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第121話 戦意消失
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「何で堂々した態度で素っ裸なんだよ! 服着ろ! 服!」
俺は全裸姿で堂々と立つリリンシアに対し絶叫のツッコミを叩き込んだ。
リリンシアの全身を覆っていた髪が灰になって崩れ落ちた時、
彼女のカラダを申し訳程度に包んでいた
破廉恥な衣服も一緒に灰になって崩れ落ちたのである。
俺はその瞬間から目線を外していたのだ。
妹たちよ、俺は”肝心なトコロ”は見ていないから…どうか許してほしい。
しかし25歳童貞の俺に取って、その魅惑的なカラダは猛毒にも程がある。
いや…童貞とか抜きにしても男であれば、
これはまともに見られたものでは無いだろう。
魔精将の力、恐るべし…。
「ケイガクン、そんなこと言ってもネ…。
これはアナタのせいなのヨ。
精霊であるアタシの服は言わばカラダの一部ナノ。
それがアナタの光の攻撃で髪同様に再生不可能な状態になってしまったワケ。
だからアナタはその責任を取って、
アタシのカラダを穴があくまでしっかり見る義務があるのヨ?」
「…な、何でだよ!?
何で見ないといけないんだよ!
童貞の俺をからかっているのかよ!」
「ウン♪
だってケイガクンの反応があんまり可愛いカラ♪」
「…がっ」
俺はリリンシアの余りの物言いに絶句してしまった。
はっきり言おう。
俺はこの様なタイプの女性は苦手である。
彼女の自由奔放な振る舞いに終始翻弄され続けている。
その挙句、”可愛い”とまで言われてしまった…。
よりにもよって、敵方の大将格の女に、だ。
これは…男としては…とても辛い所である…。
俺はがくりと膝をついた。
「あらら…ケイガクン。
戦意喪失かしらネ?」
「…そんなことは無い。
俺はまだやれる!」
俺は拳を握りしめる。
『極光』の光の攻撃は確かに効いたのだ。
ならば、再度『瞑想』で気を極限にまで高めて…もう一度!
「うーん…でもアタシはもういいカナ?」
リリンシアがそう言葉を述べた瞬間、
彼女から放たれていた圧力が消え失せた。
「戦意が消えただと…? でも…何故だ…?」
確かに俺はリリンシアに一撃を与えたものの、
彼女にはまだまだ余裕がある。
俺の方がに不利であることは間違いない。
彼女から矛を収める理由が無いのだ。
「だってケイガクンは恥ずかしがってアタシをしっかり見てくれないモノ。
そんなんじゃアタシのヤル気も削がれちゃうワ。
それに…これ以上はヤらせてくれないのでしょう?
そうよネ? 光の精霊」
リリンシアはおもむろに自身の背後に視線を向けた。
「…ん。
それいじょうおにいちゃんをいじめるのはわたしがゆるさない」
そこには俺たちをこの異世界に召喚し、
俺と優羽花に専用武器を授けてくれた
髪から着ている服まで真っ白な幼い少女、
『光の精霊』が立っていた。
俺は全裸姿で堂々と立つリリンシアに対し絶叫のツッコミを叩き込んだ。
リリンシアの全身を覆っていた髪が灰になって崩れ落ちた時、
彼女のカラダを申し訳程度に包んでいた
破廉恥な衣服も一緒に灰になって崩れ落ちたのである。
俺はその瞬間から目線を外していたのだ。
妹たちよ、俺は”肝心なトコロ”は見ていないから…どうか許してほしい。
しかし25歳童貞の俺に取って、その魅惑的なカラダは猛毒にも程がある。
いや…童貞とか抜きにしても男であれば、
これはまともに見られたものでは無いだろう。
魔精将の力、恐るべし…。
「ケイガクン、そんなこと言ってもネ…。
これはアナタのせいなのヨ。
精霊であるアタシの服は言わばカラダの一部ナノ。
それがアナタの光の攻撃で髪同様に再生不可能な状態になってしまったワケ。
だからアナタはその責任を取って、
アタシのカラダを穴があくまでしっかり見る義務があるのヨ?」
「…な、何でだよ!?
何で見ないといけないんだよ!
童貞の俺をからかっているのかよ!」
「ウン♪
だってケイガクンの反応があんまり可愛いカラ♪」
「…がっ」
俺はリリンシアの余りの物言いに絶句してしまった。
はっきり言おう。
俺はこの様なタイプの女性は苦手である。
彼女の自由奔放な振る舞いに終始翻弄され続けている。
その挙句、”可愛い”とまで言われてしまった…。
よりにもよって、敵方の大将格の女に、だ。
これは…男としては…とても辛い所である…。
俺はがくりと膝をついた。
「あらら…ケイガクン。
戦意喪失かしらネ?」
「…そんなことは無い。
俺はまだやれる!」
俺は拳を握りしめる。
『極光』の光の攻撃は確かに効いたのだ。
ならば、再度『瞑想』で気を極限にまで高めて…もう一度!
「うーん…でもアタシはもういいカナ?」
リリンシアがそう言葉を述べた瞬間、
彼女から放たれていた圧力が消え失せた。
「戦意が消えただと…? でも…何故だ…?」
確かに俺はリリンシアに一撃を与えたものの、
彼女にはまだまだ余裕がある。
俺の方がに不利であることは間違いない。
彼女から矛を収める理由が無いのだ。
「だってケイガクンは恥ずかしがってアタシをしっかり見てくれないモノ。
そんなんじゃアタシのヤル気も削がれちゃうワ。
それに…これ以上はヤらせてくれないのでしょう?
そうよネ? 光の精霊」
リリンシアはおもむろに自身の背後に視線を向けた。
「…ん。
それいじょうおにいちゃんをいじめるのはわたしがゆるさない」
そこには俺たちをこの異世界に召喚し、
俺と優羽花に専用武器を授けてくれた
髪から着ている服まで真っ白な幼い少女、
『光の精霊』が立っていた。
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