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第223話 道筋

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「…まあ、兄君様あにぎみさまが良いのなら
ボクにはこれ以上言うことは無いよ。
でもポーラ、優しい兄君様あにぎみさまに免じて
今後は少しは自分の欲望を控える様にするんだよ?
…ねえ、聞いているのかいポーラ?」

「はあ…お兄様…ポーラ、至福ですわ…」

 ポーラ姫はミリィの言葉には全く耳を貸す気が無いと言った様子で、
 俺の胸の中で至福の表情を浮かべている。
 まあ、兄としては愛しい妹が幸せであるなら何よりである。

「…まったく、
ボクの愚従妹ぐまいが毎度毎度好き勝手して申し訳ない。
まあポーラには
あとでボクからキツく言っておくよ」

「ははっ、お手柔らかになあ」

「そうはいかないよ、兄君様あにぎみさま
我が愚従妹ぐまいはすぐに調子に乗るからね。
少しぐらいは厳しく戒めないとダメなのさ!
…それはそうと兄君様あにぎみさま
ポーラの光の魔法の実践はどうだったかい?」

「ああ、凄かったよ。
光の魔法が魔族の闇の魔力に対して
大きな戦力になることがよく解った。
そして身体能力強化魔法の上昇幅についても
目を見張るものがあった。
今後の魔族との戦いに於いて、
どういった魔法を修得していくか、
そして戦闘の中でどう使うか、
とても参考になった。
より明確にこれからの道筋を立てられた気がするよ」

「それは良かったよ、兄君様あにぎみさま

「それにミリィの魔法も凄かった。
属性違いで修得が難しい筈の
光と闇の魔法を難なく使いこなせるなんて
素晴らしい魔法の腕前だと俺は思ったよ」

「あははっ、ボクは魔法学者だからね。
属性違いと言えども、
これぐらいの種類の魔法は扱えて当然なのさ。
…でも、兄君様あにぎみさま
褒められるのは悪い気はしないなあ…
えへへ…」

 ミリィは頬を指で掻きながら照れた表情を見せた。

「でもミリィ、俺は最初に言った通りに
まずは光の回復魔法を覚えたいと思っている。
やはり魔族との戦いに於いて
この魔法の修得が基本だろうからなあ。
それじゃあ、取り急ぐようで済まないけれど…
さっそく魔法の修得を始めたい。
魔法の講義を進めてもらっても良いかな?」

「ふふっ、やはり兄君様あにぎみさまは学習意欲が高いね。
すごく良いよ、
魔法学を教える先生としては
やる気のある生徒は教えがいがあるってものさ!
それじゃ、早速始めようか。
まずは自身の魔力心臓核マナハートコアについて…」

「あっーーー!!??」

 ミリィの魔法講義が再開を始めようとしたその時、
 優羽花ゆうかの天を衝くがごとく絶叫が響き渡った。
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