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第245話 より速く
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「姫様、参ります!」
シノブさんは地を蹴り上げて凄まじい速度で駈ける。
瞬く間にポーラ姫の間近に到達する。
「光防壁!」
「魔力喰い!」
ふたりの声が重なってそれぞれの魔法と剣が同時に発動した。
ポーラ姫は防御魔法を展開、
光の壁がシノブさんのそれ以上の接近を阻む。
だがシノブさんは右手に握った剣を顎状の異形の剣に変形させて、
その光壁を噛み切って霧散させた。
一瞬の攻防。
「はっ!」
シノブさんは左手に握った剣をそのままポーラ姫に振りかぶる。
ポーラ姫が再度防御魔法を展開するよりも速く、
二撃目を打ち込んだのだ。
「っ!」
ポーラ姫は杖を構えてシノブさんの二本目の剣を受け止める。
だがシノブさんの剣は止まらない。
音速度の凄まじい速度の突きの嵐が容赦なくポーラ姫に向かって殺到する。
ポーラ姫は杖をバトンの様に回転させて盾の様に展開して
その全てを弾くものの、
シノブさんの猛撃に圧されて徐々に後退していく。
「光防壁!」
ポーラ姫は態勢を立て直すべく
再度、防御魔法を展開した。
だが、その光の壁はシノブさんが右手に握られ展開したままの
『魔力喰い』の一振りに即座に破られて、
瞬く間に無効化された。
そして間髪入れずシノブさんは左手の剣をポーラ姫に振りかぶる。
ポーラ姫は杖を振るって
その一撃を間一髪、受け止めた。
「流石ですわシノブ。
二刀流での剣で持って
わたくしが防御魔法を展開するよりも速く
流れる様な追撃、
そして畳みかける様に攻撃を繰り出すことによって
一気呵成に押し切っていく戦法というわけですね。
それでは、防御魔法よりも”軽い”攻撃魔法に切り替えるまでですわ。
『光線砲』!」
ポーラ姫の手のひらから光線が発射されシノブさんに迫る。
なるほど、攻撃魔法は防御魔法よりも魔力の消費が軽い分
次弾へのタイムラグが短いということか。
今のシノブさんは鎧を変形させて二本目の剣に変える
『双剣軽装武装』。
鎧が無くなり防御力は低下している。
手甲を変形させる『盾』も使えないと思われる。
つまりその状態で攻撃魔法を喰らえば瞬く間に勝負はついてしまうだろう。
だが、回避不能と思われた至近距離でのポーラ姫の必殺の攻撃魔法を
シノブさんは尋常ではない速度で身をひるがえしてかわし切った。
鎧を無くして軽装状態になった彼女でこそ為せる高速機動である。
シノブさんは地を蹴り上げて凄まじい速度で駈ける。
瞬く間にポーラ姫の間近に到達する。
「光防壁!」
「魔力喰い!」
ふたりの声が重なってそれぞれの魔法と剣が同時に発動した。
ポーラ姫は防御魔法を展開、
光の壁がシノブさんのそれ以上の接近を阻む。
だがシノブさんは右手に握った剣を顎状の異形の剣に変形させて、
その光壁を噛み切って霧散させた。
一瞬の攻防。
「はっ!」
シノブさんは左手に握った剣をそのままポーラ姫に振りかぶる。
ポーラ姫が再度防御魔法を展開するよりも速く、
二撃目を打ち込んだのだ。
「っ!」
ポーラ姫は杖を構えてシノブさんの二本目の剣を受け止める。
だがシノブさんの剣は止まらない。
音速度の凄まじい速度の突きの嵐が容赦なくポーラ姫に向かって殺到する。
ポーラ姫は杖をバトンの様に回転させて盾の様に展開して
その全てを弾くものの、
シノブさんの猛撃に圧されて徐々に後退していく。
「光防壁!」
ポーラ姫は態勢を立て直すべく
再度、防御魔法を展開した。
だが、その光の壁はシノブさんが右手に握られ展開したままの
『魔力喰い』の一振りに即座に破られて、
瞬く間に無効化された。
そして間髪入れずシノブさんは左手の剣をポーラ姫に振りかぶる。
ポーラ姫は杖を振るって
その一撃を間一髪、受け止めた。
「流石ですわシノブ。
二刀流での剣で持って
わたくしが防御魔法を展開するよりも速く
流れる様な追撃、
そして畳みかける様に攻撃を繰り出すことによって
一気呵成に押し切っていく戦法というわけですね。
それでは、防御魔法よりも”軽い”攻撃魔法に切り替えるまでですわ。
『光線砲』!」
ポーラ姫の手のひらから光線が発射されシノブさんに迫る。
なるほど、攻撃魔法は防御魔法よりも魔力の消費が軽い分
次弾へのタイムラグが短いということか。
今のシノブさんは鎧を変形させて二本目の剣に変える
『双剣軽装武装』。
鎧が無くなり防御力は低下している。
手甲を変形させる『盾』も使えないと思われる。
つまりその状態で攻撃魔法を喰らえば瞬く間に勝負はついてしまうだろう。
だが、回避不能と思われた至近距離でのポーラ姫の必殺の攻撃魔法を
シノブさんは尋常ではない速度で身をひるがえしてかわし切った。
鎧を無くして軽装状態になった彼女でこそ為せる高速機動である。
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