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期待のこもったエメラルドの瞳 ※主人公×フリード
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「明日は仕事、休みにさせましたから」
フリードの美しいエメラルドの瞳は、なるほど、あまりに輝きすぎていて直で視野にいれると網膜が焼けそうだ。美人の笑みもあまりに眩しく、僕は素直に彼に抱かれて近づいてくる顔から背けるために目を閉じ……(なんだかお姫様の気分だな……)と横抱きにされてるからこその気持ちのままに、口付けをされた。
「……んぅ……」
スタンダードに真っ直ぐにきた。柔らかな感触に(慣れたものだなあ……)と感じ入っていると、つん、と舌先が入りたい、と訴えてくる。まるで筆のように、僕の唇の表面や割れ目を小さく舐めてくるので、仕方なく僅かに開けば、
「ん……」
なんとも、感触が生々しい。
甘い。唾液が甘い、というのは不思議なものだが、これが公子様のだから、なんだろうか?
上顎をぐるりと巡ったり、歯の中を歩き回ったり。
そのたびに、降りてくる異物ともいうべき公子の唾液が絶え間なくゆるりと僕の中へ侵入してくるのだから、たまらず、
「ふ……ぅ……」
声が漏れるが、フリードはそんなことお構いなしに、今度は僕の舌と重ね合わせてゆるゆると動かしている。
なんともダイレクトな感触に、ゾワゾワとする……(うぅ……)たまらず、目をひらけば、フリードもまた目を閉じ、僕の中を感じとっているではないか。
「……ん……」
ぴちゃぴちゃ、と溢れてきた唾液がいやらしくも僕の顎を伝って流れ落ちてくるけれども、それでもフリードリヒは普段の気品ある振る舞いがまるで嘘のように、角度を変えて今度は僕の下の歯をなぞり、じゅる、と僕の舌ごと唾液を吸い取ってきた。
「んんっ」
じゅじゅ、と、僕の中を採取しながら、身体中を抱きしめ続けてくる。熱い体が布越しに伝わってもくるのだから、本当に、もう、(うう……勘弁して……)攻め手、が最初僕だったはずなのに、このフリードリヒ様は……。
ぷは、と新鮮な空気を吸うために大きく開くと、はあ、はあ、と互いの呼気が上がったのを知る。
僕の頬は涎まみれ、互いのもので汚れていた。
フリードの頬も上気しており、赤く染まっている。
これまた壮絶に色っぽく、僕もまた大事なところが大事になりそうだったが、しかし。
経験値の差、だろうか?
(なんだか、余裕がありそうな……)赤い舌で自らの上唇を舐め、こちらを見つめる視線はまるで獲物をみる目だ。瞳孔が少し興奮気味だが、まだ丸い。
それがまた、面白くない。
「リヒ?」
公子様の誘う声が僕を刺激しようと企んでいるが、そうはいかない。
ここでなぜか謎の負けん気を出した僕は、今度はフリードの急所を撫で上げる。後ろ手で。そろり、と。
「ん、リヒ、そこ、はまだ……」
「でも、すごく勃ってる」
「それはそう、ん」
先ほどから僕の太ももにフリードリヒのフリードが当たっているが(さすがに僕のお尻には当てたくなくてずらしたんだけど)こうしてさわさわとすると、本当に可愛いのは一体誰なのか、僕からしたら僕のために立ち上がってくれる健気な棒のほうがなんとも愛らしいではないか。
(積み重ねたものだけは違うけど)
まさかここまで、フリードが一途にしてのける、とは考えもせずに僕は呑気に生きてきたから。
(本当に、僕は実父に、そこだけは似ている)
僕のことも、あの父はないがしろにしているようなもの、だと世間は考えるだろうし、まあ、そうなのだから。
「フリード、寝台へ行こう」
愛すべき婚約者殿に囁くと、彼はごくり、と生唾を飲み込んだ。
そのあまりの強さに、僕は内心、(そこまで溜まってたのか……)と、苦笑する。顔には出さないけれど。
フリードの美しいエメラルドの瞳は、なるほど、あまりに輝きすぎていて直で視野にいれると網膜が焼けそうだ。美人の笑みもあまりに眩しく、僕は素直に彼に抱かれて近づいてくる顔から背けるために目を閉じ……(なんだかお姫様の気分だな……)と横抱きにされてるからこその気持ちのままに、口付けをされた。
「……んぅ……」
スタンダードに真っ直ぐにきた。柔らかな感触に(慣れたものだなあ……)と感じ入っていると、つん、と舌先が入りたい、と訴えてくる。まるで筆のように、僕の唇の表面や割れ目を小さく舐めてくるので、仕方なく僅かに開けば、
「ん……」
なんとも、感触が生々しい。
甘い。唾液が甘い、というのは不思議なものだが、これが公子様のだから、なんだろうか?
