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5.勇者な妹(終)
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私は、兄様のために生まれてきた。
いつか、兄様が魔王として復活した時、それを倒す "勇者" になるために……。
私は物心ついてすぐに、兄様と血の繋がりが無いことを教えられた。
いざと言う時、情に流されて道を間違えないようにと、勇者の使命と心得を、刷り込みのように叩き込まれた。
……ひどい話だ。
人間として、家族として、兄を愛せと言いながら、いざとなったら情を捨てて魔王を殺せ、だなんて……。
私は、理不尽なことが嫌いだ。
賢者である母の血のせいか、納得のいかないこと、道理に合わないことには、テコでも従いたくない。
だから、抗うことにした。
兄様が魔王となった時、私は勇者として立たなければならない。
だったら、兄様を魔王にしなければいい。
悪事なんて、一切させない。そもそも悪事なんてできないような性格と能力に、兄様が育ってくれればいい。
優秀じゃなくていい。非凡じゃなくていい。
普通でも平凡でも、それどころか "ちょっと残念" な人だって……兄様が兄様として、私のそばにいてくれるなら、それだけで……。
それなのに……運命は兄様と私を放っておいてはくれない。
兄様が、明らかな魔物の気配を漂わせたコウモリをつまみ上げているのを見た時……心臓が止まるかと思った。
兄様に魔王としての記憶が無くても、兄様を魔王として復活させようとする輩は出て来るものなのだ。
災いの芽は、早々に摘んでおくに限る。
幸い私は、父と母から密かに特訓を受けている。魔物の気配を察知することもできる。
兄様が放り投げたコウモリの気配を辿り、深夜に奇襲をかけた。
「お前、兄様を魔王に戻そうと言うなら、生かしてはおけないわ!」
だが、放った一撃は、すんでのところでかわされた。
「小娘、貴様!あの方の正体を知っているな!? 知った上で監視しているのか!?」
「正体?監視?そんなの、どうでもいい!元魔王だって、兄様は兄様よ!私から奪おうと言うなら、容赦はしない!」
腕力や体格はまだまだ子どもでも、技術だけは血の滲むような努力で磨いてきた。
魔王だった頃の兄様を知る両親が、いつかその時が来た時のために、それはそれは厳しく私を鍛えているのだ。
だが、相手は小さなコウモリのはずなのに、なかなか致命傷が与えられない。
「舐めるなよ、小娘!吾輩はこれでも魔王陛下の片腕だったのだ!今はこのような姿でも、貴様とは戦闘経験値が違う!」
「片腕!? そんなモノが生き残っていたの!? だったら余計、見逃せないわ!」
だが、私の剣では、そのコウモリを仕留めることができなかった。
私は自分の未熟さに打ちひしがれた。
今の私の実力では、あんなコウモリ一匹倒すこともできない。
力不足を悟っても、落ち込んでいる暇は無い。
敵は、私が力をつけるのを黙って待ってはくれないだろう。すぐに別の手を打つ必要がある。
自分に力が足りないなら、別の所から力を持って来ればいい。
幸い、私のそばには大きな力がふたつも在る。
父様を頼るべきか、母様に頼むべきか、それとも二人一緒に……。
考えを巡らせるうちに、ふと、頭に閃くものがあった。
……そうだ。これで母様に "貸し" が作れるなら……。
父様と母様の関係には、物心ついた時からモヤモヤしたものを感じていた。
ああしてこうすれば、何もかも上手くいくはずなのに、どうしてソレをしないままなんだろうと、いつも不思議に思っていた。
だけど最近になって、ようやく分かってきた。
大人って、私が思っているよりずっと "お馬鹿さん" で、いろんなものが視えていないんだって……。
だから、せっかくなのでこの機会に、父様と母様の仲を取り持ち、母様に "貸し" を作ろうと思った。
私は、兄様を倒すための勇者として育てられている。
