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第十五章 晩餐にて
甘え足りない
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「潤は、何歳だ?」
おじ様が、膝の上の潤に、聞いた。
潤は、だいぶ間をおいてから答えた。
「……16、です」
「そうだね? 2歳の子じゃないね? だったら、膝をおりなさい」
「はい」
潤は、半分正気にかえったかのように答えた。
僕は、それを見て、泣けてきた。
潤、我慢しなくていいのに。
潤って、甘えているようで、全然甘えられなかったんだろうな。
一度涙が出てくると、とまらなくなってきた。
僕は黙って、涙を流していた。
潤は、幼い時に両親をなくしてるし、その両親だって、父が弟に犯されたり、弟夫婦と夫婦交換したり、いつも異常な状態で、緊張感でいっぱいで、とても、潤が甘えられるような状態では、なかったんだろう。
教養豊かで、裕福で、優雅で、甘やかされているようにみえて、心がずたずたの潤。
どこからどうしてこうなってしまって、どうやったら僕は、この好きな人をここから出してあげられるのか、僕には全くわからなくなった。
僕と寝ることで潤が救われるなら、僕は、全然、潤に何されてもかまわないと思った。
でも、潤は、何を一番喜んでくれるんだろう?
それを、 僕が与えることって、与えてあげることって、与えてあげられることって、できるんだろうか?
おじ様にしか、なついていないのに。
おじ様から与えられるものしか欲しがらないのに、そのおじ様は、いつも足りない分しかよこさない。
だから、ずっとずっと、潤は、おじ様に執着している? 執着させられている?
どうしたら、潤の焦燥をとめてあげられる?
僕は、自分の親が、僕のことを、「全く手のかからない子だった」「どうしてこうなったかわからない」と言っていたのを思い出した。
僕もまた、甘えられなかった。
反抗期もなかった。
おじ様が、膝の上の潤に、聞いた。
潤は、だいぶ間をおいてから答えた。
「……16、です」
「そうだね? 2歳の子じゃないね? だったら、膝をおりなさい」
「はい」
潤は、半分正気にかえったかのように答えた。
僕は、それを見て、泣けてきた。
潤、我慢しなくていいのに。
潤って、甘えているようで、全然甘えられなかったんだろうな。
一度涙が出てくると、とまらなくなってきた。
僕は黙って、涙を流していた。
潤は、幼い時に両親をなくしてるし、その両親だって、父が弟に犯されたり、弟夫婦と夫婦交換したり、いつも異常な状態で、緊張感でいっぱいで、とても、潤が甘えられるような状態では、なかったんだろう。
教養豊かで、裕福で、優雅で、甘やかされているようにみえて、心がずたずたの潤。
どこからどうしてこうなってしまって、どうやったら僕は、この好きな人をここから出してあげられるのか、僕には全くわからなくなった。
僕と寝ることで潤が救われるなら、僕は、全然、潤に何されてもかまわないと思った。
でも、潤は、何を一番喜んでくれるんだろう?
それを、 僕が与えることって、与えてあげることって、与えてあげられることって、できるんだろうか?
おじ様にしか、なついていないのに。
おじ様から与えられるものしか欲しがらないのに、そのおじ様は、いつも足りない分しかよこさない。
だから、ずっとずっと、潤は、おじ様に執着している? 執着させられている?
どうしたら、潤の焦燥をとめてあげられる?
僕は、自分の親が、僕のことを、「全く手のかからない子だった」「どうしてこうなったかわからない」と言っていたのを思い出した。
僕もまた、甘えられなかった。
反抗期もなかった。
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