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後日譚
白薔薇の花束(9)
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「広居さん……ほんとうに、お兄さんに、よく似ていますね」
千蔭は、今度はグラスに口をつけ、口に含んだワインを広居に口うつしで飲ませた。
「ん……」
広居は、目をつぶって、ごくりとワインを飲み込んだ。
「……ちょっと、だめですよ、俺は飲めないって言ってるでしょ」
「広居さん、今いくつですか?」
「二十七です」
「年下かぁ。弓弦さんが亡くなったのも、ちょうど二十七でしたね」
千蔭は急に悲しくなった。もう泣くことは、ないと思ったのに。千蔭は広居の胸に顔をうずめた。
「僕が眠るまで、いてください。寂しいんです」
千蔭は、酔っていたので、大胆に広居に甘えた。
「帰らないでください」
と、広居を引きとめた。
広居は、
「弱ったなあ……」
とつぶやいた。千蔭は、そのまま泣き疲れて眠ってしまったようだった。
千蔭は、今度はグラスに口をつけ、口に含んだワインを広居に口うつしで飲ませた。
「ん……」
広居は、目をつぶって、ごくりとワインを飲み込んだ。
「……ちょっと、だめですよ、俺は飲めないって言ってるでしょ」
「広居さん、今いくつですか?」
「二十七です」
「年下かぁ。弓弦さんが亡くなったのも、ちょうど二十七でしたね」
千蔭は急に悲しくなった。もう泣くことは、ないと思ったのに。千蔭は広居の胸に顔をうずめた。
「僕が眠るまで、いてください。寂しいんです」
千蔭は、酔っていたので、大胆に広居に甘えた。
「帰らないでください」
と、広居を引きとめた。
広居は、
「弱ったなあ……」
とつぶやいた。千蔭は、そのまま泣き疲れて眠ってしまったようだった。
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