いつか兄様が魔王として目醒めた時、父様も母様も戦えなくなっていた時のために……。
だけど、兄様が魔王になる "その時" が、両親の力が衰えた後だとは限らない。
体力や筋力が衰えれば剣の腕が落ちる "勇者" ならともかく、魔力ある限り戦える "賢者" の現役時代は長いだろう。
そして、もし "その時" に母様がまだ現役でいたなら……魔王に対し、容赦しないのではないかと思う。
父様は、何だかんだ言って情に脆い。
もし "その時" まだ現役だったとしても、長年 "息子" として育てた魔王を、あっさり斬り捨てるとは思えない。
だけど母様は……どこまでも冷静に、合理的に、親子の情より世界の平穏を選ぶのではないかという気がしている。
私はずっと、密かにそれを恐れてきた。
兄様が魔王として目醒めることより何より……母様が "その時" 起こす行動を恐れていた。
もしもその時、私が兄様を倒すことを拒んだとしても……母様があっさり「仕方がありませんね。あなたができないと言うなら、私が倒しましょう」と言って、兄様の命を奪ってしまうのではないかと……。
あるいは、そう言われた私が「母様の手にかけるくらいなら、せめて私のこの手で……」と思いつめてしまうのではないかと……。
母様に、情が無いわけではないと、知っている。
産んだ本当の目的が何であれ、娘である私のことは可愛がってくれている。
何かと問題ばかり起こす兄様のことも……私の目から見ても「よくこれでキレずにいられるなー」と感心するくらい、辛抱強く、忍耐強く、優しさと厳しさを使い分け、"魔王とはほど遠い普通の男の子" に育てようとしている。
それが義務感や使命感からだけの行為でないことは、そばで見ていれば分かる。
だけど……それでも母様が "その時" 最後に選ぶのは、子への情ではなく、別のものなのではないかと……そんな気がしている。
その時が来てしまった時に備え、できるだけ母様には "貸し" を作っておきたい。
だから私は母様に取引を持ちかける。
「……だからね、私、一肌脱いであげようかと思うの」
意味ありげに微笑みながら言うと、カンの良い母様はすぐに気づいた。
「……何か、交換条件でもあるのですか?」
私は嬉々として口を開く。これは是非とも、母様に言っておかなければならない言葉だ。
「……だって、兄様が魔王として復活してしまったら、私が新しい勇者になって、兄様を倒さなきゃいけないのでしょう?そんなの、嫌だもの」
私は、兄様を倒すために産まれた。
だけど、私は私の存在理由に、納得してなどいない。
この件に関しては、父様と母様に言ってやりたいことが、山ほどあるのだ。
親は、様々な思惑や願いの下に、子を産み育てる。
自分の後を継がせるため、将来の安泰のため、既成事実の証として、夫婦二人だけだと寂しいから……。
だけど、生まれてきた理由が何であれ、私は素直にソレに縛られる気は無い。
だって、私はもう、私だけの心と意思を持ってしまっているから。父様と母様の人形にはなれない。
生まれてきた理由を知らされた時、深く深く絶望した。
だけど、生まれてきたこと自体を恨んだりはしなかった。むしろ、感謝している。
……だって、兄様に逢えたから。
生まれた理由は変えられなくても、生きていく理由は自分で選ぶ。
私は、兄様のために生きていく。
だけどそれは、兄様を倒すためじゃない。
今日も、とびきり可愛い私を見せつけて、兄様に思いきり可愛がってもらう。
「兄様、大好き」
小さなワガママで振り回した後には、必ず言葉で好意を伝える。
兄様には、もっともっと私と一緒にいて、私を好きになってもらわなければ困る。
だって、私は兄様のためにいるのだもの。
この命の存在意義も、剣の腕も、魔力も、スキルも……声も、肉体も、髪も、涙も……全て、兄様のために在る。
生まれる前から生きる目的として刷り込まれて……今さら兄様以上に "特別" な人など、他に見つけられるわけがない。
なのに、そんな兄様は私のために生きてくれないのだとしたら……そんなのって、不公平じゃない?
