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再びの旅立ち
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私は飛び立った。
私の背中には羽があった。
「急いで」
青年が出立をためらう私に声をかける。
私は、背中の羽を小刻みに動かした。
私はか細い六本の手足を青年の薄く白い皮膚にかけて名残を惜しんだ。
青年は喘ぐように顔を背けた。
その仕種が、その表情が媚のように見えて私は少しばかり猛った。
だが私のその昂りを青年はやんわりと断った。
白い手を振って私を退けた。
「早く。早くいくのだ」
その言葉も私を誘っているようで、私の身体は欲情におののいた。
しかし私は行かねばならなかった。
「その想いはもう私に向けてはならぬ」
青年はうっすらと力なく微笑んだ。
私の背中には羽があった。
「急いで」
青年が出立をためらう私に声をかける。
私は、背中の羽を小刻みに動かした。
私はか細い六本の手足を青年の薄く白い皮膚にかけて名残を惜しんだ。
青年は喘ぐように顔を背けた。
その仕種が、その表情が媚のように見えて私は少しばかり猛った。
だが私のその昂りを青年はやんわりと断った。
白い手を振って私を退けた。
「早く。早くいくのだ」
その言葉も私を誘っているようで、私の身体は欲情におののいた。
しかし私は行かねばならなかった。
「その想いはもう私に向けてはならぬ」
青年はうっすらと力なく微笑んだ。
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