潤 閉ざされた楽園

第十六章

正三角関係 18

「ほんとだ。昴って、顔、きれいなんだな。知らなかった」

トモは感嘆したように言った。

「トモ、おりて。重い」

昴は、素っ気なく言った。

「ごめん」

トモは壁側におりた。

「昴をもっと、喘がせたい」

トモが昴に向かって言っていた。

「なんで俺を。俺、潤と違ってマゾじゃねぇし」

「さっきの反応、よかった。いつも無表情の昴が、あんなに乱れるなんて」

「からかうなよ」

昴が照れたように言った。

「からかってないよ」

トモが笑った。

潤は、無事に二人がくっつきそうだと思い、役目を終えて、ほっとして、眠くなってきた。

(まったく昴兄さんは、めんどくさい人なんだから)

潤は思った。

潤は、そのまま眠ってしまったようだった。

次に目が覚めると、カーテンを通した朝日の中で、トモと昴が格闘していた。

(うわっ、朝からがんばってるよ)

「いたっ、痛っ、ムリ、ギブアップ」

「だめかぁ。もう一回指挿れてみていい？」

(しかも昴兄さん、挿れられてるし)

「あ、ダメ、むりむり」

「いや、入ってるんだけど」

「うそ、あー、変な感じ、うあー」

「あ、ジュン君起きた？  おはよう」

「うそっ？  まて、抜けよ指、トモ、おい」

「もうバレてると思うよ？」

トモは笑った。

「えっと、部屋交換してもいいよ？  俺、今度から一人で寝るし」

潤は言った。