兄様にとっても私が、世界にたった一人の運命であればいい。
魔王に終わりをもたらす勇者としてじゃなく、たったひとつの "弱み" として。
私が、魔王の弱点になる。魔王に世界を壊させないための、唯一の存在に。
兄様に、人類を滅ぼさせたりなんてしない。悪事なんて、一切働かせない。
それは、世界と私自身の幸せを守るための、壮大なプラン。
私の勇者としての戦いは、もう既に始まっているのだ。
いつか、兄様が魔王として復活した時、それを倒す "勇者" になるために……。
私は物心ついてすぐに、兄様と血の繋がりが無いことを教えられた。
いざと言う時、情に流されて道を間違えないようにと、勇者の使命と心得を、刷り込みのように叩き込まれた。
……ひどい話だ。
人間として、家族として、兄を愛せと言いながら、いざとなったら情を捨てて魔王を殺せ、だなんて……。
私は、理不尽なことが嫌いだ。
賢者である母の血のせいか、納得のいかないこと、道理に合わないことには、テコでも従いたくない。
だから、抗うことにした。
兄様が魔王となった時、私は勇者として立たなければならない。
だったら、兄様を魔王にしなければいい。
悪事なんて、一切させない。そもそも悪事なんてできないような性格と能力に、兄様が育ってくれればいい。
優秀じゃなくていい。非凡じゃなくていい。
普通でも平凡でも、それどころか "ちょっと残念" な人だって……兄様が兄様として、私のそばにいてくれるなら、それだけで……。
それなのに……運命は兄様と私を放っておいてはくれない。
兄様が、明らかな魔物の気配を漂わせたコウモリをつまみ上げているのを見た時……心臓が止まるかと思った。
兄様に魔王としての記憶が無くても、兄様を魔王として復活させようとする輩は出て来るものなのだ。
災いの芽は、早々に摘んでおくに限る。
幸い私は、父と母から密かに特訓を受けている。魔物の気配を察知することもできる。
兄様が放り投げたコウモリの気配を辿り、深夜に奇襲をかけた。
「お前、兄様を魔王に戻そうと言うなら、生かしてはおけないわ!」
だが、放った一撃は、すんでのところでかわされた。
「小娘、貴様!あの方の正体を知っているな!? 知った上で監視しているのか!?」
「正体?監視?そんなの、どうでもいい!元魔王だって、兄様は兄様よ!私から奪おうと言うなら、容赦はしない!」
腕力や体格はまだまだ子どもでも、技術だけは血の滲むような努力で磨いてきた。
魔王だった頃の兄様を知る両親が、いつかその時が来た時のために、それはそれは厳しく私を鍛えているのだ。
だが、相手は小さなコウモリのはずなのに、なかなか致命傷が与えられない。
「舐めるなよ、小娘!吾輩はこれでも魔王陛下の片腕だったのだ!今はこのような姿でも、貴様とは戦闘経験値が違う!」
「片腕!? そんなモノが生き残っていたの!? だったら余計、見逃せないわ!」
だが、私の剣では、そのコウモリを仕留めることができなかった。
私は自分の未熟さに打ちひしがれた。
今の私の実力では、あんなコウモリ一匹倒すこともできない。
力不足を悟っても、落ち込んでいる暇は無い。
敵は、私が力をつけるのを黙って待ってはくれないだろう。すぐに別の手を打つ必要がある。
自分に力が足りないなら、別の所から力を持って来ればいい。
幸い、私のそばには大きな力がふたつも在る。
父様を頼るべきか、母様に頼むべきか、それとも二人一緒に……。
考えを巡らせるうちに、ふと、頭に閃くものがあった。
……そうだ。これで母様に "貸し" が作れるなら……。
父様と母様の関係には、物心ついた時からモヤモヤしたものを感じていた。
ああしてこうすれば、何もかも上手くいくはずなのに、どうしてソレをしないままなんだろうと、いつも不思議に思っていた。
だけど最近になって、ようやく分かってきた。
大人って、私が思っているよりずっと "お馬鹿さん" で、いろんなものが視えていないんだって……。
だから、せっかくなのでこの機会に、父様と母様の仲を取り持ち、母様に "貸し" を作ろうと思った。
私は、兄様を倒すための勇者として育てられている。
いつか兄様が魔王として目醒めた時、父様も母様も戦えなくなっていた時のために……。
だけど、兄様が魔王になる "その時" が、両親の力が衰えた後だとは限らない。
