イケメン教師陵辱調教

第十三章 バスの中

前の席の若い教員２

　ほら、そうだ。やっぱり。この青年はすっかり調教されきっていて、性の快楽のことしか念頭にないのだ。小坂のことを好きだとかなんだとか個人的になにか思ったわけではないのだ。
　彼のアナルに挿れられているのは年かさの教員のモノなのか、指なのか玩具なのか、何なのかわからないが、それを好きと言っただけなだろう。アナルを弄られて気持ちよくされるのが、つまりアナルセックスが好きだと、色っぽく見知らぬ男に表明して見せろとでも言われているのか。
　そうやって男を誘惑しろと言われているのか。もしそうなら成功だ、効果はてきめんだ、と小坂は思った。
　彼は清廉な見かけによらずアナルセックスが好きでたまらず快楽に耽っているのだ。
　そしてまたもっと快楽に耽るために新たな獲物を誘惑している。快楽のためだけに。アナルセックスのためならなんでもしそうに。
　でも、と小坂はもう一度、思う。さっき、好きと言われた時、少しドキッとしてしまった。まるで、自分が好きだと告白されたように。一瞬、そう期待してしまった。小坂は自分の思いを認めた。
　それも計算済みなのかもしれない。それでも少し信じてみたい。騙されたくはないが少しだけ、ほんの欠片だけでも、真実にそんな気持ちを抱いてもらえたら。ほんのひと時でもよいから。見つめあった眼差しに嘘はないと思いたい。少しだけ感じた愛を本物だと思いたい。欲望だけでない、いや欲望でもいい、自分をかりそめでも愛してほしいと小坂は思った。

　小坂の控えめでささやかな願い虚しく、小坂の身体は若い教員と引き放された。そう、校長は嫉妬深い。若い同士で見つめあったりしたのを見逃しはしないだろう。
　前の席の教員の姿も見えなくなった。
　どっと疲労感が押し寄せた。

　小坂は、いつのまにか校長の肩に寄りかかり眠ってしまったようだった。
　気がつくとバスは研修所についていた。