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姉と妹
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随分と夜更かししたので俺は昼頃に起きるつもりだったが、チャイム音が鳴って強制的に起こされてしまった。
ピンポーン!
「う~ん、今何時だ?」
昼まで寝たかったのにまだ10時じゃないか。誰だよ…何人たりとも俺の眠りを妨げる奴は許さんぞ…
まだまだ寝ぼけている状態だ。
次の瞬間、
ピンポン ピンポン ピンポン ピンポン ピンポーン!!
「ちょ!出るから待ってくれ!」
しかしチャイム音は鳴りやむことを知らない。
ピピピピピピピピピピピピピピピピピンポーン!!!!!!!!!
「壊れる壊れる。やめてくれ。やめてくださいお願いします。」
泣きそうだ。いじめか?ピンポンダッシュとかいうレベルじゃねーぞ。(迷惑さが)
まあ見当はついている。こんなことする奴はあいつしかいない。そろ~っとドアを開けると…
「おにーちゃん、きたよー!!」
「智尋くん、きましたよ。」
やっぱり、姉と妹だ。
妹の名前は、のどか
中学3年生。髪はアップダウンで茶。身長は156㎝程度。それなりにある(何がとは言わない)
姉の名前は、秋
大学1年生。髪は腰の少し上まであり、ウェービーロングで濃い紫。163㎝程度。すごいある(何がとは言わない)
「おにーちゃん何でもっと早くに出ないの?」
「寝てたんだよ!今日が休みだから夜更かししたってのに…」
姉が急に俺の顔に近づいてくる。
「夜更かししたら駄目じゃない!」
「ご、ごめんなさい」
俺は姉には弱い。
俺が6歳ときに両親は蟲に殺された。
国は蟲の影響で人口が減っていくことを危機的に感じ、若者へのサポートを手厚くした。なので、親がいなくなっても金銭的な問題はなかった。
料理や家事などは秋姉がすべてしてくれた。
物心つくときから秋姉は母親みたいな存在だった。
「めちゃくちゃ汚いじゃん。なんなのこれ?おにーちゃん、もうちょっと片付けできるようにした方がいいよ。
ネットでゴミ屋敷って検索したら?きっと掃除する気になると思うけど?」
言われるままに調べてみると…
これはひどい。酷すぎる。このままだと俺こんなんになっちまうのか?
さすがに危機感を覚えた俺は早速掃除にとりかかった。
秋姉とのどかも手伝ってくれたが、のどかが何かを見つける。
「おにーちゃんこれ何?」
最悪だ。一人暮らしが楽しみでつい舞い上がって買ってしまったものだ。
そう、男ならほぼ全員が欲しがるものである。
「なんだろうねー」
平常心だ。とりあえず、無の境地にいればいい。
「なんでこんなのもってんの?大体ね~…」
ふぅ。素晴らしいな無の境地。妹の言っていることがまるで頭に入ってこない。俺は何事もなかったかのように秋姉に質問する。
「秋姉、入学式に行って違和感を覚えたんだけど全校生徒が300人なのに校舎が少し小さくないか?」
秋姉は俺の学校のOGである。
秋姉は少し困った顔をした後に、
「智尋くんの気のせいよ」と言った。
部屋はずいぶんと綺麗になった。
――今俺たちは電車で3駅離れた大型ショッピングモールのララカに向かっている途中だ。
「おにーちゃんは何か寄りたいとこある?」
外の景色を見ながら質問してくる。
「いや、特にないな……」
俺はスマホでゲームしながら答えた。
「お前は何かしたいことでもあるのか?」
「あたしはねー」
ずいぶんな時間考えた後ようやく口が開いた。
「美味しいものい~~~~っぱい食べたいな♪」
こいつは食いもんのことしか考えていないな……
「秋姉は何かあるの?」
「うーん、とりあえず何着か新しい服が欲しいのよね。あっ、智尋くんのも見てみよっか?あんまり普段着持っていなかったよね?」
慌てて断った。
「俺、私服とかどうでもいいし、第一、服選ぶのとかあまり好きじゃないっていうか……」
秋姉は少し困った顔で言う。
「もうちょっと興味持たないと彼女出来ないわよ。」
彼女か……できる気がしないんだよな。そして今のところ必要だとも思っていない。
だって趣味とかにお金使う方が良くない?みんなもそう思うよね?ね?
俺は明後日の方向に向いて同意を求める。
のどかと秋姉が首をかしげてこちらを向いている。
俺は咳ばらいをしつつスマホの画面に目をやるのだった。
電車が目的の駅に着くと腹が痛くなってきたのでトイレに行ったが2時間程度こもりっぱなしになってしまった。
結局はフードコートでご飯を済ませただけになってしまったので、申し訳ない気持ちでいっぱいだ。
実際、のどかは少し怒っていたらしい。
けど、家族全員で一緒にいる時間ってのはいいもんだなと帰りの電車でしみじみと思うのであった。
あっという間に夜になり、秋姉とのどかは帰っていった。
秋姉は夕飯を用意してくれた。俺だけ何も食べなかったからな。
トンカツだ。下ごしらえをしっかりしているのか、とても美味しい。
ほんとに優しいなあ。秋姉と結婚する奴は幸せだな。
それにしても、腹痛かった奴にトンカツって大丈夫なのか?
「さーて、明日も頑張るか。」
俺は珍しく早く寝ることにした。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
蟲との戦いに行くには結構時間かかるかもです。
とりあえず、妹はいるんだけど姉がいないんだよなぁ。(現実で)
妹いる人は年上好きになる確率が高いと個人的に思っています。
ピンポーン!
