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第9話 兄妹たちの補給
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「はあ…はあ…今日は久し振りだったからこんなものでいいだろう」
俺は地ノ宮神社の階段を駆け上がり境内に辿り着いた。
とりあえず50周ほど昇り降りしてみたがもう限界の様だ。
この程度でバテるとは相当身体はなまっている。
これはかなり気合を入れて鍛え直さないといけないな。
「はい、兄さん。お水とタオルです」
巫女姿の妹、静里菜(せりな)が笑顔で疲労困憊の俺に補給物資を手渡してくれた。
これは助かる。
「…ん! お兄、良かったらこれ使えば?」
制服姿の妹、優羽花(ゆうか)が素っ気ない顔で俺に水とタオルを差し出した。
水の入ったボトルが2本、タオルが2枚…これは…。
しかし可愛い妹たちがせっかく俺のために用意してくれたのだ、無下(むげ)には出来ない。
俺は2枚のタオルを使って汗をぬぐうと、2本の水のボトルを半分づつ飲んだ。
「二人ともありがとうな」
俺は二人の妹にお礼をして水のボトルとタオルをそれぞれ返した。
「ふふ、兄さんのお役に立ててなりよりです」
「べ、別に…たまたま手元に水とタオルがあったから渡しただけなんだからね!」
静里菜は俺から受け取った水のボトルとタオルを愛おしそうに抱き抱えて、優羽花は頬を赤らめながらそっぽを向いた。
「それでは、わたしも補給させていただきますね」
静里菜はそう言うと俺から受け取った水のボトルをその可憐な唇に吸わせてこくこくと飲み干した。
「ちょ、ちょっと静里菜! 何してるのよ!」
「兄さん成分の補給ですけど、それが何か?」
「だ、だって…それだと、か、関節キスになっちゃうじゃないのよおっ!?」
「優羽花はいまさら何を言っているのですか? お水を2本出したのは最初からそれが狙いだったのでは?」
「そんな訳ないでしょ! 大体あたしはお兄が口付けたボトルなんて飲まないし!」
「それはもったいないですよ…でしたらそのボトルはわたしが引き取りますね」
「…そ、それはダメ! これはお兄が口付けて汚いからダメだよ! 静里菜の唇をこれ以上汚しちゃいけないし、あたしが責任もって捨てておくからね!」
「汚いってお前…なら俺が最後まで飲むからそのボトル渡してくれよ」
「だ、ダメえ! これはあたしがあとでちゃんと処分しておくからダメなのお!」
結局その水のボトルはそのまま優羽花が持ったまま誰にも譲ろうとしなかった。
俺は地ノ宮神社の階段を駆け上がり境内に辿り着いた。
とりあえず50周ほど昇り降りしてみたがもう限界の様だ。
この程度でバテるとは相当身体はなまっている。
これはかなり気合を入れて鍛え直さないといけないな。
「はい、兄さん。お水とタオルです」
巫女姿の妹、静里菜(せりな)が笑顔で疲労困憊の俺に補給物資を手渡してくれた。
これは助かる。
「…ん! お兄、良かったらこれ使えば?」
制服姿の妹、優羽花(ゆうか)が素っ気ない顔で俺に水とタオルを差し出した。
水の入ったボトルが2本、タオルが2枚…これは…。
しかし可愛い妹たちがせっかく俺のために用意してくれたのだ、無下(むげ)には出来ない。
俺は2枚のタオルを使って汗をぬぐうと、2本の水のボトルを半分づつ飲んだ。
「二人ともありがとうな」
俺は二人の妹にお礼をして水のボトルとタオルをそれぞれ返した。
「ふふ、兄さんのお役に立ててなりよりです」
「べ、別に…たまたま手元に水とタオルがあったから渡しただけなんだからね!」
静里菜は俺から受け取った水のボトルとタオルを愛おしそうに抱き抱えて、優羽花は頬を赤らめながらそっぽを向いた。
「それでは、わたしも補給させていただきますね」
静里菜はそう言うと俺から受け取った水のボトルをその可憐な唇に吸わせてこくこくと飲み干した。
「ちょ、ちょっと静里菜! 何してるのよ!」
「兄さん成分の補給ですけど、それが何か?」
「だ、だって…それだと、か、関節キスになっちゃうじゃないのよおっ!?」
「優羽花はいまさら何を言っているのですか? お水を2本出したのは最初からそれが狙いだったのでは?」
「そんな訳ないでしょ! 大体あたしはお兄が口付けたボトルなんて飲まないし!」
「それはもったいないですよ…でしたらそのボトルはわたしが引き取りますね」
「…そ、それはダメ! これはお兄が口付けて汚いからダメだよ! 静里菜の唇をこれ以上汚しちゃいけないし、あたしが責任もって捨てておくからね!」
「汚いってお前…なら俺が最後まで飲むからそのボトル渡してくれよ」
「だ、ダメえ! これはあたしがあとでちゃんと処分しておくからダメなのお!」
結局その水のボトルはそのまま優羽花が持ったまま誰にも譲ろうとしなかった。
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