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第十六章
肉
しおりを挟む潤は、起き上がった。
「クリスチャンに怒られそうなこと」
「何? 黒ミサとか?」
「そんな感じかも。瑤、大丈夫?」
「洗礼受けてないよ?」
「でもさ。冒涜とか言われると困る」
「大丈夫だよ。プレイなんでしょ?」
「うん」
「楽しみ」
「瑤って、やっぱ、エッチなんだね」
「潤ほどじゃないよ」
「いや、俺は、意外とそうでもないんだ。瑤って、ほんと、好きでしょ?」
「いやいや、それほどでも」
変な譲り合いをしていると、
「さあ、子犬たちのお遊びは済んだかい?」
と、ダイニングルームに戻ってきたおじ様が、声をかけてきた。
空になった皿を見て、
「しっかり完食できたんだね。二人ともよくできたね」
とおじ様が言った。
よくできたっていうか、潤に言わせれば、ただ食べただけだけどね、と僕は、心の中で思った。
「日曜の晩餐はこれで終わりだよ」
おじ様が言った。
「ご馳走様でした」
長い晩餐だった。
「どうだったかな?」
おじ様は僕に尋ねた。
「美味しかったです」
「メインの感想は?」
「お肉美味しかったです」
「メインは潤だったんだよ」
「……潤」
潤がメインって……。
僕は潤をじっと見た。
「もっと、食べたいです」
と僕は答えた。
「ん、おじ様ぁ」
潤が、おじ様の手に甘えて戯れかかった。
「潤、片付けてからだよ。待ちなさい」
おじ様は、潤を適当にあしらいながら僕に言った。
「そっちの食欲も旺盛なお客様でよかったよ。まだ、この後、大切な儀式が残っているからね」
おじ様と譲がテーブルの上を片付けてくれた。
おじ様が戻ってきた。
「さあ、大人しく待っていたかい?」
おじ様に腕をつかまれて、潤の身体が、びくっとした。
潤は、また、エッチなモードに切り替わったようだった。
「なんだ、その乳首は」
言われて、潤の息が荒くなった。
「痛くされないと、すまなそうだな」
「ん、だめ、です」
「友達に乳首を触ってもらいなさい。どんな風になってるか」
「瑤、俺の、乳首、触ってみて」
「ん? いいの?」
僕は、手で、潤の乳首をなでた。
指先に、かたい抵抗があった。
「かたくなってるね」
「ん」
「痛くない? こんなにかたくなって」
「少し痛い。優しくなでて」
「吸ってあげなさい」
僕は、優しくなでてから、潤の乳首を吸った。
「はっ……気持ちいいよ瑤」
潤は、腰を動かした。
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