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第一章・恋の始まり。
第1話・御曹司と新学期。
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「やっぱりまだまだ暑いな、これなら替えのシャツ持ってくるんだった」
夏休みを終えて新学期を終えた俺は通い慣れ始めた通学路をてくてく歩いていた。
あー、今年の夏休みはなんて災難だったんだ俺の高校生活最初の夏休みが....。
「おっす春道!!なーに変な顔してんだよ」
「おお、葵《あおい》か....って誰が変な顔だこのアホ!ドジ!マヌケ!!」
「おい....仕返しが強すぎるんだが?」
ちなみに俺は登下校の時は敢えて徒歩だ、鷹村さんに運転して貰えば楽だが、うちの高級車を他の生徒たちに見られでもしたら大変だからな。
そして今声をかけてきたこのアホそうな顔をしているのは日向葵といって中学からの親友だ。
「すまん、とんでもいアホがいたと思ってな」
「謝る気ねえし....まぁいいや、それより夏休みどうだった?俺はバイトざんまいだったわ」
「俺もこれといってしたことはないな」
地獄のような見合いの席なら幾度となくこなしていたけどな....
「またまた~、イケメンでお金持ちなんだから一夏の淡い体験でもしたんじゃないの~?」
「アホがさらにアホそうな顔になってるぞ」
「さっきから酷いよねぇ?!春道?!」
こいつ以外にも俺が御曹司だと言うことを知っている奴はいる、しかし俺はそのことをひけらかさない、そんなことしたら俺がしたい普通の恋愛はどんどん遠のくし普通にダサい。
「まぁ、まだこれからだよな、彼女作ってうふふあははな青春を俺は送ってやる!!」
「お前彼女いなかったのか?」
こいつはアホそうに見えるが性格は優しい方だしサッカー部ということもあって運動神経も良い、モテそうなもんだけどな。
「んー、好きだって言ってくれる子はいたよ?だけどなんか、こう、ビビッとこないというかなんというか....だから断ったよ」
は?好きだと言われただと?なんでこいつちゃっかり俺より青春してるんだ?おまけに断っただと?よし、友達やめよう、友達辞めてから絞め殺そう。
「は、春道さん?なんか顔が怖いんですけど」
「いや、なんでもないさ少し考え事をな?」
「とてつもなく悪い顔してたけど....」
こいつを始末するのは後でもいいだろう、俺自身が青春する前に犯罪者になるのは御免だからな。
「春道危ねぇ!!!」
俺と葵が話をしながら歩いていると黒塗りの車が猛スピードで突っ込んできた。
「おい無事か春道!!」
「痛ッツツ....なんなんだ急に」
俺はぶつかりそうになったところを葵の運動神経に助けられ、怪我をしなくて済んだ、ていうか猛スピードで突っ込んでくるとかいたいけな高校生を殺す気かよ....。
「だ、大丈夫ですか!!怪我はありませんか?!」
急停止した車の運転席から降りてきたのはいかにもと言う感じのメイド服を着た女性だった。
「あの、大丈夫ですかじゃないんですけど?!」
「落ち着け葵、怪我もなかったんで大丈夫です、そちらのお車は大丈夫でしたか?」
「あっ、えっと、すみません、こちらがご迷惑をかけたのにそんな御親切に....」
まぁ、別に怪我もしてないし大事にしたら家の人間がこの人のことを徹底的に詰めそうだしな、跡取りに何かあったらどうするんだって。
「もう大丈夫ですよ、僕たちも学校がありますから、後で通報したりもしませんし」
「本当に、本当に申し訳ございませんでした!それでは、失礼します!!!」
俺たちを轢きそうになった女性は慌てた様子でまた車に乗り込み急いで発進した、その後部座席にもう1人誰かが乗っているのが見える。
「かっこいいですなあ御曹司様は」
「バーカ、面倒だっただけだよ、ていうかもう1人誰か乗ってなかったか?」
「んー、俺は見えなかったけど?」
普通、事故を起こそうとしたら運転手だけじゃなく一緒に乗ってた人も一声くらいかけるもんだけどな、どこの常識知らずだ?
