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第二十六章 麓戸と校長の邂逅
麓戸、奇妙な誘いを受ける
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「は?」
麓戸は、パソコンでメールを開いて、思わずそう言わずにはおれなかった。
「何だこれは」
添付されていた動画は、小坂と神崎校長とのエロ動画、ハメ撮りだった。
小坂からメールが来ているのに気づいた時は、
「最近、連絡していないから、寂しくなったのか?」
と微笑ましく、嬉しくなったのに、開いてみたらこれだ。
「まあ、でも、以前は、こういう動画を送ってこいというプレイをしていたからな。また同じ事をしてかまってもらおうとしているのだろう」
と、自撮りエロ動画を送ってよこしたことは許せた。
だが、驚いたのは、文面だった。
メールの件名は「麓戸さん、小坂オデトです」となっていたから、いつものメールアドレスではないが、違うアドレスから送ってきたのだろうと気にせず見たのだが、文面はオデトのものではなかったからだ。しかも、その内容というのが、奇天烈だった。
「小坂君は、このように、相変わらず変態行為がやめられず困ったものです。ぜひ麓戸君に相談したい。今度の土曜日の午後2時、家に来ていただきたい。ただし、小坂君には、内緒にしてほしい。でないと指導にならないからです」
とあり、電話番号と住所が書いてある。
このメールは神崎が出したということか?
動画の音声を聞いてみると、何か不穏なことを言っているようだ。
本当に神崎なのだろうか。小坂のいたずらか? 小坂に確かめたいが、小坂には言うなとある。住宅地図で調べてみると住所には、本当に神崎とあった。
「神崎先生、お久しぶりです。わかりました。小坂君が心配なので、うかがいます」
麓戸は返信した。電話する勇気はなかった。
土曜日の午後、麓戸は神崎宅へおもむいた。呼び鈴は鳴らさないようにと言われていたので、電話で連絡すると、玄関のドアが開いて神崎が顔を出した。動画や写真では見ていたので、最近の老け具合は知っていたが、会うのは久しぶりだった。
静かにと言われていたので、黙って会釈したのみで、挨拶などせず、そのまま宅に上がった。
部屋に案内された。ベッドがあるので寝室のようだった。なぜ寝室、と身構える。
神崎は、
「すまんね、私の部屋で。小坂君は隣のリビングに来ることになっているから」
と言い訳した。
「ああ、別々の部屋で個別に話したいということですか」
と一応、納得したものの、落ち着かない。ほかに部屋はないのか、と思う。
「小坂君と君が関係を持っていたことには驚いたよ」
と神崎は切り出した。
「私も彼が先生の教え子で、『特別な』部下だと知って驚きました」
麓戸は負けずに、嫌味たっぷりに切り返した。
「特別な、ね」
神崎は苦笑した。
麓戸は、パソコンでメールを開いて、思わずそう言わずにはおれなかった。
「何だこれは」
添付されていた動画は、小坂と神崎校長とのエロ動画、ハメ撮りだった。
小坂からメールが来ているのに気づいた時は、
「最近、連絡していないから、寂しくなったのか?」
と微笑ましく、嬉しくなったのに、開いてみたらこれだ。
「まあ、でも、以前は、こういう動画を送ってこいというプレイをしていたからな。また同じ事をしてかまってもらおうとしているのだろう」
と、自撮りエロ動画を送ってよこしたことは許せた。
だが、驚いたのは、文面だった。
メールの件名は「麓戸さん、小坂オデトです」となっていたから、いつものメールアドレスではないが、違うアドレスから送ってきたのだろうと気にせず見たのだが、文面はオデトのものではなかったからだ。しかも、その内容というのが、奇天烈だった。
「小坂君は、このように、相変わらず変態行為がやめられず困ったものです。ぜひ麓戸君に相談したい。今度の土曜日の午後2時、家に来ていただきたい。ただし、小坂君には、内緒にしてほしい。でないと指導にならないからです」
とあり、電話番号と住所が書いてある。
このメールは神崎が出したということか?
動画の音声を聞いてみると、何か不穏なことを言っているようだ。
本当に神崎なのだろうか。小坂のいたずらか? 小坂に確かめたいが、小坂には言うなとある。住宅地図で調べてみると住所には、本当に神崎とあった。
「神崎先生、お久しぶりです。わかりました。小坂君が心配なので、うかがいます」
麓戸は返信した。電話する勇気はなかった。
土曜日の午後、麓戸は神崎宅へおもむいた。呼び鈴は鳴らさないようにと言われていたので、電話で連絡すると、玄関のドアが開いて神崎が顔を出した。動画や写真では見ていたので、最近の老け具合は知っていたが、会うのは久しぶりだった。
静かにと言われていたので、黙って会釈したのみで、挨拶などせず、そのまま宅に上がった。
部屋に案内された。ベッドがあるので寝室のようだった。なぜ寝室、と身構える。
神崎は、
「すまんね、私の部屋で。小坂君は隣のリビングに来ることになっているから」
と言い訳した。
「ああ、別々の部屋で個別に話したいということですか」
と一応、納得したものの、落ち着かない。ほかに部屋はないのか、と思う。
「小坂君と君が関係を持っていたことには驚いたよ」
と神崎は切り出した。
「私も彼が先生の教え子で、『特別な』部下だと知って驚きました」
麓戸は負けずに、嫌味たっぷりに切り返した。
「特別な、ね」
神崎は苦笑した。
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