのである。
地ノ宮神社の護り巫女の歴代のレベルが
どういったものかは俺にはわからないが、
静里菜はその中でも稀代のワザマエ!
…で間違いないだろうと俺はしみじみ思った。
「そういえば俺は異世界に来てから三週間経っているが、
静里菜のほうも三週間経っているということで間違いないか?」
「はい兄さん、こちらも三週間経っています」
「つまり時間の流れは同じか…良かった。
もし時間の流れが違って俺が浦島太郎状態になっていたら、
元の世界に戻った時にどうしようかと思ったからなあ」
「そうですね。
わたしも兄さんと同じ時の流れを進んでいて何よりです。
ちなみに夢のセカイを基に構築した
この精神世界は時間の流れが現実世界とは違います。
夢のセカイと同じく”圧縮された特殊な時間軸”となってます。
長い夢を見た後に目を覚ましてみると、
まだ夜中だったということが有りますよね?
それと同じ様なものと思っていただければと思います」
わたしが巫術で持って
兄さんの夢のセカイに構築した精神世界でしたが、
この巫術は社の蔵に眠っていた書物から掘り起こした
使い慣れていない術であったこと、
そして闇の精霊という思わぬ敵性存在闇の介入があったことで…
巫術が安定せず、効果の時間は短いものになってしまい、
本来の目的であった兄さんたちと互いの状況確認は叶いませんでした。
わたしは今度こそは兄さんと状況の確認をすべく
再度、この巫術を試みました。
ですがこの術を発動する条件、
星々の位置、暦、時辰が
再び最適なものに揃うまでに日数がかかり
今日の今日まで遅れてしまいました…。
ごめんなさい兄さん、わたしの力不足です」
「いや別に謝る必要は全然無いぞ。
むしろ使い慣れない巫術で
良くぞここまでやってくれたとしか…
ありがとう静里菜」
「いいえ、こんなにも時間が掛かってしまって
申し訳ありません兄さん。
わたしは地ノ宮神社の護り巫女としてはまだまだですね」
いやあ…それはどうだろうか。
静里菜は地球から遙かに遠い距離にあるという
見知らぬ異世界エゾン・レイギスに飛ばされた
俺たちの夢の世界に、
自身の精神体を飛ばして精神世界を構築するという、
改めて言葉にするとびっくるする程の
異次元の難技を行って無事成し遂げたのである。
地ノ宮神社の護り巫女の歴代のレベルが
どういったものかは俺にはわからないが、
静里菜はその中でも稀代のワザマエ!
…で間違いないだろうと俺はしみじみ思った。
「そういえば俺は異世界に来てから三週間経っているが、
静里菜のほうも三週間経っているということで間違いないか?」
「はい兄さん、こちらも三週間経っています」
「つまり時間の流れは同じか…良かった。
もし時間の流れが違って俺が浦島太郎状態になっていたら、
元の世界に戻った時にどうしようかと思ったからなあ」
「そうですね。
わたしも兄さんと同じ時の流れを進んでいて何よりです。
ちなみに夢のセカイを基に構築した
この精神世界は時間の流れが現実世界とは違います。
夢のセカイと同じく”圧縮された特殊な時間軸”となってます。
長い夢を見た後に目を覚ましてみると、
まだ夜中だったということが有りますよね?
それと同じ様なものと思っていただければと思います」
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