「まぁ、幸先悪いけど今日から新学期だし勉強会も恋愛も頑張りますか」
「あぁ、お前は恋愛頑張らなくていいけどな」
頑張らなくても言い寄られてんだろ、締めるぞ。
そんなことより、あの後部座席に乗ってたのなんか引っかかるんだよな....知り合いってわけじゃ無さそうだし。
「彼女作るぞー!!」
「いいからいくぞアホスケ」
夏休みを終えて新学期を終えた俺は通い慣れ始めた通学路をてくてく歩いていた。
あー、今年の夏休みはなんて災難だったんだ俺の高校生活最初の夏休みが....。
「おっす春道!!なーに変な顔してんだよ」
「おお、葵《あおい》か....って誰が変な顔だこのアホ!ドジ!マヌケ!!」
「おい....仕返しが強すぎるんだが?」
ちなみに俺は登下校の時は敢えて徒歩だ、鷹村さんに運転して貰えば楽だが、うちの高級車を他の生徒たちに見られでもしたら大変だからな。
そして今声をかけてきたこのアホそうな顔をしているのは日向葵といって中学からの親友だ。
「すまん、とんでもいアホがいたと思ってな」
「謝る気ねえし....まぁいいや、それより夏休みどうだった?俺はバイトざんまいだったわ」
「俺もこれといってしたことはないな」
地獄のような見合いの席なら幾度となくこなしていたけどな....
「またまた~、イケメンでお金持ちなんだから一夏の淡い体験でもしたんじゃないの~?」
「アホがさらにアホそうな顔になってるぞ」
「さっきから酷いよねぇ?!春道?!」
こいつ以外にも俺が御曹司だと言うことを知っている奴はいる、しかし俺はそのことをひけらかさない、そんなことしたら俺がしたい普通の恋愛はどんどん遠のくし普通にダサい。
「まぁ、まだこれからだよな、彼女作ってうふふあははな青春を俺は送ってやる!!」
「お前彼女いなかったのか?」
こいつはアホそうに見えるが性格は優しい方だしサッカー部ということもあって運動神経も良い、モテそうなもんだけどな。
「んー、好きだって言ってくれる子はいたよ?だけどなんか、こう、ビビッとこないというかなんというか....だから断ったよ」
は?好きだと言われただと?なんでこいつちゃっかり俺より青春してるんだ?おまけに断っただと?よし、友達やめよう、友達辞めてから絞め殺そう。
「は、春道さん?なんか顔が怖いんですけど」
「いや、なんでもないさ少し考え事をな?」
「とてつもなく悪い顔してたけど....」
こいつを始末するのは後でもいいだろう、俺自身が青春する前に犯罪者になるのは御免だからな。
「春道危ねぇ!!!」
俺と葵が話をしながら歩いていると黒塗りの車が猛スピードで突っ込んできた。
「おい無事か春道!!」
「痛ッツツ....なんなんだ急に」
俺はぶつかりそうになったところを葵の運動神経に助けられ、怪我をしなくて済んだ、ていうか猛スピードで突っ込んでくるとかいたいけな高校生を殺す気かよ....。
「だ、大丈夫ですか!!怪我はありませんか?!」
急停止した車の運転席から降りてきたのはいかにもと言う感じのメイド服を着た女性だった。
「あの、大丈夫ですかじゃないんですけど?!」
「落ち着け葵、怪我もなかったんで大丈夫です、そちらのお車は大丈夫でしたか?」
「あっ、えっと、すみません、こちらがご迷惑をかけたのにそんな御親切に....」
まぁ、別に怪我もしてないし大事にしたら家の人間がこの人のことを徹底的に詰めそうだしな、跡取りに何かあったらどうするんだって。
「もう大丈夫ですよ、僕たちも学校がありますから、後で通報したりもしませんし」
「本当に、本当に申し訳ございませんでした!それでは、失礼します!!!」
俺たちを轢きそうになった女性は慌てた様子でまた車に乗り込み急いで発進した、その後部座席にもう1人誰かが乗っているのが見える。
「かっこいいですなあ御曹司様は」
「バーカ、面倒だっただけだよ、ていうかもう1人誰か乗ってなかったか?」
「んー、俺は見えなかったけど?」
普通、事故を起こそうとしたら運転手だけじゃなく一緒に乗ってた人も一声くらいかけるもんだけどな、どこの常識知らずだ?
「まぁ、幸先悪いけど今日から新学期だし勉強会も恋愛も頑張りますか」
「あぁ、お前は恋愛頑張らなくていいけどな」
頑張らなくても言い寄られてんだろ、締めるぞ。
そんなことより、あの後部座席に乗ってたのなんか引っかかるんだよな....知り合いってわけじゃ無さそうだし。
「彼女作るぞー!!」
「いいからいくぞアホスケ」
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