380 / 556
第380話 ひと段落
しおりを挟む
ポーラ姫たちの聖王国の防衛についての会議はひと段落した。
シノブさん達姫騎士団は
魔竜軍の代表であるディラムを城の迎賓室に案内するために
謁見の間を後にした。
優羽花は聖王国の防衛軍戦力、他の人間国家群について、
その他もろもろの大量の情報をワッと一気に浴びせられて
頭がオーバーヒートを起こしている。
優羽花はあまり頭を使う事が得意では無いのである。
これは仕方があるまい。
俺は姫騎士団の団員のひとりであるツツジに頼んで
彼女の部屋に連れて行って貰った。
ひと休みして頭を休めるといいぞ妹歴16年の我が愛しい妹よ。
謁見の間には俺とポーラ姫とミリィの三人が残された。
「ふう…疲れましたわ」
ポーラ姫は大きく息を吐くと玉座に深く腰掛けた。
「お疲れ様、ポーラ。
流石は第一王位継承者にして国王代理というべきだね。
ボクとは全く格の違いを感じたよ。
ディラム殿は魔界五軍将・魔竜将ガルヴァーヴの副官。
500年前の書物にも記録がある云わば名の知れた伝説の高位魔族のひとり。
そんな彼に全く怯むことなく聖王国の代表として堂々と振る舞ったんだからね。
ボクじゃあポーラの様に平静に振る舞えたかすらも疑問だよ」
「そんなことはありませんわミリィお姉様…
ポーラもいっぱいいっぱいですの…
ああっ、ケイガお兄様ぁ…
精も根も尽き果てて虫の息のわたくしを労ってくださいませ!」
ポーラ姫はそう言うと俺の胸の中に飛び込んで来た。
「そっか、よく頑張ったぞポーラ。よしよし」
俺は彼女を抱き止めるとその頭をそっと撫でた。
「こらっポーラ!
また兄君様に迷惑掛けて!」
「ははっ、ミリィ。
これぐらいは何てことないさ。
それにミリィもお疲れ様だ」
俺はミリィの頭も撫でて労を労った。
「しかし、今日は色んな事が有り過ぎたなあ。
そしてさっきの会議でもこの世界の新たな情報が増えた。
ちょっと情報が多すぎるので一度頭の中で整理したい。
俺も今日はもう部屋に戻っていいかな?」
「そういえば兄君様は、
さっきの会議でしきりにメモを取っていたよね」
「俺はミリィみたいに頭の覚えが凄く良い訳じゃ無いただの凡人だからなあ。
忘れそうなことはメモしないとな」
「ふふっ、そういう兄君様の勉強熱心なところはボクは好きだなぁ」
「ははっ、それじゃあミリィ、ポーラ。
また明日なあ」
俺はふたりから離れると手を振って謁見の間を後にした。
ミリィは手を振り返して俺を見送ってくれた。
ポーラ姫は何やら難しい顔をして俺を見つめていたが、
彼女がいった通り、ディラムとの会見とそのあとの会議で
相当疲れているのだろう。
シノブさん達姫騎士団は
魔竜軍の代表であるディラムを城の迎賓室に案内するために
謁見の間を後にした。
優羽花は聖王国の防衛軍戦力、他の人間国家群について、
その他もろもろの大量の情報をワッと一気に浴びせられて
頭がオーバーヒートを起こしている。
優羽花はあまり頭を使う事が得意では無いのである。
これは仕方があるまい。
俺は姫騎士団の団員のひとりであるツツジに頼んで
彼女の部屋に連れて行って貰った。
ひと休みして頭を休めるといいぞ妹歴16年の我が愛しい妹よ。
謁見の間には俺とポーラ姫とミリィの三人が残された。
「ふう…疲れましたわ」
ポーラ姫は大きく息を吐くと玉座に深く腰掛けた。
「お疲れ様、ポーラ。
流石は第一王位継承者にして国王代理というべきだね。
ボクとは全く格の違いを感じたよ。
ディラム殿は魔界五軍将・魔竜将ガルヴァーヴの副官。
500年前の書物にも記録がある云わば名の知れた伝説の高位魔族のひとり。
そんな彼に全く怯むことなく聖王国の代表として堂々と振る舞ったんだからね。
ボクじゃあポーラの様に平静に振る舞えたかすらも疑問だよ」
「そんなことはありませんわミリィお姉様…
ポーラもいっぱいいっぱいですの…
ああっ、ケイガお兄様ぁ…
精も根も尽き果てて虫の息のわたくしを労ってくださいませ!」
ポーラ姫はそう言うと俺の胸の中に飛び込んで来た。
「そっか、よく頑張ったぞポーラ。よしよし」
俺は彼女を抱き止めるとその頭をそっと撫でた。
「こらっポーラ!
また兄君様に迷惑掛けて!」
「ははっ、ミリィ。
これぐらいは何てことないさ。
それにミリィもお疲れ様だ」
俺はミリィの頭も撫でて労を労った。
「しかし、今日は色んな事が有り過ぎたなあ。
そしてさっきの会議でもこの世界の新たな情報が増えた。
ちょっと情報が多すぎるので一度頭の中で整理したい。
俺も今日はもう部屋に戻っていいかな?」
「そういえば兄君様は、
さっきの会議でしきりにメモを取っていたよね」
「俺はミリィみたいに頭の覚えが凄く良い訳じゃ無いただの凡人だからなあ。
忘れそうなことはメモしないとな」
「ふふっ、そういう兄君様の勉強熱心なところはボクは好きだなぁ」
「ははっ、それじゃあミリィ、ポーラ。
また明日なあ」
俺はふたりから離れると手を振って謁見の間を後にした。
ミリィは手を振り返して俺を見送ってくれた。
ポーラ姫は何やら難しい顔をして俺を見つめていたが、
彼女がいった通り、ディラムとの会見とそのあとの会議で
相当疲れているのだろう。
応援ありがとうございます!
0
お気に入りに追加
39
1 / 5
この作品を読んでいる人はこんな作品も読んでいます!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる