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第2章 魔人どもの野望
回想の狂戦地ルドストン⑬
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大小合わせれば、常時数百隻の船舶が行き交うラージャーラ最大級のレシャ大港の西の外れに立つ陀幽巴と縻幽巴の前に、夜のアルサーラ海が広がっていた。
生涯に一度はその光芒に照らし出されることを望まぬ船乗りはいないとされるダグナ大灯台の蒼い照明も届かぬ廃倉庫群の一角で、2匹の龍坊主は1万レクト(7.5km)以上離れた沖合に碇泊している水上移動都市の極彩色の灯火を凝視していた。
「…いよいよ、だな」
「うん、どうやら魔王蛸
もルドストンの“公海”に侵入っ
たみたいだしね…」
海を本来の戦場とする龍坊主…その頂点に立つ幽巴兄弟の“超感覚”は味方の軍勢に限って言えば、統衞軍の艦艇に搭載されたレーダーを凌駕する精度でその位置情報と正体を把握することが可能なのであった。
「全く大した怪物だ…。
いくら〔遮電蠕活帯〕であの巨体を隠蔽しているとはいえ、こうも易々と潜入できたのは全刃獣中、魔王蛸だけが有する“圧縮変形能力”の賜物だろう…」
陀幽巴が感嘆した次の瞬間、あっはははは、と犬猿の仲である巍幽巴にとっては“地獄の響き”以外の何物でもない甲高い笑声を立てた縻幽巴は、ツボに入ったのか妖しくぬめる臙脂の鱗で隈なく覆われた強靭極まる肉体を、文字通り腹を抱えながら折り曲げる。
「きひひひ…
陀兄、やめてよ…
想像しちゃったじゃないのさ…
あのグロカッコいいガヌーラが…くっくくく…あろうことか〔極鋼爪〕と同じ厚みにまでひしゃげて…ひゃっひゃっひゃっひゃっ…バカでっかい…じゃなくて、1枚のだだっ広い…ぬぷぷぷぷっ…絨毯みたいになってずるずると海底を這いずって…ぐははははっ!…るのって、あまりにも…超自然的な光景じゃない?」
だが、“1人バカ受け”している末弟に、一切の感情を排した錆びた声音で長兄は応えた。
「呆れた奴だな…。
先程の鑼幽巴の言葉をもう忘れたのか?
一切の無駄と隙を排した我が教軍の全行動に、ふざけた笑いの入る余地など皆無だという事を…。
考えてもみろ、もし偉大なる教聖が付与されたこの特殊能力をガヌーラが欠くと仮定するなら、どれほど大掛かりな、それこそ教軍挙げての“援護体勢”が必要となるかを…。
だが、勘違いするなよ、
ここでオレが問題にしているのは決してガヌーラの戦闘力ではないということを、な…。
極天霊柱で教聖も断言しておられたが、奴は間違いなく“史上最強の刃獣”なのだ。
たとえ何十匹・何百隻待ち構えていようが、水棲絆獣や統衞艦隊に後れを取るものではない…。
全てを、それも易々と撃破してのけるだろう。
だが、その勝利にどれだけの時間を要すると思うか?
何しろ我らが神牙教軍にとっての“最重要儀式”が開始されるのは明日の《亘光刻》(地上時相当は午前10時)…
現在の《瑤星刻》(午後8時相当)からは僅か87セスタ(約780分)しかないのだぞ!
如何様にすれば、間に合わせられるというのだ?
魔王蛸が採った手段をそこまで嘲笑えるというのなら、貴様にはよほど優れた妙案があるのだろう、今ここで言ってみるがいい!!」
本日二度目の一族の長による本気の怒声を浴び、さしもの強心臓を誇る縻幽巴も項垂れた風情を見せたが、こういう時の常套手段として、早速話題を転じてみせた。
「ごめん、陀兄、ボクが浅はかだったよ…。
…ところで話は変わるけど、偉大なる教聖が“依巫”に選んだ操獣師…名はリサラ=ハギムラだったっけな…
彼女についてはどう思ってるの?」
沈着冷静、泰然自若…。
いわば、“理想的なリーダーの資質”を生まれ持った陀幽巴は、この問いにも何らの感情の抑揚を見せなかった。
「弟よ、それは我らが忖度すべき問題ではない…。
我らの不変なる絶対者が斯くなる方針を固められた以上、オレたちが為さねばならんのは、大儀の成就に向けて示された指令を粛々と推し進めるだけだ…。
だが、ここだけの話に限って言えば、思うところが一つある…。
あえて“依巫”に異界人の肉体を選択したということは、教聖はラージャーラ制覇のその先を見据えておられるということなのではないか、ということだ…!」
この言に、“利発なる末弟”は意を得たりとばかりに両掌を打ち合わせた。
「さすがは陀兄だ、
そう、そこなんだよ!
