395 / 556
395話 連携退避
しおりを挟む
「…むむむ、ですわ!
ならば問いましょう、わたくしの姫騎士団!
その、ケイガお兄様にべったり顔を寄せている真似は一体何なのですか!
それはお兄様の望まれる清き兄妹の関係とはとても思えませんわ!!」
「これは只の”訓練”でございます。
兄様が姫様がされる様な女の色仕掛けに屈しない為の」
「私達は兄様がより強くなられるために、
不肖ながらもお手伝いをしているのです」
「く、訓練…?
それが訓練と申しますか…?
なかなか言うでは無いですか、
わたくしの姫騎士団。
ふふふ…それならば、
わたくしもその”訓練”に加わっても宜しいのではありませんか?」
「姫様、それはなりませぬ。
我等は騎士ゆえ分をわきまえておりますが、
貴女は生まれながらの王者ゆえにその欲望に際限が無い。
つまり加減を知りません故に」
「訓練と言いつつも姫様の思いのままに、
”本番”までしかねませんわ。
ですから、ここは自重なさいませ姫様」
「ふふふ…
流石はわたくしの自慢の姫騎士団!
主であるわたくしにも一歩も引かず堂々とした物言い!
これこそがわたくしが求めし配下の者たち、見事ですわ。
ですが、わたくしも此処は譲れませんわ!
それでは此処は手早く、
力勝負で決めるといたしましょうか?
勝ったほうがお兄様の身を預かるという事にしましょう」
ポーラ姫のその身体の周囲に魔力の光のオーラが巻き起こる。
俺の『見通しの眼鏡』に映る
ポーラ姫の魔力数値が急激に上昇した。
おおお!?
ポーラ姫の魔力数値が300近くまで上昇したぞ!
この魔力の高さは光の勇者である優羽花の初期魔力数値を越えている?
「姫様、何という…これ程の魔力とは」
「この溢れる魔力!
お兄様と身も心も一つになりたいと思うわたくしの純粋な思いが
更になる力を目覚めさせたという事ですわ!
さて行きますよ姫騎士団。
以前の勝負の時は負けましたが、
今のあなた達は団長のシノブがいません。
たったの二人で、大きく魔力増強した今のわたくしを止められますか!」
「増動力!」
イチョウが身体能力強化魔法を行使する。
そしてクレハは俺から身体を離すと高速で跳びポーラ姫とぶつかった。
姫の杖と女騎士の剣が交差して激突した。
「イチョウ、私が姫様を押さえているその隙に」
「了解ですわクレハ」
イチョウはポーラ姫に掛けられた身体能力低下魔法で
全く動けないままの俺の身体を抱えたまま、
ぶつかり合うポーラ姫とクレハと反対側へと駆けた。
「シダレ、カエデあとは頼みますわ!」
「任されたよ!」
「了解ですー」
イチョウは其処に待っていたシダレとカエデのふたりに俺を託すと、
クレハに助勢すべく来た道を戻って駆けて行く。
入れ替わりに俺の身体を抱えたシダレとカエデは物凄い速度で駈けた。
流石は姫騎士団最速の二人。
あっと言う間に俺の視界から、
イチョウ、クレハ、ポーラ姫の姿が小さくなって見えなくなった。
シダレ達は王宮内を駆け抜けると、とある城壁の前でその脚を止めた。
するとその壁の一部がごとんと音を立てて開いた。
…隠し扉?
俺は扉の奥の部屋に運ばれる。
そこには姫騎士団の最年少、ツツジが居た。
「…兄様、お待ちしてました…。
…さあ、こちらにどうぞ…」
ならば問いましょう、わたくしの姫騎士団!
その、ケイガお兄様にべったり顔を寄せている真似は一体何なのですか!
それはお兄様の望まれる清き兄妹の関係とはとても思えませんわ!!」
「これは只の”訓練”でございます。
兄様が姫様がされる様な女の色仕掛けに屈しない為の」
「私達は兄様がより強くなられるために、
不肖ながらもお手伝いをしているのです」
「く、訓練…?
それが訓練と申しますか…?
