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第十五章 晩餐にて
熾火
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古い記憶の中に埋れた痛み。
掘り返す湿った黒い土の中の、熱い炎。
焼き尽くす炎。
マグマのように、己を食い尽くしていく灼熱
熱い胸の痛み。
焼けるような。
火傷のような、刺し傷の傷口のような。
息もたえだえの、白い手。
救いを求めるような白い手が、ふらふらと、闇に揺れる。
クレソンの緑の葉が、潤の口の端からはみ出していた。
むぐむぐと動き震える。
やがて潤の口の中に消えた。
潤の唇だけが残った。
あの唇で、いろんなところを……。
僕は、ごくりと唾を飲み込んだ。
おじ様は、潤の咀嚼が終わるのをじっと待った。
おじ様が、水のグラスを戻した潤の、反対側の腕を取った。
潤は、たちまち、燃え上がった。
熾火(おきび)が息を吹き込まれて燃え立つように、潤の情欲も、触れられるとすぐに、炎となった。
叔父様にすがりつこうとする潤。
叔父の手が、潤の腕に触れて、熱い。
肌の下が熱くなった。
「少し食べました」
潤は、言った。
叔父の手が、潤の頭をなでた。
「早く抱かれたい」
潤は言った。
身内が熱い。
叔父の手が、潤の腕や首をさすった。
気持ちいい。
潤は目を閉じた。
身体の感覚に集中した。
こうやって、夜通し、むつみ合うんだよ。
だから、授業中起きてられないんだ。
月曜日は、特に。
日曜は、叔父様の熱い手と、熱い舌と、熱い身体と、熱い彼処で、身体中を愛撫されるから。
気が済むまで。
お互いに。
掘り返す湿った黒い土の中の、熱い炎。
焼き尽くす炎。
マグマのように、己を食い尽くしていく灼熱
熱い胸の痛み。
焼けるような。
火傷のような、刺し傷の傷口のような。
息もたえだえの、白い手。
救いを求めるような白い手が、ふらふらと、闇に揺れる。
クレソンの緑の葉が、潤の口の端からはみ出していた。
むぐむぐと動き震える。
やがて潤の口の中に消えた。
潤の唇だけが残った。
あの唇で、いろんなところを……。
僕は、ごくりと唾を飲み込んだ。
おじ様は、潤の咀嚼が終わるのをじっと待った。
おじ様が、水のグラスを戻した潤の、反対側の腕を取った。
潤は、たちまち、燃え上がった。
熾火(おきび)が息を吹き込まれて燃え立つように、潤の情欲も、触れられるとすぐに、炎となった。
叔父様にすがりつこうとする潤。
叔父の手が、潤の腕に触れて、熱い。
肌の下が熱くなった。
「少し食べました」
潤は、言った。
叔父の手が、潤の頭をなでた。
「早く抱かれたい」
潤は言った。
身内が熱い。
叔父の手が、潤の腕や首をさすった。
気持ちいい。
潤は目を閉じた。
身体の感覚に集中した。
こうやって、夜通し、むつみ合うんだよ。
だから、授業中起きてられないんだ。
月曜日は、特に。
日曜は、叔父様の熱い手と、熱い舌と、熱い身体と、熱い彼処で、身体中を愛撫されるから。
気が済むまで。
お互いに。
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