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第287話 がーるずとーく

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「ウフフ、あいかわらず仕事熱心ねイルは。
そういう真面目一辺倒な所もアタシは好きだけどネ。
でもネ…アタシが召喚された勇者とその兄に
ついさっき逢って来たという話を聞いても、
アタシにつれない態度を取り続けられるのかしらネ?」

「…それはとても興味深い話ね…
…召喚されてまもなくの勇者とその兄が…
…魔竜将の副官ディラムを退けたという話は私も聞いている…
…大魔王様の代言だいげんである魔言将まげんしょうとして…
…大魔王様を脅かす存在の情報は優先されるわ…
…いいわリリ、魔軍の編成は一端とりやめ…
…貴女との”がーるずとーく”に変更よ…」

「ウフフ、それじゃあ早速話していこうかしらね。

勇者についてはさらっとみた感じ、年端もいかない女の子だったわヨ。
ちょっとツンツンしている感じで可愛い処女おとめだったワ。
戦いの経験は無さそうだけど潜在能力が底知れない感じだったわね。
数百年ぶりの光の勇者というのは伊達じゃないといったトコロかしら?

そして勇者の兄なんだけど…
名前はケイガクンと言うんだけどネ。
ウフフ、何とケイガクンってば超私好みの童貞だったのヨ!
人間の青年の男って大概擦れているものなのだけれど、
ケイガクンはまごうことなき清らかなカラダの持ち主だったの!
ウフフ、アタシの言葉に仕草にカラダに
イチイチ反応しちゃって…とても可愛いノ!
ああ…思い出して来ただけでカラダがうずいてきちゃうワ!!」

「…リリ、興奮しすぎ…」

「ケイガクンは召喚仕立ての割にはとても強かったワ。
様々な条件下でアタシは大きく力を削がれて弱体化していたのも差し引いてもネ。
妹ちゃんみたいに光の勇者の属性補正は無いけれど、
逆にとても戦い馴れているといった感じで繰り出す技の数も多彩だったワ。
ウフフ、童貞だけど戦いの経験と技術テクは一流なんてネ…。
見てイル…今のアタシの髪が短いのは別にイメチェンしたからじゃないのヨ?
ケイガクンの溜まりに溜まったすっごいモノに貫かれて…
アタシの髪が吹き飛ばされたまま、未だに再生しないからなのヨ!」

「…リリの硬髪絶対防御こうはつぜったいぼうぎょを貫いて再生力も奪ったの…?
…それは凄いわ…」

「ウフフ…イルもケイガクンに興味津々かしらネ?」

「…処女や童貞は強い力を持つというのは…
…このエゾン・レイギスの常識ではあるのだけれど…
…やはりその勇者の兄がそんなにも強いのは童貞だから…?」

「ウフフ!
ケイガクンはアタシが見立てた感じ、
筋金入りの童貞クンよ!
これからもずっとずっと童貞のままで、
どんどん強くなっていくに違いないワ!
ウフフ…アハハ!
そんなカチカチに出来上がっちゃったケイガクンの童貞を
最後にアタシがずっぽり奥まで包み込んで奪いたいものだワ!
フフフ…想像しただけでっちゃいそうヨ!!」

「…リリ、下品すぎ…」

「ウフフ…アタシは自由奔放を存在の旨とする元・闇の精霊にして、
大魔王サマに力添えをする魔精将リリンシア。
これぐらい生き物が呼吸するぐらい当たり前の会話だワ。
ケイガクン…次に逢う時はもっと逞しくなって
アタシをもっとたのししませてよネ?」
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