なかなか言うでは無いですか、
わたくしの姫騎士団。
ふふふ…それならば、
わたくしもその”訓練”に加わっても宜しいのではありませんか?」
「姫様、それはなりませぬ。
我等は騎士ゆえ分をわきまえておりますが、
貴女は生まれながらの王者ゆえにその欲望に際限が無い。
つまり加減を知りません故に」
「訓練と言いつつも姫様の思いのままに、
”本番”までしかねませんわ。
ですから、ここは自重なさいませ姫様」
「ふふふ…
流石はわたくしの自慢の姫騎士団!
主であるわたくしにも一歩も引かず堂々とした物言い!
これこそがわたくしが求めし配下の者たち、見事ですわ。
ですが、わたくしも此処は譲れませんわ!
それでは此処は手早く、
力勝負で決めるといたしましょうか?
勝ったほうがお兄様の身を預かるという事にしましょう」
ポーラ姫のその身体の周囲に魔力の光のオーラが巻き起こる。
俺の『見通しの眼鏡』に映る
ポーラ姫の魔力数値が急激に上昇した。
おおお!?
ポーラ姫の魔力数値が300近くまで上昇したぞ!
この魔力の高さは光の勇者である優羽花の初期魔力数値を越えている?
「姫様、何という…これ程の魔力とは」
「この溢れる魔力!
お兄様と身も心も一つになりたいと思うわたくしの純粋な思いが
更になる力を目覚めさせたという事ですわ!
さて行きますよ姫騎士団。
以前の勝負の時は負けましたが、
今のあなた達は団長のシノブがいません。
たったの二人で、大きく魔力増強した今のわたくしを止められますか!」
「増動力!」
イチョウが身体能力強化魔法を行使する。
そしてクレハは俺から身体を離すと高速で跳びポーラ姫とぶつかった。
姫の杖と女騎士の剣が交差して激突した。
「イチョウ、私が姫様を押さえているその隙に」
「了解ですわクレハ」
イチョウはポーラ姫に掛けられた身体能力低下魔法で
全く動けないままの俺の身体を抱えたまま、
ぶつかり合うポーラ姫とクレハと反対側へと駆けた。
「シダレ、カエデあとは頼みますわ!」
「任されたよ!」
「了解ですー」
イチョウは其処に待っていたシダレとカエデのふたりに俺を託すと、
クレハに助勢すべく来た道を戻って駆けて行く。
入れ替わりに俺の身体を抱えたシダレとカエデは物凄い速度で駈けた。
流石は姫騎士団最速の二人。
あっと言う間に俺の視界から、
イチョウ、クレハ、ポーラ姫の姿が小さくなって見えなくなった。
シダレ達は王宮内を駆け抜けると、とある城壁の前でその脚を止めた。
するとその壁の一部がごとんと音を立てて開いた。
…隠し扉?
俺は扉の奥の部屋に運ばれる。
そこには姫騎士団の最年少、ツツジが居た。
「…兄様、お待ちしてました…。
…さあ、こちらにどうぞ…」
0
お気に入りに追加
38
あなたにおすすめの小説
【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。
三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎
長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!?
しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。
ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。
といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。
とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない!
フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!
スライム10,000体討伐から始まるハーレム生活
昼寝部
ファンタジー
この世界は12歳になったら神からスキルを授かることができ、俺も12歳になった時にスキルを授かった。
しかし、俺のスキルは【@&¥#%】と正しく表記されず、役に立たないスキルということが判明した。
そんな中、両親を亡くした俺は妹に不自由のない生活を送ってもらうため、冒険者として活動を始める。
しかし、【@&¥#%】というスキルでは強いモンスターを討伐することができず、3年間冒険者をしてもスライムしか倒せなかった。
そんなある日、俺がスライムを10,000体討伐した瞬間、スキル【@&¥#%】がチートスキルへと変化して……。
これは、ある日突然、最強の冒険者となった主人公が、今まで『スライムしか倒せないゴミ』とバカにしてきた奴らに“ざまぁ”し、美少女たちと幸せな日々を過ごす物語。

特殊部隊の俺が転生すると、目の前で絶世の美人母娘が犯されそうで助けたら、とんでもないヤンデレ貴族だった
なるとし
ファンタジー
鷹取晴翔(たかとりはると)は陸上自衛隊のとある特殊部隊に所属している。だが、ある日、訓練の途中、不慮の事故に遭い、異世界に転生することとなる。
特殊部隊で使っていた武器や防具などを召喚できる特殊能力を謎の存在から授かり、目を開けたら、絶世の美女とも呼ばれる母娘が男たちによって犯されそうになっていた。
武装状態の鷹取晴翔は、持ち前の優秀な身体能力と武器を使い、その母娘と敷地にいる使用人たちを救う。
だけど、その母と娘二人は、
とおおおおんでもないヤンデレだった……
第3回次世代ファンタジーカップに出すために一部を修正して投稿したものです。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。

美人四天王の妹とシテいるけど、僕は学校を卒業するまでモブに徹する、はずだった
ぐうのすけ
恋愛
【カクヨムでラブコメ週間2位】ありがとうございます!
