イケメン教師陵辱調教

リリーブルー

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第九章 第三の問題

イケメン教師、校長と宮本の対決を見守る

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 校長室で、宮本と校長が対峙しているのを、小坂は脇から見守っていた。

「三つ目の問題だが……」
校長が、書類から目をあげて宮本を見た。
「校長室で、小坂先生が、よからぬことをしているというのは……どういう意味だ?」
校長は宮本に説明を求めた。よく、そんな風に堂々としらばっくれていられるものだ。小坂は気が気でなかった。
「その証拠を見たというのか?」
校長は問いただす。

 宮本は、くやしそうに唇を引き結んで下を向いた。さすがに見たとは言えないようだ。

「盗撮や盗聴は、よくないね」
校長は、もっともらしく腕ぐみをした。

「校内で勤務中に、いかがわしい行為をするのも、よくないと思います」
顔をあげ、毅然とした態度で宮本が言い返した。
 宮本は、いつから、こんなにはっきり物申す男子になったのだっけ。小坂は幼かったはずの生徒の成長ぶりに舌をまく。

「小坂先生が、校長室で、いかがわしい行為をしているというのか」
校長は、威厳をもって返した。しらじらしい。いかがわしい行為をしているのは校長なのに、と小坂は思う。
「生徒もいかがわしい行為をしたら退学だよ。生徒を退学させる権限は私にある」
校長は開き直ったように宮本に説教する。
「君と、村田君は、小坂先生にいかがわしい行為をするように、ずいぶん大胆に、せまったそうじゃないか。小坂先生から聞いているよ」
校長が本格的な反撃に出た。

「それは……」
痛いところを突かれた宮本の声がうわずった。

校長は、くだくだしい説明を始めた。
「小坂先生も教師とはいえ、一人の若い男だからね。君たちから、いかがわしい行為をされれば、正直に反応してしまうんだよ。君だって男なのだから、そのくらい、何のことを言っているか、わかるだろう?」
わからないとは言わせない口調だった。わからないなどと、大人ぶりたい宮本が言うはずもなかった。
「それで、校長室で体調を整えなさいと私が許可したのだ。トイレや保健室では、他の先生や生徒も使用するからね。君と村田君が小坂先生を襲ったことは、小坂先生の方から、君らの将来を心配して、内々にしておいてくださいと頼んできた。小坂先生に感謝しなさい」
よくも、そう、白々しい嘘が言えるものだ。これだから、校長は信じられないのだ。
「小坂先生が、その後、体調管理が難しくなってしまっていることも、君らには、言わないつもりだったのだよ。小坂先生のプライバシーの問題もある。それに、小坂先生が、生徒に心配をかけたくないと言ってね。生徒思いの、立派な心がけの先生じゃないか。君も、そう思うだろう?」
校長は、宮本に、そう言って同意を求める。もともと、宮本は小坂を慕っていたのだ。そんな風に言われれば心が揺らぐだろう。
「だが、加害者の君が申し出てきので、今こうして説明した次第だ」
別に、そんなことは言っていないが、完全に言っていないとも言いきれない。心情的には確かにそういう気持ちもあった。そういう微妙な線を、小坂の言としてまじえ、校長は、説明に真実味をもたせた。

「僕……たちのせいなんですか……?」
宮本は罪悪感を煽られて不安げだ。
 あんないい加減な校長の言葉に惑わされるなど、やはり宮本はまだまだ子どもだった。がっかりしたような、ほっとしたような。
 小坂はどこかで、宮本に期待していた。年若いものに、それも生徒に救いを求めるなんて間違っている。立場が逆だ。そんなことではいけない。自分が手本になり、自分が生徒を助けるのでなくては。
 なのに小坂は無力だった。高校生の頃は当然、無力だった。だが、大人になれば、と思った。なのに、相変わらず無力だった。小坂は、そんな自分に絶望していた。
 去年は今の生徒会長に自分を重ねて期待していた。今は宮本に自分を重ねて期待している。なのに。こんなに簡単に校長に言いくるめられてしまうとは。
 だが、宮本が校長に騙されるのも無理はない。校長にはカリスマ性があるのだ。チームを鼓舞し率いてきた名将が神妙な面持ちで語れば、穴だらけの言い訳も真実めいて聞こえるのだ。
 宮本は無垢なのだ。素直で優しい生徒なのだ。そんな生徒を騙していると思えば罪悪感をあおられる。

