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ごほうびちょうだい
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「ねえ、ごほうびちょうだい」
アユムは、お尻をくねくねした。
「ごほうびって?」
「さわりっこあそび」
さわりっこは、アユムのお気に入りのあそびなのだ。
「さわりっこって?」
「えー、パパ、ダメだなあ、もう忘れちゃったの? このあいだの夜、いっしょにあそんだでしょ?」
アユムは、パパの手をパタパタたたいた。
「あっ……もしかして……エッチなこと?」
パパは、びっくりしたみたいだった。
「エッチじゃないよ。さわりっこだよ」
アユムはしゅちょうした。
「アユムくん……そのあそびは、やめようよ」
パパは声を小さくして言った。
「もしかして、亜樹人さん、アユムのこときらいになったの?」
アユムはパパをせめた。
「ちがうけど、そういうことは、子どもがしちゃいけないんだよ」
パパは、しぶい顔をした。
「このあいだは、してくれたのに。パパったら、うわきっぽいなあ。もう、アユムにあきちゃったの? いちやかぎりのかんけいだったんだね。いっかいだけでアユムをすてるなんて、亜樹人さん、ひどい」
とアユムは、泣きまねした。
「どこでそんなセリフを覚えたんだ……」
パパはぼやいた。アユムのママは女優さんもやっているから、ママは自分が出ているドラマを録画しているし、台本を家で読んでおけいこしているから、アユムも覚えちゃったのだ。
「アユムくん、泣かないで。ほかのあそびしよう?」
パパは、フロアを斜めや横やあっちこっちに行き交う人たちの目を気にするように言った。
「いやっ」
「あの時は、パパが悪かったよ。アユムくん、ごめんね。もう、あんな悪いこと、しないから許してね」
「悪いことじゃないもんっ! なんであやまるのっ。アユムは、また、したいって言ってるのにぃ~!」
アユムはだだをこねた。
「ほかの楽しいことしよう? 今度遊園地に連れってあげようか? アユム君行ったことある? それとも、おいしいおやつが食べたい?」
「ヤダヤダ、そんなのいらない、さわりっこするのーっ!」
アユムが大きい声で言ったのでみんなが遠くからもこっちを見ている。
「アユムくん、もうちょっと声小さくしてね」
「アユムは、みんなとさわりっこしてるの。だから、亜樹人さんに教えてあげるの」
アユムは泣きそうになった。どうしてパパはわからんちんなんだろう!
「みんなとさわりっこするのも、やめようね」
パパはなだめすかすように言った。
「イヤイヤー! だって、みんながするんだもん。いいよ、してくれないなら一人でするから」
アユムはズボンのボタンをはずした。
「待ちなさい、アユムくん」
パパは、アユムの手を引っ張ってトイレに連れて行き、
「中に入って」
とアユムを個室に押しこんだ。
アユムは、お尻をくねくねした。
「ごほうびって?」
「さわりっこあそび」
さわりっこは、アユムのお気に入りのあそびなのだ。
「さわりっこって?」
「えー、パパ、ダメだなあ、もう忘れちゃったの? このあいだの夜、いっしょにあそんだでしょ?」
アユムは、パパの手をパタパタたたいた。
「あっ……もしかして……エッチなこと?」
パパは、びっくりしたみたいだった。
「エッチじゃないよ。さわりっこだよ」
アユムはしゅちょうした。
「アユムくん……そのあそびは、やめようよ」
パパは声を小さくして言った。
「もしかして、亜樹人さん、アユムのこときらいになったの?」
アユムはパパをせめた。
「ちがうけど、そういうことは、子どもがしちゃいけないんだよ」
パパは、しぶい顔をした。
「このあいだは、してくれたのに。パパったら、うわきっぽいなあ。もう、アユムにあきちゃったの? いちやかぎりのかんけいだったんだね。いっかいだけでアユムをすてるなんて、亜樹人さん、ひどい」
とアユムは、泣きまねした。
「どこでそんなセリフを覚えたんだ……」
パパはぼやいた。アユムのママは女優さんもやっているから、ママは自分が出ているドラマを録画しているし、台本を家で読んでおけいこしているから、アユムも覚えちゃったのだ。
「アユムくん、泣かないで。ほかのあそびしよう?」
パパは、フロアを斜めや横やあっちこっちに行き交う人たちの目を気にするように言った。
「いやっ」
「あの時は、パパが悪かったよ。アユムくん、ごめんね。もう、あんな悪いこと、しないから許してね」
「悪いことじゃないもんっ! なんであやまるのっ。アユムは、また、したいって言ってるのにぃ~!」
アユムはだだをこねた。
「ほかの楽しいことしよう? 今度遊園地に連れってあげようか? アユム君行ったことある? それとも、おいしいおやつが食べたい?」
「ヤダヤダ、そんなのいらない、さわりっこするのーっ!」
アユムが大きい声で言ったのでみんなが遠くからもこっちを見ている。
「アユムくん、もうちょっと声小さくしてね」
「アユムは、みんなとさわりっこしてるの。だから、亜樹人さんに教えてあげるの」
アユムは泣きそうになった。どうしてパパはわからんちんなんだろう!
「みんなとさわりっこするのも、やめようね」
パパはなだめすかすように言った。
「イヤイヤー! だって、みんながするんだもん。いいよ、してくれないなら一人でするから」
アユムはズボンのボタンをはずした。
「待ちなさい、アユムくん」
パパは、アユムの手を引っ張ってトイレに連れて行き、
「中に入って」
とアユムを個室に押しこんだ。
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