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第十六章
ヘッドボード 4
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が、二人は平日いっしょに住んでいて、毎日顔を付き合わせているので、特に昴の方は、潤に言いたい放題なところがあり、兄弟喧嘩は絶えなかったわけだ。
『どっちが! アイアンフレーム自体がゴシック趣味じゃないの?』
潤は、言い返した。
『そうさ。このベッドフレームの題名は「マッド親父のビッチな愛人ーー潤にささぐ」だ。受け取れ』
昴は、そう言って、電動ねじ回しをギュインギュインさせた。
潤は、両指で耳栓をして、音から逃げた。
過覚醒で音に過敏だったからだ。
そうして大騒ぎして取り付けたられた鉄格子のようなヘッドボード? だったが、なんのことはない、昴が、潤の手首を縛りつけたいがために取り付けられたにすぎなかったようだった。
取り付けが終わると、昴は、嬉々として、潤を呼び、ロープで潤の手首を縛り、ロートアイアンに固定したので、昴の本心が判明した。
『ガタガタするよ? 大丈夫? これ、どうやって取り付けてあるの?』
『ガタガタ揺らすな。はずれて倒れたら危険だぞ』
『そんな危険なもの取り付けないでよ。怖くて安眠できないよ』
『どうせ、毎晩、うなされて安眠してないんだから同じだろ』
『ひどいよ。安眠できないと困る』
『大丈夫、向こう側に倒れるから。ただ、拘束したとき、強く引っ張るなよ。残念だけど。本当は強く引っ張って、お前の手首に赤い線ができて、擦れて、痛みに泣くくらいなのが見たいから』
『そんなの嫌だ』
竹春叔父はそんな痛い、跡のつきそうなことはしなかった。
する時は、拘束具を使った。
『どっちが! アイアンフレーム自体がゴシック趣味じゃないの?』
潤は、言い返した。
『そうさ。このベッドフレームの題名は「マッド親父のビッチな愛人ーー潤にささぐ」だ。受け取れ』
昴は、そう言って、電動ねじ回しをギュインギュインさせた。
潤は、両指で耳栓をして、音から逃げた。
過覚醒で音に過敏だったからだ。
そうして大騒ぎして取り付けたられた鉄格子のようなヘッドボード? だったが、なんのことはない、昴が、潤の手首を縛りつけたいがために取り付けられたにすぎなかったようだった。
取り付けが終わると、昴は、嬉々として、潤を呼び、ロープで潤の手首を縛り、ロートアイアンに固定したので、昴の本心が判明した。
『ガタガタするよ? 大丈夫? これ、どうやって取り付けてあるの?』
『ガタガタ揺らすな。はずれて倒れたら危険だぞ』
『そんな危険なもの取り付けないでよ。怖くて安眠できないよ』
『どうせ、毎晩、うなされて安眠してないんだから同じだろ』
『ひどいよ。安眠できないと困る』
『大丈夫、向こう側に倒れるから。ただ、拘束したとき、強く引っ張るなよ。残念だけど。本当は強く引っ張って、お前の手首に赤い線ができて、擦れて、痛みに泣くくらいなのが見たいから』
『そんなの嫌だ』
竹春叔父はそんな痛い、跡のつきそうなことはしなかった。
する時は、拘束具を使った。
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