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第四章 校長とイケメン教師
イケメン教師、校長に妬かれる
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校長が小坂の隣に座った。
「なかなかの男前だな、村田という生徒は。やっぱり、若い男は勃ちっぷりが違うだろう。欲張りな君が満足するまで、何度でもやってもらえたんだろう?」
校長が、そう言って、小坂の顔を覗きこんだ。校長の口もとには、いやらしい笑いが浮かんでいたが、目が、笑っていなかった。
「先生、どうして僕に、そんな酷いことを言えるんですか!」
小坂は、校長をなじった。
「僕は、彼に……無理やりされたって、さっきから言ってるじゃないですか! 何度も言わせないでくださいっ……。ひどい……。なぜ、そんな……」
なぜ、こんな酷い仕打ちを!
「私は嫉妬しているのかもしれないな」
校長は苦笑して、立ち上がり、窓の方へ、ゆっくりと歩いた。
「年甲斐もなく、生徒と張りあうなんて」
校長は、窓から外を見たまま、ひとりごとのようにつぶやいた。
窓の外には花壇があって、咲き残りの真っ赤なポピーが風にふらふらと揺れていた。背の高い雛罌粟の先端についた蕾は、鉤形に茎が捻じ曲がって、括れたように俯いていた。
開いた花弁は紙細工のように脆く風に捲れていた。罌粟のように毒々しい赤い花弁の中心部は黒く、蛾の鱗粉のような花粉を纏った蕊がビッシリと蟲のように生えていた。
燃え立つような煽情的な赤だった。
「え?」
校長の背中を見つめた小坂は、問い返した。
「私は、君が、ほかの男と情を交わしたかと思うと、妬けてならない」
校長の目が爛々と輝くのが、窓硝子に映って見えた。校長の両の拳は、握りしめられて震えていた。
「本当に僕のことを、そんな風に思ってくださっているんですか?」
小坂は、呆然として、問いかけた。
「なかなかの男前だな、村田という生徒は。やっぱり、若い男は勃ちっぷりが違うだろう。欲張りな君が満足するまで、何度でもやってもらえたんだろう?」
校長が、そう言って、小坂の顔を覗きこんだ。校長の口もとには、いやらしい笑いが浮かんでいたが、目が、笑っていなかった。
「先生、どうして僕に、そんな酷いことを言えるんですか!」
小坂は、校長をなじった。
「僕は、彼に……無理やりされたって、さっきから言ってるじゃないですか! 何度も言わせないでくださいっ……。ひどい……。なぜ、そんな……」
なぜ、こんな酷い仕打ちを!
「私は嫉妬しているのかもしれないな」
校長は苦笑して、立ち上がり、窓の方へ、ゆっくりと歩いた。
「年甲斐もなく、生徒と張りあうなんて」
校長は、窓から外を見たまま、ひとりごとのようにつぶやいた。
窓の外には花壇があって、咲き残りの真っ赤なポピーが風にふらふらと揺れていた。背の高い雛罌粟の先端についた蕾は、鉤形に茎が捻じ曲がって、括れたように俯いていた。
開いた花弁は紙細工のように脆く風に捲れていた。罌粟のように毒々しい赤い花弁の中心部は黒く、蛾の鱗粉のような花粉を纏った蕊がビッシリと蟲のように生えていた。
燃え立つような煽情的な赤だった。
「え?」
校長の背中を見つめた小坂は、問い返した。
「私は、君が、ほかの男と情を交わしたかと思うと、妬けてならない」
校長の目が爛々と輝くのが、窓硝子に映って見えた。校長の両の拳は、握りしめられて震えていた。
「本当に僕のことを、そんな風に思ってくださっているんですか?」
小坂は、呆然として、問いかけた。
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