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第二章
従兄
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曲がりくねった小道の向こうから背の高い青年が姿をあらわした。
「潤、どうして電話しなかったんだ? 一人で帰ってきたのか? 危ないじゃないか」
青年は潤の姿を見るなり、そう注意して、潤の指先を水盤から出し、ぎゅっと握った。
「譲兄さん、ごめんなさい」
うなだれた潤の頭を譲がぽんぽんと軽く叩いた。
「おかえり。今度からは、電話するんだぞ」
譲は潤の鞄を持った。
「重いな。だから、学校の昇降口に車を横づけしてやるって言ったのに」
「昇降口横づけなんてダメだよ。門内にだって車は入れないのに」
潤は、従兄に教えた。
「教師は車で門内に入ってるんだろう?」
「それはそうだけど生徒用の昇降口に横づけなんてできないよ」
本当は車での送迎ですら許可が必要だった。なのに毎週月曜日、潤は学校の門の前まで送ってもらっていた。譲兄さんは潤に激甘なのだ。
「潤、どうして電話しなかったんだ? 一人で帰ってきたのか? 危ないじゃないか」
青年は潤の姿を見るなり、そう注意して、潤の指先を水盤から出し、ぎゅっと握った。
「譲兄さん、ごめんなさい」
うなだれた潤の頭を譲がぽんぽんと軽く叩いた。
「おかえり。今度からは、電話するんだぞ」
譲は潤の鞄を持った。
「重いな。だから、学校の昇降口に車を横づけしてやるって言ったのに」
「昇降口横づけなんてダメだよ。門内にだって車は入れないのに」
潤は、従兄に教えた。
「教師は車で門内に入ってるんだろう?」
「それはそうだけど生徒用の昇降口に横づけなんてできないよ」
本当は車での送迎ですら許可が必要だった。なのに毎週月曜日、潤は学校の門の前まで送ってもらっていた。譲兄さんは潤に激甘なのだ。
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