上顎をぐるりと巡ったり、歯の中を歩き回ったり。
そのたびに、降りてくる異物ともいうべき公子の唾液が絶え間なくゆるりと僕の中へ侵入してくるのだから、たまらず、
「ふ……ぅ……」
声が漏れるが、フリードはそんなことお構いなしに、今度は僕の舌と重ね合わせてゆるゆると動かしている。
なんともダイレクトな感触に、ゾワゾワとする……(うぅ……)たまらず、目をひらけば、フリードもまた目を閉じ、僕の中を感じとっているではないか。
「……ん……」
ぴちゃぴちゃ、と溢れてきた唾液がいやらしくも僕の顎を伝って流れ落ちてくるけれども、それでもフリードリヒは普段の気品ある振る舞いがまるで嘘のように、角度を変えて今度は僕の下の歯をなぞり、じゅる、と僕の舌ごと唾液を吸い取ってきた。
「んんっ」
じゅじゅ、と、僕の中を採取しながら、身体中を抱きしめ続けてくる。熱い体が布越しに伝わってもくるのだから、本当に、もう、(うう……勘弁して……)攻め手、が最初僕だったはずなのに、このフリードリヒ様は……。
ぷは、と新鮮な空気を吸うために大きく開くと、はあ、はあ、と互いの呼気が上がったのを知る。
僕の頬は涎まみれ、互いのもので汚れていた。
フリードの頬も上気しており、赤く染まっている。
これまた壮絶に色っぽく、僕もまた大事なところが大事になりそうだったが、しかし。
経験値の差、だろうか?
(なんだか、余裕がありそうな……)赤い舌で自らの上唇を舐め、こちらを見つめる視線はまるで獲物をみる目だ。瞳孔が少し興奮気味だが、まだ丸い。
それがまた、面白くない。
「リヒ?」
公子様の誘う声が僕を刺激しようと企んでいるが、そうはいかない。
ここでなぜか謎の負けん気を出した僕は、今度はフリードの急所を撫で上げる。後ろ手で。そろり、と。
「ん、リヒ、そこ、はまだ……」
「でも、すごく勃ってる」
「それはそう、ん」
先ほどから僕の太ももにフリードリヒのフリードが当たっているが(さすがに僕のお尻には当てたくなくてずらしたんだけど)こうしてさわさわとすると、本当に可愛いのは一体誰なのか、僕からしたら僕のために立ち上がってくれる健気な棒のほうがなんとも愛らしいではないか。
(積み重ねたものだけは違うけど)
まさかここまで、フリードが一途にしてのける、とは考えもせずに僕は呑気に生きてきたから。
(本当に、僕は実父に、そこだけは似ている)
僕のことも、あの父はないがしろにしているようなもの、だと世間は考えるだろうし、まあ、そうなのだから。
「フリード、寝台へ行こう」
愛すべき婚約者殿に囁くと、彼はごくり、と生唾を飲み込んだ。
そのあまりの強さに、僕は内心、(そこまで溜まってたのか……)と、苦笑する。顔には出さないけれど。
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