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第215話 光属性の希少性
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「…半分以下!?
ミリィ、
属性が違うとそんなにも魔法は威力が落ちるものなのか?」
「兄君様。
ボクは魔法学者だから、
持てるだけの魔法知識と魔法技術でカバーしているけど…
それでもこれぐらいの威力が上限の限界だね。
何の対策も無ければ、
光回復は5分の1以下にまで回復速度が落ちてしまうからね」
「…5分の1以下!?
そんなにもか??」
「でも魔族の闇の魔力に対抗できる回復魔法は
光属性の回復魔法だけだからね。
無属性の回復魔法、”回復”では
闇の魔力に回復力が阻害されて回復速度が恐ろしく落ちてしまう。
だから、魔族と戦う者は
属性違いによる威力の減衰を覚悟してでも
光属性の回復魔法を無理やりに覚えるか、
仲間に一人でも使い手がいることが必須になるね」
「なるほど…
光の回復魔法は魔族との戦いに於いては、
基本という事になるのかな?」
「そういうことになるね、兄君様。
それに加えて光属性の魔法は、
7種の魔法の中でも闇属性魔法と並んで少し特殊なんだ。
この2種の魔法は属性が同じ生き物に取っては容易に修得出来るものだけど、
属性が違う生物に取ってはかなり修得が難しい魔法なんだよ。
人間は無属性の者が大半だから属性違いの威力の減衰は起こらない者が多い。
つまり光属性の魔法の威力の減衰は
多勢の人間の間では起こらないということになるのだけど…
光属性の魔法の修得自体が相当に難しいが故に、
その使い手はあまり多く無いのが実情になるね。
そして光属性を持つ人間自体がとても希少なんだよ。
それこそユウカの様な異世界の勇者様か、
エクスラント聖王国の王族の中で時々生まれる者以外では、
この世界エゾン・レイギスの中でも非常に稀有な存在なんじゃないかな?」
「なるほどなあ…
つまり光属性の俺は結構珍しいというか…
人間の中ではかなり貴重な存在ということになるのか?」
「うん、そうなるね。
このエゾン・レイギスで
光の属性を持つ人間は
国の要職に就いたり、後の歴史に名を残したりする者が多い。
でも魔法学者のボクから言わせてもらうなら
兄君様は光属性のそれ以前に、
このセカイを創造した7柱の精霊様である
光の精霊ヒカリ様と契約していることのほうが凄いことだよ」
「えっ、そんなに凄いのか?」
「精霊様と契約した人間は
このエゾン・レイギスの歴史の中でも数える程しかいないんじゃないかな?
そして光の精霊様と契約した人間については、
魔法学者のボクも記録を見知ったことが無いよ」
「そういえばヒカリも契約するのは初めてと言っていたなあ…
でも俺にヒカリとの契約を奨めたのは他らなぬミリィだぞ?」
「ボクは魔法学者だからね。
例え過去に前例が無い事でも、
より良い結果そして未来を導くための道を模索するものさ。
そしてあのタイミングでなら、
最善である光の精霊様との契約を兄君様に奨めたまでだよ。
契約自体が凄いことについてボクが驚くのは二の次さ」
「…うう、
ミリィお姉様…ケイガお兄様…。
わたくしを回復魔法の実践対象にして、
そのままポーラの頭ごなしに魔法の授業をされるなんてあんまりですわ…」
光回復で
頭上のたんこぶがすっかり引いたポーラ姫は
俺とミリィに愚痴を述べながら、
むくりと起き上がった。
ミリィ、
属性が違うとそんなにも魔法は威力が落ちるものなのか?」
「兄君様。
ボクは魔法学者だから、
持てるだけの魔法知識と魔法技術でカバーしているけど…
それでもこれぐらいの威力が上限の限界だね。
何の対策も無ければ、
光回復は5分の1以下にまで回復速度が落ちてしまうからね」
「…5分の1以下!?
そんなにもか??」
「でも魔族の闇の魔力に対抗できる回復魔法は
光属性の回復魔法だけだからね。
無属性の回復魔法、”回復”では
闇の魔力に回復力が阻害されて回復速度が恐ろしく落ちてしまう。
だから、魔族と戦う者は
属性違いによる威力の減衰を覚悟してでも
光属性の回復魔法を無理やりに覚えるか、
仲間に一人でも使い手がいることが必須になるね」
「なるほど…
光の回復魔法は魔族との戦いに於いては、
基本という事になるのかな?」
「そういうことになるね、兄君様。
それに加えて光属性の魔法は、
7種の魔法の中でも闇属性魔法と並んで少し特殊なんだ。
この2種の魔法は属性が同じ生き物に取っては容易に修得出来るものだけど、
属性が違う生物に取ってはかなり修得が難しい魔法なんだよ。
人間は無属性の者が大半だから属性違いの威力の減衰は起こらない者が多い。
つまり光属性の魔法の威力の減衰は
多勢の人間の間では起こらないということになるのだけど…
光属性の魔法の修得自体が相当に難しいが故に、
その使い手はあまり多く無いのが実情になるね。
そして光属性を持つ人間自体がとても希少なんだよ。
それこそユウカの様な異世界の勇者様か、
エクスラント聖王国の王族の中で時々生まれる者以外では、
この世界エゾン・レイギスの中でも非常に稀有な存在なんじゃないかな?」
「なるほどなあ…
つまり光属性の俺は結構珍しいというか…
人間の中ではかなり貴重な存在ということになるのか?」
「うん、そうなるね。
このエゾン・レイギスで
光の属性を持つ人間は
国の要職に就いたり、後の歴史に名を残したりする者が多い。
でも魔法学者のボクから言わせてもらうなら
兄君様は光属性のそれ以前に、
このセカイを創造した7柱の精霊様である
光の精霊ヒカリ様と契約していることのほうが凄いことだよ」
「えっ、そんなに凄いのか?」
「精霊様と契約した人間は
このエゾン・レイギスの歴史の中でも数える程しかいないんじゃないかな?
そして光の精霊様と契約した人間については、
魔法学者のボクも記録を見知ったことが無いよ」
「そういえばヒカリも契約するのは初めてと言っていたなあ…
でも俺にヒカリとの契約を奨めたのは他らなぬミリィだぞ?」
「ボクは魔法学者だからね。
例え過去に前例が無い事でも、
より良い結果そして未来を導くための道を模索するものさ。
そしてあのタイミングでなら、
最善である光の精霊様との契約を兄君様に奨めたまでだよ。
契約自体が凄いことについてボクが驚くのは二の次さ」
「…うう、
ミリィお姉様…ケイガお兄様…。
わたくしを回復魔法の実践対象にして、
そのままポーラの頭ごなしに魔法の授業をされるなんてあんまりですわ…」
光回復で
頭上のたんこぶがすっかり引いたポーラ姫は
俺とミリィに愚痴を述べながら、
むくりと起き上がった。
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