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第180話 この世界の基準

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「次は魔力数値について復習するよ。
この世界、エゾン・レイギスは”魔力満ちる世界”とも呼ばれている。
魔力が基準となっている世界なんだ。

魔力を身体にまとっているだけで身体能力が高く強靭な肉体になる。
そして持っている魔力が大きければ大きい程、
より強力な魔法を使うことが出来る。
つまりこの世界では単純に魔力が高ければ高いほど強いんだ。
よって魔力数値が高ければ高い程この世界ではより大きな優位性を持つ。
この世界で生きる者にとって、
魔力数値は最も重要なステータスと言っても過言ではないね。

一般的な人間の子供の魔力数値は1~2.
一般的な大人の魔力数値は5。
魔力数値は鍛えることで向上させる事が出来る。
兵士や騎士は10前後の魔力数値を持っているよ。

魔力の高い一族や素質ある者、エルフ族は生まれながらに魔力が高い。
エクスラント聖王国の王族は生まれながらに高い魔力を持っている一族なんだ。
それは一国を統べる王族であることの裏付けでもあるね。

ポーラの魔力数値は190。
これは生まれながらに彼女の魔力数値が高いのと、
鍛錬で鍛え上げた両方の結果の数値だ。

ボクの魔力数値は195。
ポーラと同じように生まれながらに魔力数値が高いのと、
鍛錬で鍛え上げた両方での結果の数値だね。
ボクはエクスラント王族であり、
生まれながらに高い魔力を持つエルフの血を引くハーフエルフでもあるから
ポーラよりちょっと魔力が高いと言えるのかな?
ちなみにボクもポーラもまだまだ成長期だからもっと魔力は伸びると自負している。
まだまだ鍛え上げる余地はあると思っているよ。

精霊様によって異世界から召喚された人間の魔力は総じて高い。
少なくとも魔力数値100は確実と言われているね。
特にクロカワ君の魔力数値は高く200とボクやポーラよりも上回っているんだ。
彼女は異世界人の中でも特に資質があったんだろうね。
…それは、彼女がこの世界に召喚された当初から抱いていた野心を
より燃え上がらせるまきになっただろうとボクは思うよ。

ちなみに今ボクが掛けている眼鏡は只の伊達眼鏡では無いよ。
魔力数値を計測できる『見通しの眼鏡スカウターレンズ』さ。
そう、兄君様あにぎみさまが光の精霊様がら頂いたオリジナルの『見通しの眼鏡スカウターレンズ』の量産品だよ。
これはその昔、
異世界から召喚された一人の戦士が装備していた
見通しの眼鏡スカウターレンズ』を解析して量産したものなんだ。
魔力が基準となっているこの世界では
相手の魔力数値の把握は相手の力量を図る上でとても重要だ。
だから『見通しの眼鏡スカウターレンズ』は、
人間はもとより魔族の間でも出回っていて、
エゾン・レイギスではメジャーな装備のひとつなんだよ」
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