潤 閉ざされた楽園

リリーブルー

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第十六章

昴 10

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トモの身体は、悪くはない。

魅力的だとは思う。

でも、なんで寝なきゃいけないんだよ。

「なんかいいな」

トモが、腰の方で昴と話す声が聞こえた。

「やっぱりこういうのしたかった?」

あそこに入った昴の指が気持ちいい。

「違うけど」

「潤とするのが無理なら、俺に抱かれる?」

「どうして、そうなるんだよ?」

「好きだからに決まってんだろ」

「というか、なんで、俺と、お前の弟君が寝なきゃいけないんだ?」

トモも、潤と同じ疑問を抱いているようだった。

「お前、年下の可愛い子好きって言ってたろ?」

「それは女の子の話だよ」

「でも、中性的な子が好きなんだろう?」

「中性的な女の子と男の子じゃ、えらい違いだって」

「違わないだろ、見た目としては」

「見た目だけじゃないだろ、実際問題」

「別に弟と付き合えとか言ってないよ。ただ、好きだろ?  こういうタイプ。こないだ好みとか言ってた女の子と雰囲気似てるだろ?」

「いやいやいや、雰囲気似てるとかの問題じゃないよ」

「遠慮すんなよ」

「本人も戸惑ってるじゃないか。かわいそうだよ。無理やりとか、趣味じゃないし」

「あ、こいつ、SM好きだから、ちょっとくらい酷くしても、大丈夫だよ」

「そりゃないだろ。SMっていろいろ決め事があるんだろ?  そんな今日あったばかりの間柄で、できるようなことじゃないだろ」

「おっ?  経験があるのかな?  SMの」

「そうじゃないけど」

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