潤 閉ざされた楽園

リリーブルー

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第十六章

トモ 15

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潤は、トモの肩についた、潤の歯型を撫でた。

愛おしい。

俺の印。

「もっと、苦しめばいいんだ」

潤は言った。

「もっと苦しんでみせてよ」

トモが顔を上げた。

トモの瞳がうるんでいた。

「ねえ、つらいの?  苦しいの?」

潤は、トモの短い髪を撫でた。

耳を、トモの耳穴を、指でなでた。

「トモさんって、入れられたら、どんな風に喘ぐのかな?」

潤は、ふふっと笑った。

トモは潤の身体を放した。

「やめろよ」

「何、怯えてるの?  襲ったりしないよ」

「やめろったら」

トモは、潤が何もしていないのに、繰り返した。

「大丈夫。俺は、年上の人に挿入される方が好きだから」

トモは、ほっと息を吐いた。

「トモさん、どうしたの?  大丈夫?」

「うん」

「ごめんね?  怒った?」

「いや、大丈夫だ」

「あの、トモさんのこと、何とも思ってないけど、でも、嫌いじゃないよ」

潤は、トモの様子がおかしいので、少し薬がききすぎたかなあ、と反省して、修正してみた。

「うん、わかってる」

トモは言った。

「ふーん。わかってるんだ?」

だったら修正いらなかったか。

「あのさ、トモさんのことなんとも思ってないけど、トモさんとするセックス、好きだよ。だから、もう一回、しよう?」

潤は、誘った。
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