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第十六章
正三角関係 2
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「ジュン君、疲れているだろうに、ひどいなあ」
トモは同情的に言った。
「そうなんだよね、困ってるの」
なかなか切実な問題だった。
このままだと翌日の授業にも差しさわりがある。
「だろうね。せめて、他の日にすればいいのに、なぜ、わざわざ」
「え? わからない? 昴兄さんは、トモさんが好きだから、その痕跡を求めて、潤を抱くんだよ?」
「え……」
「ひいた?」
「もちろん」
「あー、言わなきゃよかったかぁ」
潤は、トモと昴をくっつける画策が失敗したかとがっくりした。
「そういう話は求めてなかったかも」
トモが言った。
「どんな話がよかった?」
「昴に舐められて、潤君が、乱れちゃう話」
トモがにっこり笑った。
「あー、そういう方向? うーん、でもねぇ、トモ、って呼ばれながら、抱かれるのは、正直、微妙なんだよねぇ」
「え……?」
「あ、さらにひかれちゃった」
「うん。昴、怖いよ」
「大丈夫だよ。トモさんが好きなだけだから。昴兄さんって、愛情表現がずれてるんだよ」
潤は、ロートアイアンのベッドフレームをなでた。
「これだってさ、『白のロートアイアンって珍しいんだぜ』って言って、昴兄さんが取り付けたんだよ。『潤に似合う』って。輸入物のアンティークらしいよ」
トモは同情的に言った。
「そうなんだよね、困ってるの」
なかなか切実な問題だった。
このままだと翌日の授業にも差しさわりがある。
「だろうね。せめて、他の日にすればいいのに、なぜ、わざわざ」
「え? わからない? 昴兄さんは、トモさんが好きだから、その痕跡を求めて、潤を抱くんだよ?」
「え……」
「ひいた?」
「もちろん」
「あー、言わなきゃよかったかぁ」
潤は、トモと昴をくっつける画策が失敗したかとがっくりした。
「そういう話は求めてなかったかも」
トモが言った。
「どんな話がよかった?」
「昴に舐められて、潤君が、乱れちゃう話」
トモがにっこり笑った。
「あー、そういう方向? うーん、でもねぇ、トモ、って呼ばれながら、抱かれるのは、正直、微妙なんだよねぇ」
「え……?」
「あ、さらにひかれちゃった」
「うん。昴、怖いよ」
「大丈夫だよ。トモさんが好きなだけだから。昴兄さんって、愛情表現がずれてるんだよ」
潤は、ロートアイアンのベッドフレームをなでた。
「これだってさ、『白のロートアイアンって珍しいんだぜ』って言って、昴兄さんが取り付けたんだよ。『潤に似合う』って。輸入物のアンティークらしいよ」
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