「君にも事情があるように、小坂先生にだって、事情があるのだよ。君が君のプライベートな事情をあまり人には言いたくないように。小坂先生だって、生徒に知られたくないこともあるのだと思うよ。それでも、今、ここで、小坂先生から直接、事情を聞きたいか? 被害者の小坂先生に、そんな話をさせるのは酷だと思うが。どうするか?」

「いえ、結構です」
宮本は答えた。校長にそんな風に言われたら、そう答えるしかないだろう。

「では、君はもう帰ってよろしい。ご苦労様」
校長は威厳を保ったまま、対決を終えた。

「はい。失礼します」
宮本はソファから立ち上がり、校長室を出て行った。

 ドアが閉まり、校長室に静けさが戻ると、校長が小坂を振り返った。
「困ったことになったね。我々の関係はバレているようだ」

小坂はあきれた。
「今ごろ、そんなことをおっしゃるんですか?」
小坂は校長に抗議した。
「彼らが訴えに来たのちも、どうして対策もとらず、校長が平気でおられるのか僕は不思議でした」

すると校長は、
「そんなことなど心配するには及ばないからだよ、小坂君。何しろ、彼らも同罪なのだからね」
と、にんまりした。
「そんなことより、君、昨日、あれから生徒会室に行ったんだろう?」
校長に聞かれて、小坂はどきりとした。

「灯がついていたので、帰るように……注意しようと、思いまして……」
小坂は、悟られまいと事務的な口ぶりで答えようとしたが続かず、しどろもどろになってしまった。

「そして、また君は、私との約束を破ったんだね」
校長は、ニヤリとした。何もかも知っている、というような笑みだった。
「生徒会長のテクニックは良かっただろう? あれは、旧制中学の時代から、代々受け継がれている伝統の技なんだよ」
時計の秒針がコチコチと時を刻んでいる。小坂の心臓の音は、もっと速くなっていた。

「何のことでしょう」
小坂は、とぼけた。だが校長のように上手くは、とぼけられなかった。

「ごまかしても無駄だ」
校長は、小坂の腕をつかんだ。
「さあ、約束を守れなかった代償は大きいぞ。約束通り、お仕置きだ」


「あぁぁぁ……校長……気持ちいいっ、気持ちいいです……」
小坂は後孔に挿れられ揺さぶられていた。
「どうだ。生徒会長より、いいか?」

「はい……いいです」
小坂は、一時期は恋焦がれもした優美な生徒会長の、見かけによらない年齢に不似合いなテクニックには驚かされたが、嬉しいというより哀しみを覚えた。それよりも小坂が心を奪われたのは、思いがけない美形だったドSな眼鏡の風紀委員長の方だった。風紀委員長に犯されたことを思い出すだけで、小坂の前は熱く猛った。
「もう、ほかの人とはしないな?」
校長は、そんな小坂の浮気な心を知ってか知らずか、小坂の後ろに激しく嫉妬の熱を打ちこんできた。
「しません……しませんから……アァ……校長も、もうイッてください……」
やはり校長のテクニックはすごい。すぐにイかされてしまいそうだ。
「だめだよ、君の身体がほしがっているから。君がイクまでは……」
「もう……かんべんしてください……」
ビクビクと小坂の身体が痙攣した。
 これも生徒たちに見られている。どこかに隠しカメラがあって、生徒会室で見られている。録画されて繰り返し見られてしまう。こんな恥ずかしい、こんなあられもない姿を。あの眼鏡の風紀委員長にも。そしてまた、風紀委員長も、お仕置きをしてくれるだろうか?
「君の具合は、どんどんよくなるな」
校長が舌舐めずりをした。
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