体力や筋力が衰えれば剣の腕が落ちる "勇者" ならともかく、魔力ある限り戦える "賢者" の現役時代は長いだろう。
そして、もし "その時" に母様がまだ現役でいたなら……魔王に対し、容赦しないのではないかと思う。
父様は、何だかんだ言って情に脆い。
もし "その時" まだ現役だったとしても、長年 "息子" として育てた魔王を、あっさり斬り捨てるとは思えない。
だけど母様は……どこまでも冷静に、合理的に、親子の情より世界の平穏を選ぶのではないかという気がしている。
私はずっと、密かにそれを恐れてきた。
兄様が魔王として目醒めることより何より……母様が "その時" 起こす行動を恐れていた。
もしもその時、私が兄様を倒すことを拒んだとしても……母様があっさり「仕方がありませんね。あなたができないと言うなら、私が倒しましょう」と言って、兄様の命を奪ってしまうのではないかと……。
あるいは、そう言われた私が「母様の手にかけるくらいなら、せめて私のこの手で……」と思いつめてしまうのではないかと……。
母様に、情が無いわけではないと、知っている。
産んだ本当の目的が何であれ、娘である私のことは可愛がってくれている。
何かと問題ばかり起こす兄様のことも……私の目から見ても「よくこれでキレずにいられるなー」と感心するくらい、辛抱強く、忍耐強く、優しさと厳しさを使い分け、"魔王とはほど遠い普通の男の子" に育てようとしている。
それが義務感や使命感からだけの行為でないことは、そばで見ていれば分かる。
だけど……それでも母様が "その時" 最後に選ぶのは、子への情ではなく、別のものなのではないかと……そんな気がしている。
その時が来てしまった時に備え、できるだけ母様には "貸し" を作っておきたい。
だから私は母様に取引を持ちかける。
「……だからね、私、一肌脱いであげようかと思うの」
意味ありげに微笑みながら言うと、カンの良い母様はすぐに気づいた。
「……何か、交換条件でもあるのですか?」
私は嬉々として口を開く。これは是非とも、母様に言っておかなければならない言葉だ。
「……だって、兄様が魔王として復活してしまったら、私が新しい勇者になって、兄様を倒さなきゃいけないのでしょう?そんなの、嫌だもの」
私は、兄様を倒すために産まれた。
だけど、私は私の存在理由に、納得してなどいない。
この件に関しては、父様と母様に言ってやりたいことが、山ほどあるのだ。
親は、様々な思惑や願いの下に、子を産み育てる。
自分の後を継がせるため、将来の安泰のため、既成事実の証として、夫婦二人だけだと寂しいから……。
だけど、生まれてきた理由が何であれ、私は素直にソレに縛られる気は無い。
だって、私はもう、私だけの心と意思を持ってしまっているから。父様と母様の人形にはなれない。
生まれてきた理由を知らされた時、深く深く絶望した。
だけど、生まれてきたこと自体を恨んだりはしなかった。むしろ、感謝している。
……だって、兄様に逢えたから。
生まれた理由は変えられなくても、生きていく理由は自分で選ぶ。
私は、兄様のために生きていく。
だけどそれは、兄様を倒すためじゃない。
今日も、とびきり可愛い私を見せつけて、兄様に思いきり可愛がってもらう。
「兄様、大好き」
小さなワガママで振り回した後には、必ず言葉で好意を伝える。
兄様には、もっともっと私と一緒にいて、私を好きになってもらわなければ困る。
だって、私は兄様のためにいるのだもの。
この命の存在意義も、剣の腕も、魔力も、スキルも……声も、肉体も、髪も、涙も……全て、兄様のために在る。
生まれる前から生きる目的として刷り込まれて……今さら兄様以上に "特別" な人など、他に見つけられるわけがない。
なのに、そんな兄様は私のために生きてくれないのだとしたら……そんなのって、不公平じゃない?
兄様にとっても私が、世界にたった一人の運命であればいい。
魔王に終わりをもたらす勇者としてじゃなく、たったひとつの "弱み" として。
私が、魔王の弱点になる。魔王に世界を壊させないための、唯一の存在に。
兄様に、人類を滅ぼさせたりなんてしない。悪事なんて、一切働かせない。
それは、世界と私自身の幸せを守るための、壮大なプラン。
私の勇者としての戦いは、もう既に始まっているのだ。
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