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第十五章 晩餐にて
少年よ、あらがいなさい
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潤は、考え深げに言った。
「もっと、愛してほしいの」
おじ様は、問うた。
「どうやって?」
「わからないけど」
潤はこたえた。
「快楽は、与えているよ」
おじ様は言った。
「苦痛もね」
潤はつけたした。
おじ様が、潤の方に手をのばし、その裸の乳首を指先で、こねまわしはじめた。椅子に座っていた潤は、不意におとずれた快感の刺激に、身体をびくっとさせた。
執拗な指の動きに、潤は、目が眩んだかのように、目を閉じ、身体を椅子の背もたれから横にずらして、仰け反らせた。
潤の口は、しどけなく、開いていた。快楽に引きずられていく潤。口を、閉じようとして、また、刺激を受けて開けてしまう様子が、まるで求めているかのように見えた。つんと上を向いた乳首。潤の意志に反して勃起していく性器。
「ずるい……叔父様は、ずるいよ」
潤は、おじ様の方に身体を引きずり寄せられながら、言った。
おじ様は、潤を膝にのせた。おじ様は、満足そうに、そして、それに飽きたらず、さらに所有しようと、未来永劫、潤を所有し続けようとするかのように、確信的に、潤の顔を見つめていた。自分の所有物を見るような、潤への、まなざし。今、自分の腕の中にあるという意味では、満足気に。けれど、永遠に飽きたりない、業にとりつかれたように。
おじ様は、潤の顔を、そんな眼差しで見つめながら、潤の頬を手の平で押すようにして、自分の方へ向けさせ、キスをした。
潤は、溺れた人のように、大きく頭を仰け反らせ、おじ様のキスから逃れ、息を吸った。
潤は、はぁはぁと喘ぎながら、言った。
「こうやって……俺を……快楽に引きずり堕として……手なづけて……俺を自分の自由にしようとするんだな?」
潤は、挑むような眼差しで、おじ様を見た。
「なるほど。いいね。そこまでわかっていながら、それでも、この快感にあらがえず、堕ちていく、というわけか」
おじ様は、ゆっくりと、味わうように、手を動かした。
潤の掲げた首が、がくっと力なく折れた。
「そこまでわかっているのに、わかっていながら、あらがいきれないわけだ。この快楽に」
おじ様の手は、円弧を描くように、潤の乳首を刺激していた。
潤の顔は、苦痛と快楽にゆがんでいた。
「あらがいなさい、もっと。あらがっている君の姿は、そそるよ」
おじ様は、そんな潤の表情を、じっくりとあまさず眺め、観察し、楽しんでいるようだった。
「苦痛と快感と、その両方を、もっと感じなさい。そして、自分の感覚に裏切られ、引き裂かれて、苦しむがいい。その苦痛に身悶えするお前の姿が、とても好きだよ」
おじ様の手のひらが潤の平たい胸をなでた。
「……っ、叔父様は、確信犯なんだな……」
潤が、おじ様の腕に抱かれて、恥辱の苦痛から逃れようとするかのように、僕の方から顔を背けた。
「そんなに残忍になれるなんて」
潤のつぶやきが聞こえた。
「潤、そのきれいな顔を、友達に見せてやりなさい。彼が見たがっている」
「いえ、僕は……」
と僕が断りかけると
「いや、見てやってくれ。本当は、潤は、見てほしいんだ。淫らな姿をさらすのが快感なんだから」
と、おじ様に言われた。
潤の身体が、ずるずると、おじ様の膝から、滑り落ちた。
「もっと、愛してほしいの」
おじ様は、問うた。
「どうやって?」
「わからないけど」
潤はこたえた。
「快楽は、与えているよ」
おじ様は言った。
「苦痛もね」
潤はつけたした。
おじ様が、潤の方に手をのばし、その裸の乳首を指先で、こねまわしはじめた。椅子に座っていた潤は、不意におとずれた快感の刺激に、身体をびくっとさせた。
執拗な指の動きに、潤は、目が眩んだかのように、目を閉じ、身体を椅子の背もたれから横にずらして、仰け反らせた。
潤の口は、しどけなく、開いていた。快楽に引きずられていく潤。口を、閉じようとして、また、刺激を受けて開けてしまう様子が、まるで求めているかのように見えた。つんと上を向いた乳首。潤の意志に反して勃起していく性器。
「ずるい……叔父様は、ずるいよ」
潤は、おじ様の方に身体を引きずり寄せられながら、言った。
おじ様は、潤を膝にのせた。おじ様は、満足そうに、そして、それに飽きたらず、さらに所有しようと、未来永劫、潤を所有し続けようとするかのように、確信的に、潤の顔を見つめていた。自分の所有物を見るような、潤への、まなざし。今、自分の腕の中にあるという意味では、満足気に。けれど、永遠に飽きたりない、業にとりつかれたように。
おじ様は、潤の顔を、そんな眼差しで見つめながら、潤の頬を手の平で押すようにして、自分の方へ向けさせ、キスをした。
潤は、溺れた人のように、大きく頭を仰け反らせ、おじ様のキスから逃れ、息を吸った。
潤は、はぁはぁと喘ぎながら、言った。
「こうやって……俺を……快楽に引きずり堕として……手なづけて……俺を自分の自由にしようとするんだな?」
潤は、挑むような眼差しで、おじ様を見た。
「なるほど。いいね。そこまでわかっていながら、それでも、この快感にあらがえず、堕ちていく、というわけか」
おじ様は、ゆっくりと、味わうように、手を動かした。
潤の掲げた首が、がくっと力なく折れた。
「そこまでわかっているのに、わかっていながら、あらがいきれないわけだ。この快楽に」
おじ様の手は、円弧を描くように、潤の乳首を刺激していた。
潤の顔は、苦痛と快楽にゆがんでいた。
「あらがいなさい、もっと。あらがっている君の姿は、そそるよ」
おじ様は、そんな潤の表情を、じっくりとあまさず眺め、観察し、楽しんでいるようだった。
「苦痛と快感と、その両方を、もっと感じなさい。そして、自分の感覚に裏切られ、引き裂かれて、苦しむがいい。その苦痛に身悶えするお前の姿が、とても好きだよ」
おじ様の手のひらが潤の平たい胸をなでた。
「……っ、叔父様は、確信犯なんだな……」
潤が、おじ様の腕に抱かれて、恥辱の苦痛から逃れようとするかのように、僕の方から顔を背けた。
「そんなに残忍になれるなんて」
潤のつぶやきが聞こえた。
「潤、そのきれいな顔を、友達に見せてやりなさい。彼が見たがっている」
「いえ、僕は……」
と僕が断りかけると
「いや、見てやってくれ。本当は、潤は、見てほしいんだ。淫らな姿をさらすのが快感なんだから」
と、おじ様に言われた。
潤の身体が、ずるずると、おじ様の膝から、滑り落ちた。
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