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第229話 眩暈
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「それじゃあ…兄君様。
失礼するよ…」
ミリィはおそるおそるといった感じで俺の胸にその手を乗せた。
「う…あ…、
…ミ、ミリィ…」
俺は彼女の綺麗で瑞々しい指の感触に、
ポーラ姫の時と同じく声を漏らしてしまう。
「ふふっ…兄君様…。
このボクに触れられて…
そんな気持ちよさそうな表情をするんだ…?」
ミリィの瞳がポーラ姫と同様に、
妖艶めいた輝きを見せた。
ええっーー!?
貴女も”攻めの眼差し”に覚醒なんですかあああ!?
ふたりのロイヤル従姉妹は、
そのたおかやかな両手を俺の胸の上で細やかに滑らせる。
「此処…?
それとも此処でしょうか…?」
「ううん…此処かな?
此処でもないね…
なかなか見つからないね…」
「…あっ、ああ…ふたりとも…それ以上は…」
だ、駄目だこのままでは…
俺はこの聖王国の高貴な姫妹たちに…
身体をされるがままにされて…
兄の尊厳を完全に破壊されてしまう…。
しかし力任せにこの場を脱出などは兄として出来る訳が無い…。
兄はそう簡単に妹に対して力を振るってはならないのである。
だから力以外でこの場を切り抜ける方法を
考えなければならないのだが…
俺には色々と余裕が無くなってきている…
急がなくては…。
…そうだ!
俺には妹歴16年の愛しき我が妹、
優羽花が居るじゃあないか?
優羽花なら、この状況をどうにかしてくれる!
ふたりのロイヤル妹たちに一気呵成に攻め込まれて
落城寸前の情けないこの兄の姿を見れば、
優羽花はゴミを見るような目で俺を見下しながら
容赦ないツッコミをしてくれる筈!
そうすれば場の空気が変わって、
俺は此処から抜け出すことが出来る!!
さあ、優羽花よ!
妹歴16年の気が置けない我が愛しい妹よ!
このふがいない兄の醜態を見てくれ!
そして容赦ないツッコミを頼む!!
俺は優羽花の居る方向に視線を向けた。
「ああっーーー!!!
ヒカリちゃんーー!
お願いだから!
一度だけでも良いから!
あたしのこと!
おねえちゃんって呼んでええーー!!」
優羽花はヒカリに泣きついて一心に懇願していた。
「優羽花…それはちょっとこまる」
そんな我が妹に対して冷ややかな目線で立ち尽くすヒカリ。
えっ…何これぇ?
女子高生が幼女に泣き付くこの光景は一体…?
まさかあれからずっと優羽花がこの状態であったとは…。
俺は眩暈がした。
しかし優羽花がご覧の有様では、
俺は彼女の容赦ないツッコミという名の助けを求めることは到底敵わないだろう。
これから俺は一体どうすれば…?
失礼するよ…」
ミリィはおそるおそるといった感じで俺の胸にその手を乗せた。
「う…あ…、
…ミ、ミリィ…」
俺は彼女の綺麗で瑞々しい指の感触に、
ポーラ姫の時と同じく声を漏らしてしまう。
「ふふっ…兄君様…。
このボクに触れられて…
そんな気持ちよさそうな表情をするんだ…?」
ミリィの瞳がポーラ姫と同様に、
妖艶めいた輝きを見せた。
ええっーー!?
貴女も”攻めの眼差し”に覚醒なんですかあああ!?
ふたりのロイヤル従姉妹は、
そのたおかやかな両手を俺の胸の上で細やかに滑らせる。
「此処…?
それとも此処でしょうか…?」
「ううん…此処かな?
此処でもないね…
なかなか見つからないね…」
「…あっ、ああ…ふたりとも…それ以上は…」
だ、駄目だこのままでは…
俺はこの聖王国の高貴な姫妹たちに…
身体をされるがままにされて…
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しかし力任せにこの場を脱出などは兄として出来る訳が無い…。
兄はそう簡単に妹に対して力を振るってはならないのである。
だから力以外でこの場を切り抜ける方法を
考えなければならないのだが…
俺には色々と余裕が無くなってきている…
急がなくては…。
…そうだ!
俺には妹歴16年の愛しき我が妹、
優羽花が居るじゃあないか?
優羽花なら、この状況をどうにかしてくれる!
ふたりのロイヤル妹たちに一気呵成に攻め込まれて
落城寸前の情けないこの兄の姿を見れば、
優羽花はゴミを見るような目で俺を見下しながら
容赦ないツッコミをしてくれる筈!
そうすれば場の空気が変わって、
俺は此処から抜け出すことが出来る!!
さあ、優羽花よ!
妹歴16年の気が置けない我が愛しい妹よ!
このふがいない兄の醜態を見てくれ!
そして容赦ないツッコミを頼む!!
俺は優羽花の居る方向に視線を向けた。
「ああっーーー!!!
ヒカリちゃんーー!
お願いだから!
一度だけでも良いから!
あたしのこと!
おねえちゃんって呼んでええーー!!」
優羽花はヒカリに泣きついて一心に懇願していた。
「優羽花…それはちょっとこまる」
そんな我が妹に対して冷ややかな目線で立ち尽くすヒカリ。
えっ…何これぇ?
女子高生が幼女に泣き付くこの光景は一体…?
まさかあれからずっと優羽花がこの状態であったとは…。
俺は眩暈がした。
しかし優羽花がご覧の有様では、
俺は彼女の容赦ないツッコミという名の助けを求めることは到底敵わないだろう。
これから俺は一体どうすれば…?
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