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第269話 アウトレンジ・ビースト
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「ガグーン迄もが、こうもたやすくやられるとは…
只者では無かろう人間?
ならばワレは一切油断せぬ、全力で魔法を見舞うのみ。
『風刃』」
獣型魔族ライゼガは風属性攻撃魔法を行使する。
無数の風の刃がライゼガの眼前から放たれて慧河の元へと殺到する。
「たしか『風刃』は、
真空の刃をひとつ生み出して放つ攻撃魔法だったよなあ?
高い魔力を持った魔族が使うと、こんなに沢山の風の刃が出来るのか!?」
慧河は高速で疾走して迫り来る無数の風の刃の全てを躱し切る。
「『風空爆発』」
ライゼガは続けざまに風属性範囲攻撃魔法を行使する。
凄まじい風圧が周囲に爆発的に広がる。
「『光防壁』!」
慧河は光属性防御魔法を行使する。
彼の前に出現した光の壁は回避不能の風の爆弾の衝撃を完全に遮断した。
「あんた見た目は獅子みたいな猛獣だけど、
見た目とは裏腹に魔法を主とする遠隔攻撃戦法なんだな?
なら、こっちも攻撃魔法でいくぞ。
『光線砲!』」
慧河の手のひらから、
闇属性の魔族には絶大な威力を持つ光属性の光線が放たれる。
「『黒の要塞』」
だがライゼガは闇属性防御魔法をすかさず行使、
黒の防壁が光の攻撃魔法を完全に防ぐ。
しかし相殺されて互いに弾けた
『光線砲』の白光と『黒の要塞』の黒い闇が、
獣型魔族の視界を遮った。
その一瞬の隙を逃さず慧河は跳んだ。
「地ノ宮流気士術・二の型、飛燕!」
慧河は両足に気を集中させ高速で飛翔、
魔族ライゼガの脳天にかかと落としを見舞った。
「グ、ガアア…」
ライゼガは地に倒れ伏して、そのまま動かなくなった。
「ば、馬鹿な…
我が同士たる魔族の戦士達は皆、
魔力数値400前後の筈…それが!?
『見通しの眼鏡』には
たかが140ぽっちの魔力数値しか出ていない此の男に、
いとも簡単にやられるとは…。
キサマ、一体どの様な手品を使ったと言うのだ!?」
「…たかが140ぽっちって、随分と言ってくれるじゃあないか魔族さんよ。
俺からすれば三週間の鍛錬で死に物狂いで上げた魔力なんだがなあ。
まあ…『見通しの眼鏡』の数値に惑われるなってことかな?」
「『見通しの眼鏡』では測れない力?
身体能力が凄まじく抜きん出ているとでも言うのか?
それとも、魔力以外の力とでも言うのか?
…よかろう人間よ。
このエクゼヴ、キサマを我が敵と認め、全力で相手をしてやろうではないか!」
只者では無かろう人間?
ならばワレは一切油断せぬ、全力で魔法を見舞うのみ。
『風刃』」
獣型魔族ライゼガは風属性攻撃魔法を行使する。
無数の風の刃がライゼガの眼前から放たれて慧河の元へと殺到する。
「たしか『風刃』は、
真空の刃をひとつ生み出して放つ攻撃魔法だったよなあ?
高い魔力を持った魔族が使うと、こんなに沢山の風の刃が出来るのか!?」
慧河は高速で疾走して迫り来る無数の風の刃の全てを躱し切る。
「『風空爆発』」
ライゼガは続けざまに風属性範囲攻撃魔法を行使する。
凄まじい風圧が周囲に爆発的に広がる。
「『光防壁』!」
慧河は光属性防御魔法を行使する。
彼の前に出現した光の壁は回避不能の風の爆弾の衝撃を完全に遮断した。
「あんた見た目は獅子みたいな猛獣だけど、
見た目とは裏腹に魔法を主とする遠隔攻撃戦法なんだな?
なら、こっちも攻撃魔法でいくぞ。
『光線砲!』」
慧河の手のひらから、
闇属性の魔族には絶大な威力を持つ光属性の光線が放たれる。
「『黒の要塞』」
だがライゼガは闇属性防御魔法をすかさず行使、
黒の防壁が光の攻撃魔法を完全に防ぐ。
しかし相殺されて互いに弾けた
『光線砲』の白光と『黒の要塞』の黒い闇が、
獣型魔族の視界を遮った。
その一瞬の隙を逃さず慧河は跳んだ。
「地ノ宮流気士術・二の型、飛燕!」
慧河は両足に気を集中させ高速で飛翔、
魔族ライゼガの脳天にかかと落としを見舞った。
「グ、ガアア…」
ライゼガは地に倒れ伏して、そのまま動かなくなった。
「ば、馬鹿な…
我が同士たる魔族の戦士達は皆、
魔力数値400前後の筈…それが!?
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たかが140ぽっちの魔力数値しか出ていない此の男に、
いとも簡単にやられるとは…。
キサマ、一体どの様な手品を使ったと言うのだ!?」
「…たかが140ぽっちって、随分と言ってくれるじゃあないか魔族さんよ。
俺からすれば三週間の鍛錬で死に物狂いで上げた魔力なんだがなあ。
まあ…『見通しの眼鏡』の数値に惑われるなってことかな?」
「『見通しの眼鏡』では測れない力?
身体能力が凄まじく抜きん出ているとでも言うのか?
それとも、魔力以外の力とでも言うのか?
…よかろう人間よ。
このエクゼヴ、キサマを我が敵と認め、全力で相手をしてやろうではないか!」
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※2020.8.31 お陰様でHOTランキングに載ることができました。ご愛読感謝!
※2020.9.8 多忙につき感想返信はランダムとさせていただきます。ご了承いただければと……!
※書籍化に伴う改稿により、アリシアの口調が連載版と書籍で変わっています。もしかしたら違和感があるかもしれませんが、「そういう世界線もあったんだなあ」と温かく見てくださると嬉しいです。
※2023.6.8追記 アリシアの口調を書籍版に合わせました。
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