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第十二章 電車編
イケメン教師、駅のトイレで、指で感じる
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しかし、だったら、なぜ自分はワセリンを尻穴に塗りこめられているのか。
「ん……」
滑りのよくなった指は、声が出そうなほど気持ちがいい。本当に、ここでこのままされてもいいくらいだ。
「校長……」
電車は一本遅らせて、今すぐここでしてくださいと言おうかと思うところまで、小坂は高められた。
「いいね。これなら十分だろう」
校長の指が小坂の秘所から抜かれようとしていた。
「お願いです……」
小坂は抜かないでと言いたくて校長の手をつかんだ。
「どうした。もうほしくてたまらなくなったのか?」
「はい……」
小坂は、恥ずかしさに震えながら頷いた。
「君は覚えがいいね」
校長は、ゆったりと笑みを浮かべた。指は、再びゆっくりと小坂の中に入ってきた。
「あぁ……」
感じる……。
先ほど抜かれようとしていただけに、再び入ってきた指は、蜜の味がした。
しかも、前より深いところまで、指が入ってきていた。
そのまま達したい。痙攣するように、いいところを小刻みに揺さぶられて、もっと感じたい。達したい!
「そんなにしてほしいのか。大丈夫、あとで、存分にしてあげよう」
校長の大きな厚い手が、小坂の昂りをなだめるように、肩に置かれた。
あとで最後までしてもらえる……!
あたたかな手に小坂は夢を見た。研修所は宿泊施設でもある。「こんな駅のトイレなんかではなく、宿泊所のベッドでゆっくり愛してあげよう」ということかもしれない! そうだ、そうに違いない。校長ともあろう人が、こんな公共の場で、セックスなんかするわけないじゃないか!
調教師の麓戸に調教されたせいで、自分は倫理的な感覚がおかしくなっていたようだ。こんなに興奮して、求めてしまって、恥ずかしい……。と小坂は反省した。
宿泊室の、簡素だが清潔なベッドの上で、ゆっくり愛してもらえるのだ。
小坂は研修所のパンフレットの写真を思い浮かべた。
豪華なホテルである必要なんかない。二人だけの空間。寝室。愛し合ったあと、離れ離れになる寂しさを感じることもなく、そのまま泊まれるのだ。朝も翌日もいっしょなのだ。
小坂が、そんな風に甘い夢を見れたのも束の間のことだった。
校長の、
「続きは電車の中でだよ」
という言葉に、小坂の甘い夢は、残酷に破られたのだった。
「うっ、嘘でしょう……?」
小坂は聞き返さずにはおれなかった。
「この路線は男専用痴漢電車として、マニアの間では有名なのだ」
校長は、口もとにニヤニヤ笑いを浮かべながら言った。
何だって!?
校長は、腕時計を見た。
「もう、時間だ。急ごう」
小坂が反論する暇もなかった。
小坂は、急いで下着とスラックスをずり上げた。
カチャリと個室の鍵が外された。校長がドアを開けた。外で待っていた三十代くらいのサラリーマン風の男が怪訝な顔つきで、小坂たちを見た。
小坂は、顔が熱くなった。ベルトをはめながら、下を向いて校長の後に続いた。ベルトをはめる手が震えた。男が、じろじろ小坂の手もとと顔を見比べる。
手を洗っていても、後ろに視線を感じた。ハンカチで手を拭いている小坂の肩を、
「早くしなさい」
と校長の手が抱いた。
小坂が肩越しに振り返ると、男が個室の前に、まだ立って小坂たちを見送っていた。その口もとには薄ら笑いが浮かんでいた。
「ん……」
滑りのよくなった指は、声が出そうなほど気持ちがいい。本当に、ここでこのままされてもいいくらいだ。
「校長……」
電車は一本遅らせて、今すぐここでしてくださいと言おうかと思うところまで、小坂は高められた。
「いいね。これなら十分だろう」
校長の指が小坂の秘所から抜かれようとしていた。
「お願いです……」
小坂は抜かないでと言いたくて校長の手をつかんだ。
「どうした。もうほしくてたまらなくなったのか?」
「はい……」
小坂は、恥ずかしさに震えながら頷いた。
「君は覚えがいいね」
校長は、ゆったりと笑みを浮かべた。指は、再びゆっくりと小坂の中に入ってきた。
「あぁ……」
感じる……。
先ほど抜かれようとしていただけに、再び入ってきた指は、蜜の味がした。
しかも、前より深いところまで、指が入ってきていた。
そのまま達したい。痙攣するように、いいところを小刻みに揺さぶられて、もっと感じたい。達したい!
「そんなにしてほしいのか。大丈夫、あとで、存分にしてあげよう」
校長の大きな厚い手が、小坂の昂りをなだめるように、肩に置かれた。
あとで最後までしてもらえる……!
あたたかな手に小坂は夢を見た。研修所は宿泊施設でもある。「こんな駅のトイレなんかではなく、宿泊所のベッドでゆっくり愛してあげよう」ということかもしれない! そうだ、そうに違いない。校長ともあろう人が、こんな公共の場で、セックスなんかするわけないじゃないか!
調教師の麓戸に調教されたせいで、自分は倫理的な感覚がおかしくなっていたようだ。こんなに興奮して、求めてしまって、恥ずかしい……。と小坂は反省した。
宿泊室の、簡素だが清潔なベッドの上で、ゆっくり愛してもらえるのだ。
小坂は研修所のパンフレットの写真を思い浮かべた。
豪華なホテルである必要なんかない。二人だけの空間。寝室。愛し合ったあと、離れ離れになる寂しさを感じることもなく、そのまま泊まれるのだ。朝も翌日もいっしょなのだ。
小坂が、そんな風に甘い夢を見れたのも束の間のことだった。
校長の、
「続きは電車の中でだよ」
という言葉に、小坂の甘い夢は、残酷に破られたのだった。
「うっ、嘘でしょう……?」
小坂は聞き返さずにはおれなかった。
「この路線は男専用痴漢電車として、マニアの間では有名なのだ」
校長は、口もとにニヤニヤ笑いを浮かべながら言った。
何だって!?
校長は、腕時計を見た。
「もう、時間だ。急ごう」
小坂が反論する暇もなかった。
小坂は、急いで下着とスラックスをずり上げた。
カチャリと個室の鍵が外された。校長がドアを開けた。外で待っていた三十代くらいのサラリーマン風の男が怪訝な顔つきで、小坂たちを見た。
小坂は、顔が熱くなった。ベルトをはめながら、下を向いて校長の後に続いた。ベルトをはめる手が震えた。男が、じろじろ小坂の手もとと顔を見比べる。
手を洗っていても、後ろに視線を感じた。ハンカチで手を拭いている小坂の肩を、
「早くしなさい」
と校長の手が抱いた。
小坂が肩越しに振り返ると、男が個室の前に、まだ立って小坂たちを見送っていた。その口もとには薄ら笑いが浮かんでいた。
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