「う~ん、今何時だ?」
昼まで寝たかったのにまだ10時じゃないか。誰だよ…何人たりとも俺の眠りを妨げる奴は許さんぞ…
まだまだ寝ぼけている状態だ。
次の瞬間、
ピンポン ピンポン ピンポン ピンポン ピンポーン!!
「ちょ!出るから待ってくれ!」
しかしチャイム音は鳴りやむことを知らない。
ピピピピピピピピピピピピピピピピピンポーン!!!!!!!!!
「壊れる壊れる。やめてくれ。やめてくださいお願いします。」
泣きそうだ。いじめか?ピンポンダッシュとかいうレベルじゃねーぞ。(迷惑さが)
まあ見当はついている。こんなことする奴はあいつしかいない。そろ~っとドアを開けると…
「おにーちゃん、きたよー!!」
「智尋くん、きましたよ。」
やっぱり、姉と妹だ。
妹の名前は、のどか
中学3年生。髪はアップダウンで茶。身長は156㎝程度。それなりにある(何がとは言わない)
姉の名前は、秋
大学1年生。髪は腰の少し上まであり、ウェービーロングで濃い紫。163㎝程度。すごいある(何がとは言わない)
「おにーちゃん何でもっと早くに出ないの?」
「寝てたんだよ!今日が休みだから夜更かししたってのに…」
姉が急に俺の顔に近づいてくる。
「夜更かししたら駄目じゃない!」
「ご、ごめんなさい」
俺は姉には弱い。
俺が6歳ときに両親は蟲に殺された。
国は蟲の影響で人口が減っていくことを危機的に感じ、若者へのサポートを手厚くした。なので、親がいなくなっても金銭的な問題はなかった。
料理や家事などは秋姉がすべてしてくれた。
物心つくときから秋姉は母親みたいな存在だった。
「めちゃくちゃ汚いじゃん。なんなのこれ?おにーちゃん、もうちょっと片付けできるようにした方がいいよ。
ネットでゴミ屋敷って検索したら?きっと掃除する気になると思うけど?」
言われるままに調べてみると…
これはひどい。酷すぎる。このままだと俺こんなんになっちまうのか?
さすがに危機感を覚えた俺は早速掃除にとりかかった。
秋姉とのどかも手伝ってくれたが、のどかが何かを見つける。
「おにーちゃんこれ何?」
最悪だ。一人暮らしが楽しみでつい舞い上がって買ってしまったものだ。
そう、男ならほぼ全員が欲しがるものである。
「なんだろうねー」
平常心だ。とりあえず、無の境地にいればいい。
「なんでこんなのもってんの?大体ね~…」
ふぅ。素晴らしいな無の境地。妹の言っていることがまるで頭に入ってこない。俺は何事もなかったかのように秋姉に質問する。
「秋姉、入学式に行って違和感を覚えたんだけど全校生徒が300人なのに校舎が少し小さくないか?」
秋姉は俺の学校のOGである。
秋姉は少し困った顔をした後に、
「智尋くんの気のせいよ」と言った。
部屋はずいぶんと綺麗になった。
――今俺たちは電車で3駅離れた大型ショッピングモールのララカに向かっている途中だ。
「おにーちゃんは何か寄りたいとこある?」
外の景色を見ながら質問してくる。
「いや、特にないな……」
俺はスマホでゲームしながら答えた。
「お前は何かしたいことでもあるのか?」
「あたしはねー」
ずいぶんな時間考えた後ようやく口が開いた。
「美味しいものい~~~~っぱい食べたいな♪」
こいつは食いもんのことしか考えていないな……
「秋姉は何かあるの?」
「うーん、とりあえず何着か新しい服が欲しいのよね。あっ、智尋くんのも見てみよっか?あんまり普段着持っていなかったよね?」
慌てて断った。
「俺、私服とかどうでもいいし、第一、服選ぶのとかあまり好きじゃないっていうか……」
秋姉は少し困った顔で言う。
「もうちょっと興味持たないと彼女出来ないわよ。」
彼女か……できる気がしないんだよな。そして今のところ必要だとも思っていない。
だって趣味とかにお金使う方が良くない?みんなもそう思うよね?ね?
俺は明後日の方向に向いて同意を求める。
のどかと秋姉が首をかしげてこちらを向いている。
俺は咳ばらいをしつつスマホの画面に目をやるのだった。
電車が目的の駅に着くと腹が痛くなってきたのでトイレに行ったが2時間程度こもりっぱなしになってしまった。
結局はフードコートでご飯を済ませただけになってしまったので、申し訳ない気持ちでいっぱいだ。
実際、のどかは少し怒っていたらしい。
けど、家族全員で一緒にいる時間ってのはいいもんだなと帰りの電車でしみじみと思うのであった。
あっという間に夜になり、秋姉とのどかは帰っていった。
秋姉は夕飯を用意してくれた。俺だけ何も食べなかったからな。
トンカツだ。下ごしらえをしっかりしているのか、とても美味しい。
ほんとに優しいなあ。秋姉と結婚する奴は幸せだな。
それにしても、腹痛かった奴にトンカツって大丈夫なのか?
「さーて、明日も頑張るか。」
俺は珍しく早く寝ることにした。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
蟲との戦いに行くには結構時間かかるかもです。
とりあえず、妹はいるんだけど姉がいないんだよなぁ。(現実で)
妹いる人は年上好きになる確率が高いと個人的に思っています。
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