“受躰の儀”にあの3人を使うことからも、それに全教界に向けての“実況中継”に“絆獣聖団のバカ鳥”を利用することからもそれが明白なんだよね!」
縻幽巴の言うバカ鳥とは、言うまでもなく凱鱗領の領空に総計500羽も放たれた“空の護衛絆獣”ピジェスであり、その精緻極まる機眼が捉えた地上映像を聖団と凱鱗領が共有していることは当然としても、教率者の強気の姿勢の表れか、主に経済活動を通じてルドストンと友好関係にある十数教界へも提供されており、結局それらがラージャーラ全域に拡散することは不可避の事態であることは凱鱗領側も百も承知なのであろう。
だが、ピジェスと同等の、あるいはそれ以上の撮影及び拡散技術を擁しているはずの神牙教軍が敢えて“盗用”に踏み切る理由は…?
もちろん、教軍の意図を察知した聖団側の判断によって最も機械化された絆獣であるピジェスがシャットダウンされる等の展開もあり得るが、その際には“同盟”を結ぶ叛乱軍による万全のバックアップ態勢が整えられていた…。
「…ということはだよ、
偉大なる教聖にとって、もはや絆獣聖団は殲滅ではなく支配すべき存在であり、その先にはあいつらの世界への侵攻が掲げられているとしか考えられないじゃないか!!」
だが、どこまでも幽巴一族の長は冷静だった。
「弟よ、それこそ要らぬ詮索というものだ…。
たとえ教聖のお考えがそうであったにしても、一幹部…いや、究極的には誉れある神牙教軍の一兵卒に過ぎぬ我らが弄ぶべき事柄ではない…。
では、そろそろ行くか。
待ちくたびれているであろう叛乱軍との最終的な打ち合わせもせねばならんし、何よりここに突っ立っているより海中の方が人目にもつかんし、な…」
「了解、いよいよゲーム開始だね!
ああ、腕が鳴る!!」
胸中に蟠まっていた想いを吐き出したことで、饒舌な末弟も恙なく“戦闘モード”に入ったかに見えたが…。
「でも、まだ時間に余裕はあるでしょ?
ある意味、主役の魔王蛸はまだベウルセンに到着してないし…。
ああ、湾内に【鞭珊瑚】でもいりゃあなあ…
アイツらの根っ子を引き抜くのって、ホントいい筋トレになるんだよね…」
嘆く末弟に、長兄は苦笑で応じた。
「バカめ、鞭珊瑚が生えているのは遥か沖合だ…。
時間を持て余してるんだったら、【幽巴式殺拳術】の“型”でも演っているがいい、
水中で行えば、それこそ筋力と集中力のアップにも繋がっていい事ずくめだぞ…」
今度は縻幽巴が苦笑する番であった。
「…はあ?
今さら型なんか演ってもしょうがないでしょ…。
尤も“初動”の〈龍波転舞〉すらこなせない(そもそも手順を覚えられない)巍幽巴の場合は何時でもどこでも寸暇を惜しんで励まなきゃならんけど…。
でも、今思い出したんだけど、引っこ抜くっていったら一つ面白い話があってね…。
ほら、ついこの間、4兄弟で狂魔酒鬼どもを連れて教界幹部を襲撃したじゃない?
湾線統衛軍の司令官家はさすがに手強いだろうって事で、ボクと鑼兄で乗り込んだんだけどさ…。
まあ、全然大したことはなかったんだけど、大詰めで瀕死の司令官の首を引きちぎろうとした時にね…
遥か彼方で逃げまどう雑魚ども(一丁前にフル装備だったんだけどね)を嬲り殺しにしていた鑼兄が“大物の血の臭い”を嗅ぎつけて、全速力で駆けつけて来て言った一言が…
“オレにもやらせろ” …だよ。
その時思ったね、
ああ、鑼兄って真実ヤベえ…。
このヒトだけは、絶対敵に回したくねえな、ってね…」
だが、ラージャーラの琥珀の闇を仄照らす“蒼白の月”を見上げて聞いていた陀幽巴の反応は素っ気なかった。
「何を眠たいことを…
お前らしくもない。
それこそがまさしく“教軍超兵の根本的心得”というものではないか?
立場が逆なら…
だがまあ、無駄口も今度こそここまでだ!
