イケメン教師陵辱調教

リリーブルー

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第九章 第三の問題

イケメン教師、生徒会室に連行される

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 小坂は、乱れた服装のまま、校長室から出た。トイレに行こうと思ったとき、宮本に出くわした。
「先生」
と宮本に声をかけられた。乱れた姿を見られたくなかった。だが、呼びとめられて、歩みをとめないわけにもいかなかった。と、柱の陰から、眼鏡の風紀委員長が顔を出した。その姿を見るだけで、小坂の胸はきゅっとなった。
「昨日のお約束通り、お迎えにあがりました」
風紀委員長は、言葉だけ丁寧に小坂に告げた。小坂は大人しく連行された。昨日の行為を思い出し、内心ドキドキしていた。
 風紀委員長は、小坂の手首を強く握り、ぐいぐい引っ張りながら大またで廊下を闊歩した。
「手を放してくれ」
小坂が言うと、風紀委員長は、歩をとめた。
「逃げやしないから」
小坂は静かに言った。
 風紀委員長は、小坂の横顔を見て、ほうとため息をつき、指をゆるめた。風紀委員長の手が、すうっと小坂の手の内にすべり落ちた。風紀委員長は、小坂の横顔をじっと見つめた。
「小坂先生……」
風紀委員長が、切羽詰まった表情で、何か言おうとしている。何を言おうとしているかはわかった。
「やめなさい。こんなところで」
小坂は、風紀委員長をたしなめた。
「風紀委員長が風紀を乱してどうするんだ」
すると風紀委員長は、
「そうですね……。貴方を見ていると、おかしくなってしまうんです……」
と、つぶやいた。
「僕を見ていると? 生徒会長を見ていると、の間違いじゃないのか?」
と小坂は、あしらった。風紀委員長は、つむじを曲げたように、プイと小坂の手を放し、小坂たちの先に立って歩き始めた。
 胸が苦しかった。本当は、彼の言葉を聞きたかった。そして受け入れられたら。少しは自分も、まともになれるかもしれない。いや、そうはいかないだろう。彼は生徒なのだ。巻きこんではいけない。負担になってはいけない。僕になど、関わってはいけないのだ。彼は将来のある生徒だ。

 心配そうに見ていた宮本が近づいてきて、小坂の反対側の手をとった。
「先生?」
宮本が小坂を見上げた。
「大丈夫ですか?」

 三年生の風紀委員長は大人だ。宮本のように子どもではない。だから、率直に告白などしてこない。あんな風に牽制してしまったら、もう二度と言ってくることは、ないだろう。彼はプライドの高い男だ。プライドを傷つけられて、さぞかし怒っているだろう。もう二度と、さっきのような、あんなチャンスは巡ってこないのだ。僕は、彼に救ってもらえたかもしれないのに。でも、それは、だめなんだ。彼を巻きこんではいけない。

「先生、ごめんなさい」
宮本が歩きながら言った。
「謝るくらいなら、なぜこんなことをする」
小坂は、腹立たしかった。宮本は、いつから、こんなことをするようになったのだ。腐りきった学校のせいだ。いや、自分もその一部なのだ。こんな無垢な生徒を、こんなに堕落させてしまった。
「仕方ないんです。生徒会長の命令ですから」
と宮本は言った。
「君の意思じゃないというのか」
それなら、多少、希望はある。だが、宮本は答えた。
「多少は僕の意思です」
 小坂は、それを聞いて、ため息をついた。すっかり反抗的になって。それもまた、致し方ない。

 放課後の生徒会室は、喧騒の外にあった。校庭では運動部が運動場を周回する声がする。
 書類の積まれた古い書棚。古い合皮のソファー。テーブルの上のモニター。木の大きな机。
 窓のカーテンは開けられているが、とめずに端に寄せられているだけだ。クリーム色のカーテンの襞がたまって黄色味を帯びている。
 午後の褪色した日射しが倦んだ空気を醸している。
 傷だらけの古い木の机に、生徒会長が足をのせていた。

 生徒会室に連れてこられたとき、小坂は、まずネクタイをはずされた。

「村田が、小坂先生に、言ったそうじゃないですか、『校長の犬』とね」
生徒会長が、美しい顔に、シニカルな笑いを浮かべた。そう言って、小坂のネクタイを引っ張った。

「ネクタイは、公僕の象徴ですが、これからは正しく『生徒会の犬』になっていただくわけです」
何を言っているんだ。この時点では、まだ小坂にも余裕があった。小坂は、ネクタイをはずされた。
「ネクタイをしめている時、あなたは教師ですが、これからは、僕たちに飼われるわけですから、これから、ここでは……」
風紀委員長が、生徒会長に黒い革製のものを手渡した。
「これをつけていただきます」
生徒会長に突きつけられたものは革製の首輪だった。
 それを見て、生徒会長の言葉が比喩ではないことを知った。小坂は絶句した。
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