シスターヴレイヴ！～上司に捨て駒にされ会社をクビになり無職ニートになった俺が妹と異世界に飛ばされ妹が勇者になったけど何とか生きてます～

第99話 予想外の攻撃

　…ちょっ、シノブさあんっ！？
　これは俺が『地ノ宮流気士術ちのみやりゅうきしじゅつ・四の型、瞑想めいそう』を行使しているからであって、
　そうじゃなかったら俺は当の昔に即死している事態なのですからね！！

　俺の前にはシノブさんという、
　凄い美人女騎士の一糸纏いっしまとわぬ姿という絶景が広がっているのである。
　俺は瞑想めいそうを更に深く深く行使する。
　気を抜けない、一時でも気を抜こうものなら、一瞬で持ってかれる！
　俺の分身がバクハツしてしまう！

　…どんなに凄い美人さんであっても、シノブさんは俺の妹なのである。
　妹の裸を見て発情する兄などあってはならないのだっ！
　そうなってしまえば俺の兄としての尊厳が無くなってしまう！
　兄として終わってしまう！
　それだけは！
　それだけは避けなければならないのだ！！

　俺は瞑想めいそうを行使しながらシノブさんに向けて口を開く。
　声を出さなければ…黙っていたままでは彼女の全裸パワーに気圧けおされるッ！！

「あのですね、シノブさん！
やっぱり何もわかっていないじゃないですかあ！
健康的なカラダの男である俺が！
見目麗しいみめうるわ魅力的な女性たちと混浴することが！
どれだけ心身に負担を強いるのか！
…今がまさにそうなんですよ！
俺はとてつもなく追い詰められているのですからねえッ！！」

「しかしケイガ兄様の”そこ”は何も反応していない様ですが？
男性は劣情を催もよおす時、カラダの下腹部の部分が”変化する”と聞いております」

　シノブさんは俺の股間をまじまじと見ながら返事をする。
　ちょっとそんなにじっくりと見ないでえええ！！
　いやああああああ！
　これは一体何のプレイなんですかあっ！？

「それはですね！
俺が物凄く気を張っているからですよ！
俺の股間の分身が！
貴女のカラダに反応しないように！
もの凄おおく！
頑張っているんですっ！！」

「…そうなのですか？
つまりケイガ兄様の”この部分”がこの様に無反応なのは、
ケイガ兄様がとても気を張っているからということで、
実は私のカラダに反応していると言う解釈で宜しいのですか？」

　シノブさんは俺の股間を指さしながら俺に問いかける。
　うああああ何してるのおお！
　このポンコツ美人女騎士さああんん！！
　そんなところ指さしちゃダメええええ！！

「そうなんですよ！
俺は実はすごくシノブさんにドキドキしているんですっ！
だから…」

「…ふふ、なら良かったです。
私もケイガ兄様の逞しいカラダを見て、
内心、とても心揺らされておりましたから。
兄様と同じ思いを抱けて妹としては感無量です…」

　シノブさんはそう言うと、
　頬を赤らめて、その手を口元に添えて、はにかんだ仕草をした。
　えっ、何ですかそれ…シノブさん…凄く可愛いんですけど…。

　此処に来て、シノブさんの”予想外の攻撃クリティカルヒット”が俺の胸に突き刺さった。