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第十五章 晩餐にて
ロートレック
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潤の口の端から血まみれの肉が柔らかに、噛み切られた舌のように、黒く湿って、垂れ下がった。
おじ様は、銀のナイフとフォークを、赤黒い肉ののった、血だまりのある白い皿に預けた。
潤は、食卓で、服を着たおじ様の膝に全裸で抱かれた。
潤は、おじ様の首に、両腕を巻きつけた。
「まるで、ロートレックの絵に出てくる娼婦のようだね」
おじ様は、そんな潤の姿を堪能するかのように、両手で潤の腰を支え、つくづくと、膝にのる裸の少年を眺めた。
僕の脳裏に、19世紀末の、パリの酒場のデカダンな風景が思い描かれた。
ムーラン・ルージュの喧騒と、人いきれ、ダンスを踊る人々。
「鶏ガラのように貧弱な身体だ」
おじ様は、潤の肋骨を指でなぞった。
「もっと食べなさい」
潤は、肉片をぶら下げたまま、眉をしかめた。
おじ様は、ゆっくりと、潤の腰骨と腿をなでた。
腿の内側に手を滑らせながら、
「潤に、黒のガーターを買ってやろう」
と言って、潤の目をのぞきこんだ。
「裸より、逆に、いやらしくて扇情的だろう」
おじ様は、潤の腿を、人差し指で、縦になぞった。
「こんな風に、ストラップのついたやつをね」
おじ様は、何本も、潤の腿に、筋を描いてみせた。
指が、腿を走るたびに、潤は、咥えさせられた生肉の血を啜るように、おとがいを空に上げた。
おじ様は、銀のナイフとフォークを、赤黒い肉ののった、血だまりのある白い皿に預けた。
潤は、食卓で、服を着たおじ様の膝に全裸で抱かれた。
潤は、おじ様の首に、両腕を巻きつけた。
「まるで、ロートレックの絵に出てくる娼婦のようだね」
おじ様は、そんな潤の姿を堪能するかのように、両手で潤の腰を支え、つくづくと、膝にのる裸の少年を眺めた。
僕の脳裏に、19世紀末の、パリの酒場のデカダンな風景が思い描かれた。
ムーラン・ルージュの喧騒と、人いきれ、ダンスを踊る人々。
「鶏ガラのように貧弱な身体だ」
おじ様は、潤の肋骨を指でなぞった。
「もっと食べなさい」
潤は、肉片をぶら下げたまま、眉をしかめた。
おじ様は、ゆっくりと、潤の腰骨と腿をなでた。
腿の内側に手を滑らせながら、
「潤に、黒のガーターを買ってやろう」
と言って、潤の目をのぞきこんだ。
「裸より、逆に、いやらしくて扇情的だろう」
おじ様は、潤の腿を、人差し指で、縦になぞった。
「こんな風に、ストラップのついたやつをね」
おじ様は、何本も、潤の腿に、筋を描いてみせた。
指が、腿を走るたびに、潤は、咥えさせられた生肉の血を啜るように、おとがいを空に上げた。
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