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第177話 授業の時間
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「ああっ…何でそんな笑顔で見送ってますのお!?
ケイガお兄様あっーー!!」
俺はポーラ姫が姫騎士団に連行されていくのを見送った。
兄として大切なものを護ることが出来た安堵感の余り、
俺は相当に満足した表情だった様である。
「…でもポーラさんって凄いよね。
お兄ともっと仲良くなりたいって、
あんなに大胆に行動できるなんて…。
あたしもちょっとは見習いたいな」
ポーラ姫と姫騎士団がこの場から見えなくなるのを
俺と一緒に見届けた優羽花が不意に言葉を漏らした。
「えっ?
優羽花、俺の布団に裸で潜り込んでくるの!?」
「そんなことする訳ないでしょーが!!
…それともそうして欲しいの?
馬鹿お兄は?」
「別にお前と寝るのは構わないけど、裸で寝ると風邪を引くだろ?」
「あーそういう反応ですかー?
まあ、お兄ならそういう反応でしょうねー」
「何を怒っているんだ優羽花?
大体俺とお前は16年間ずっと一緒に暮らしてて仲良いだろ?
これ以上仲良くなる余地なんて無いんじゃないか?」
「このっ…馬鹿お兄っ!
本当馬鹿!」
優羽花は腕を組んでぷいとそっぽを向いた。
うーん兄さんは時々お前がわからなくなるよ。
でも俺は優羽花を見放したりは絶対にしないから。
心の中でそう思うと、俺は手を伸ばして優羽花の頭を撫でた。
「…何よ?」
「いや、何となく…それとも子供扱いみたいで嫌か?」
「…別に嫌じゃない」
「なら良かった」
優羽花は目を閉じて満足そうだった。
機嫌が直った様で何よりである。
「やっぱり二人は仲が良いね。
年季の入った兄妹の仲良さはボクからも見ていて心地良いし、羨ましい限りだよ」
俺と優羽花以外で唯一この場に残っていたミリィが俺に言葉を掛ける。
「ははっ、ミリィもポーラ姫と仲良いだろ?」
「ボクとポーラは姉妹だからね。
仲の良い兄妹の関係には憧れるものさ。
ポーラは兄君様とは兄妹以上の関係になりたいみたいだけれど、
ボクは仲の良い兄妹の関係のほうが憧れがあるかな?」
「はははっ、そういうことなら俺は大歓迎さ。
俺もミリィと兄妹としてもっと仲良くなりたいしな。
そういえば朝食の後はミリィの部屋で
エゾン・レイギスについての授業の時間だったよな?
俺、部屋に戻って教科書を持って来るからミリィは先に部屋で待っていてくれないか?」
「了解だよ、兄君様」
「あっ、待ってお兄。
あたしも部屋に戻って教科書持ってくる。
それじゃあミリィさん、またあとで」
「待ってるよユウカ」
俺と優羽花はそれぞれ自分の部屋に戻ると、
教科書を持ってミリィの部屋を訪れた。
ちなみにこの教科書は昨日の授業初日にミリィから手渡されたもので、
この異世界エゾン・レイギスのことが詳しく書かれている。
授業を終えたあと俺たちは部屋に持ち帰って、
寝る前に読み返して復習をしていたのである。
ケイガお兄様あっーー!!」
俺はポーラ姫が姫騎士団に連行されていくのを見送った。
兄として大切なものを護ることが出来た安堵感の余り、
俺は相当に満足した表情だった様である。
「…でもポーラさんって凄いよね。
お兄ともっと仲良くなりたいって、
あんなに大胆に行動できるなんて…。
あたしもちょっとは見習いたいな」
ポーラ姫と姫騎士団がこの場から見えなくなるのを
俺と一緒に見届けた優羽花が不意に言葉を漏らした。
「えっ?
優羽花、俺の布団に裸で潜り込んでくるの!?」
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「あーそういう反応ですかー?
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これ以上仲良くなる余地なんて無いんじゃないか?」
「このっ…馬鹿お兄っ!
本当馬鹿!」
優羽花は腕を組んでぷいとそっぽを向いた。
うーん兄さんは時々お前がわからなくなるよ。
でも俺は優羽花を見放したりは絶対にしないから。
心の中でそう思うと、俺は手を伸ばして優羽花の頭を撫でた。
「…何よ?」
「いや、何となく…それとも子供扱いみたいで嫌か?」
「…別に嫌じゃない」
「なら良かった」
優羽花は目を閉じて満足そうだった。
機嫌が直った様で何よりである。
「やっぱり二人は仲が良いね。
年季の入った兄妹の仲良さはボクからも見ていて心地良いし、羨ましい限りだよ」
俺と優羽花以外で唯一この場に残っていたミリィが俺に言葉を掛ける。
「ははっ、ミリィもポーラ姫と仲良いだろ?」
「ボクとポーラは姉妹だからね。
仲の良い兄妹の関係には憧れるものさ。
ポーラは兄君様とは兄妹以上の関係になりたいみたいだけれど、
ボクは仲の良い兄妹の関係のほうが憧れがあるかな?」
「はははっ、そういうことなら俺は大歓迎さ。
俺もミリィと兄妹としてもっと仲良くなりたいしな。
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