潤 閉ざされた楽園

リリーブルー

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第二章

剃毛 2

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おじ様が真剣な顔つきで、僕のためだけに全神経を集中させて何かをしてくれているという事実が、僕に甘美で幸せな気持ちを与えた。

いつもは、余裕があって、僕のことを軽くあしらっている感じのおじ様が、僕の大事なところを傷つけないように、細心の注意を払って、真剣な眼差しを注いで、手を動かしていた。

その事実が、僕に恋のような錯覚を起こさせた。

おじ様は、ただ自分のただ楽しみのために、職人的に、少年の陰毛を剃るという作業に集中しているだけなのに。

そこに愛や恋などはないとわかっていても、普段尊大なおじ様が、縮こまって、僕の下半身の毛を剃るなどという細かい作業に熱中している姿は、愛あればこそとか、僕の毛を剃りながら僕の美しさに恋しているだとか、愛する美少年にかしづく美中年みたいな関係性を、僕に妄想させた。

おじ様は、時々僕にそんな期待を抱かせた。

でも、おじ様は、そんな風に僕を愛してくれるわけがないよなあと思った。

潤でさえ、おじ様に翻弄されて、おじ様の愛を獲得したくて心を千々に乱れさせているんだから。

でも、おじ様に愛されて、いろいろ愛の言葉をささやかれたいなあと僕は妄想した。

ああ、でも潤は、半ばそんな感じの世界で生きているんだもんな。

僕は何をぶち壊そうとしてるんだろう。


剃刀で、傷つけられるのではないかという恐れと緊張感が最初はあったが、大丈夫とおじ様は言い、おじ様の確かな手つきに、僕は徐々に委ねる気持ちになっていった。

身動きすると危ないので、緊張して、息を詰めてはいたが。

その委ねる気持ちは、どこか愛に似ていた。


「先走りの液が滲み出てきているよ」

とおじ様が言った。

「ええ」

そんな気がしていた僕は素直に答えた。

おじ様のベッドで、愛される妄想がよぎった。


『可愛い、ツルツルだね』

おじ様は僕の下腹部にキスをする。

『写真を撮ってあげよう』

僕は、おじ様のベッドで、甘えたエッチなポーズをとってみせる。

『ああ、ムラムラしてしまうよ』

『ああん、おじ様、だめぇ』

おじ様のペニスが僕に入ってくる。

『君の中は最高だよ』

『うぅん』

『可愛いね愛してるよ』

『あぁん、おじ様、もっとぉ』

それから僕とおじ様は、恋人同士のように過ごす。

おじ様の書斎で、おじ様は、僕を膝に乗せて書き物をする。

『あぁん、まだお仕事ぉ?』

『もう少しだよ』

おじ様は僕に、ちゅっとキスをする。

僕は、おじ様のたくましい身体を愛撫する。

『あ、やめなさい』

おじ様は、息を乱す。

なぜか大学生になっている僕は、背が高くなっていて、おじ様を、ベッドに誘導するとやんわりと押し倒す。

『あぁん、教授、僕、もう待てません。早く貴方を』

『あぁ、君、何をする。やめたまえ』


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