僕【山田集】は高校3年生のモブとして何事もなく高校を卒業するはずだった。でも、義理の妹である【山田芽以】とシテいる現場をお母さんに目撃され、家族会議が開かれた。家族会議の結果隠蔽し、何事も無く高校を卒業する事が決まる。ある時学校の美人四天王の一角である【夏空日葵】に僕と芽以がベッドでシテいる所を目撃されたところからドタバタが始まる。僕の完璧なモブメッキは剥がれ、ヒマリに観察され、他の美人四天王にもメッキを剥され、何かを嗅ぎつけられていく。僕は、平穏無事に学校を卒業できるのだろうか?
『この物語は、法律・法令に反する行為を容認・推奨するものではありません』
男女比がおかしい世界の貴族に転生してしまった件
美鈴
ファンタジー
転生したのは男性が少ない世界!?貴族に生まれたのはいいけど、どういう風に生きていこう…?
最新章の第五章も夕方18時に更新予定です!
☆の話は苦手な人は飛ばしても問題無い様に物語を紡いでおります。
※ホットランキング1位、ファンタジーランキング3位ありがとうございます!
※カクヨム様にも投稿しております。内容が大幅に異なり改稿しております。
※各種ランキング1位を頂いた事がある作品です!
[鑑定]スキルしかない俺を追放したのはいいが、貴様らにはもう関わるのはイヤだから、さがさないでくれ!
どら焼き
ファンタジー
ついに!第5章突入!
舐めた奴らに、真実が牙を剥く!
何も説明無く、いきなり異世界転移!らしいのだが、この王冠つけたオッサン何を言っているのだ?
しかも、ステータスが文字化けしていて、スキルも「鑑定??」だけって酷くない?
訳のわからない言葉?を発声している王女?と、勇者らしい同級生達がオレを城から捨てやがったので、
なんとか、苦労して宿代とパン代を稼ぐ主人公カザト!
そして…わかってくる、この異世界の異常性。
出会いを重ねて、なんとか元の世界に戻る方法を切り開いて行く物語。
主人公の直接復讐する要素は、あまりありません。
相手方の、あまりにも酷い自堕落さから出てくる、ざまぁ要素は、少しづつ出てくる予定です。
ハーレム要素は、不明とします。
復讐での強制ハーレム要素は、無しの予定です。
追記
2023/07/21 表紙絵を戦闘モードになったあるヤツの参考絵にしました。
8月近くでなにが、変形するのかわかる予定です。
2024/02/23
アルファポリスオンリーを解除しました。

Hしてレベルアップ ~可愛い女の子とHして強くなれるなんて、この世は最高じゃないか~
トモ治太郎
ファンタジー
孤児院で育った少年ユキャール、この孤児院では15歳になると1人立ちしなければいけない。
旅立ちの朝に初めて夢精したユキャール。それが原因なのか『異性性交』と言うスキルを得る。『相手に精子を与えることでより多くの経験値を得る。』女性経験のないユキャールはまだこのスキルのすごさを知らなかった。
この日の為に準備してきたユキャール。しかし旅立つ直前、一緒に育った少女スピカが一緒にいくと言い出す。本来ならおいしい場面だが、スピカは何も準備していないので俺の負担は最初から2倍増だ。
こんな感じで2人で旅立ち、共に戦い、時にはHして強くなっていくお話しです。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる