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再びの目覚め
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私は目覚めた。
私の傍らに青ざめた青年の姿があった。
「旅の者よ、私の願いをかなえてほしい」
青年は潤んだ瞳を私に向けて言った。
美しい青年は、青年の兄の姿にそっくりだった。
「この屋敷にいる姫に私の子種を届けてほしいのだ」
青年は、そう言いながら私に書き付けを手渡した。青年の兄とは違い直接的な告げ方だった。
もう私が初めてでないと知ってのことだろう。
私はもう少しゆっくりしていたかった。
青年の甘い蜜をもっとゆっくり味わって吸いたかった。
そのひんやりとした白い肢体を存分に愛でたかった。
いや、もう存分に愛でたのだ。
青年の儚い生命が尽きようとしていた。
白い透けるように薄い皮膚が萎びていくのを見るのは耐えがたい。
青年はそれを許しはしない。
それが美青年の矜持だ。
いいや、そうではない。
もっと差し迫った重要な任務が私には課されていた。
彼と交わり、彼の甘い蜜を心置き無く吸い尽くすことと引き換えに課される任務。
私は事後の気怠さを押して起き上がった。
私の傍らに青ざめた青年の姿があった。
「旅の者よ、私の願いをかなえてほしい」
青年は潤んだ瞳を私に向けて言った。
美しい青年は、青年の兄の姿にそっくりだった。
「この屋敷にいる姫に私の子種を届けてほしいのだ」
青年は、そう言いながら私に書き付けを手渡した。青年の兄とは違い直接的な告げ方だった。
もう私が初めてでないと知ってのことだろう。
私はもう少しゆっくりしていたかった。
青年の甘い蜜をもっとゆっくり味わって吸いたかった。
そのひんやりとした白い肢体を存分に愛でたかった。
いや、もう存分に愛でたのだ。
青年の儚い生命が尽きようとしていた。
白い透けるように薄い皮膚が萎びていくのを見るのは耐えがたい。
青年はそれを許しはしない。
それが美青年の矜持だ。
いいや、そうではない。
もっと差し迫った重要な任務が私には課されていた。
彼と交わり、彼の甘い蜜を心置き無く吸い尽くすことと引き換えに課される任務。
私は事後の気怠さを押して起き上がった。
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