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第199話 魔法を使う方法

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 さて、俺にはもうひとつミリィに聞きたいことがある。
 だが…今の光の精霊の話を聞くに、
 俺の期待する回答は得られないのでは無いかと思っている。

 でも聞かずにはいられない!
 男の子は何もせずに諦めるというということは出来ない、
 往生際の悪い生き物なのである。

「ミリィ、もうひとつだけ質問があるんだが…いいかな?
俺はこれからの戦いの為にこの世界の”魔法”を習得したいと思っている。
…それは可能だろうか?」

「えっ?」

 …その反応だと、やはり無理なのか?

 俺はこの世界エゾン・レイギスでは珍しい、
 魔力がゼロという人間である。
 だが俺は、魔力の修業みたいなもので鍛えれば、
 魔力を後付けできないかと常々思っていたのである。
 俺は地ノ宮流気士術ちのみやりゅうきしじゅつの気士であり、
 高い気の使い手ではあるが、
 この気の量は生来のものではない。
 長年の修業で鍛え上げて得たものである。
 だから気と同じように魔力も鍛錬で得ることが出来るのでは…
 と期待していたのである。

 だが、さっきの光の精霊の話を聞くに
 俺には魔力回路というものが無いらしい。
 言葉からしてそれは魔力の根本的なものであろう。
 それが無い以上、
 俺には全く魔法は使えないという事か…
 ヤハリソウイウコトカ!

「流石は兄君様あにぎみさま
魔力が無いという逆境に負けず、
より強くなろうとするポジティブな思考だね!
その姿勢は素晴らしいなあ。
ボクも見習いたい所だ!」

「えっ…ああ、それほどでもない…よ」

 急にミリィにお褒めの言葉を頂いて面食らってしまう俺。
 いや本当にそんなたいしたものではないのだが。
 しかし彼女のその反応だと、
 俺の質問はそう場違いなものでは無いのか?

「ふふっ、兄君様あにぎみさまのことだから
大体察しはついていたということかな?
答えから言わせてもらうと、
ケイガ兄君様あにぎみさまが魔法を習得することは可能だよ」

「…そうなのか!?」

 俺は素直に歓喜の声を上げた。

「この世界エゾン・レイギスでは
兄君様あにぎみさまの様に全く魔力が無い人間は珍しいけど、
魔力が少ない人間は結構居るんだよ。
そして過去には生来の魔力が少ないながらも魔族を倒した英雄も存在した。
このエゾン・レイギスでは高い魔力がそのまま肉体の強さにも繋がる。
つまり魔力無くては肉体も脆弱ということになる。
…それじゃあ魔力が少ない英雄はどうやって魔族を倒したのか?
答えは簡単だよ。
竜や幻獣、精霊様といった強大な魔力を持つ存在もの”と契約して、
その強い魔力を共有していたんだ」
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