では行くぞ、いざ戦場へ!!」
次の瞬間、人間には絶対に不可能な速度と跳躍力で、あたかも“緑の矢”の如く夜の海に飛び込んだ陀幽巴に間髪入れず臙脂の末弟が続き、レシャ大港のうら寂れた一隅にいつも通りの静けさがようやく戻ったのであった…。
生涯に一度はその光芒に照らし出されることを望まぬ船乗りはいないとされるダグナ大灯台の蒼い照明も届かぬ廃倉庫群の一角で、2匹の龍坊主は1万レクト(7.5km)以上離れた沖合に碇泊している水上移動都市の極彩色の灯火を凝視していた。
「…いよいよ、だな」
「うん、どうやら魔王蛸
もルドストンの“公海”に侵入っ
たみたいだしね…」
海を本来の戦場とする龍坊主…その頂点に立つ幽巴兄弟の“超感覚”は味方の軍勢に限って言えば、統衞軍の艦艇に搭載されたレーダーを凌駕する精度でその位置情報と正体を把握することが可能なのであった。
「全く大した怪物だ…。
いくら〔遮電蠕活帯〕であの巨体を隠蔽しているとはいえ、こうも易々と潜入できたのは全刃獣中、魔王蛸だけが有する“圧縮変形能力”の賜物だろう…」
陀幽巴が感嘆した次の瞬間、あっはははは、と犬猿の仲である巍幽巴にとっては“地獄の響き”以外の何物でもない甲高い笑声を立てた縻幽巴は、ツボに入ったのか妖しくぬめる臙脂の鱗で隈なく覆われた強靭極まる肉体を、文字通り腹を抱えながら折り曲げる。
「きひひひ…
陀兄、やめてよ…
想像しちゃったじゃないのさ…
あのグロカッコいいガヌーラが…くっくくく…あろうことか〔極鋼爪〕と同じ厚みにまでひしゃげて…ひゃっひゃっひゃっひゃっ…バカでっかい…じゃなくて、1枚のだだっ広い…ぬぷぷぷぷっ…絨毯みたいになってずるずると海底を這いずって…ぐははははっ!…るのって、あまりにも…超自然的な光景じゃない?」
だが、“1人バカ受け”している末弟に、一切の感情を排した錆びた声音で長兄は応えた。
「呆れた奴だな…。
先程の鑼幽巴の言葉をもう忘れたのか?
一切の無駄と隙を排した我が教軍の全行動に、ふざけた笑いの入る余地など皆無だという事を…。
考えてもみろ、もし偉大なる教聖が付与されたこの特殊能力をガヌーラが欠くと仮定するなら、どれほど大掛かりな、それこそ教軍挙げての“援護体勢”が必要となるかを…。
だが、勘違いするなよ、
ここでオレが問題にしているのは決してガヌーラの戦闘力ではないということを、な…。
極天霊柱で教聖も断言しておられたが、奴は間違いなく“史上最強の刃獣”なのだ。
たとえ何十匹・何百隻待ち構えていようが、水棲絆獣や統衞艦隊に後れを取るものではない…。
全てを、それも易々と撃破してのけるだろう。
だが、その勝利にどれだけの時間を要すると思うか?
何しろ我らが神牙教軍にとっての“最重要儀式”が開始されるのは明日の《亘光刻》(地上時相当は午前10時)…
現在の《瑤星刻》(午後8時相当)からは僅か87セスタ(約780分)しかないのだぞ!
如何様にすれば、間に合わせられるというのだ?
魔王蛸が採った手段をそこまで嘲笑えるというのなら、貴様にはよほど優れた妙案があるのだろう、今ここで言ってみるがいい!!」
本日二度目の一族の長による本気の怒声を浴び、さしもの強心臓を誇る縻幽巴も項垂れた風情を見せたが、こういう時の常套手段として、早速話題を転じてみせた。
「ごめん、陀兄、ボクが浅はかだったよ…。
…ところで話は変わるけど、偉大なる教聖が“依巫”に選んだ操獣師…名はリサラ=ハギムラだったっけな…
彼女についてはどう思ってるの?」
沈着冷静、泰然自若…。
いわば、“理想的なリーダーの資質”を生まれ持った陀幽巴は、この問いにも何らの感情の抑揚を見せなかった。
「弟よ、それは我らが忖度すべき問題ではない…。
我らの不変なる絶対者が斯くなる方針を固められた以上、オレたちが為さねばならんのは、大儀の成就に向けて示された指令を粛々と推し進めるだけだ…。
だが、ここだけの話に限って言えば、思うところが一つある…。
あえて“依巫”に異界人の肉体を選択したということは、教聖はラージャーラ制覇のその先を見据えておられるということなのではないか、ということだ…!」
この言に、“利発なる末弟”は意を得たりとばかりに両掌を打ち合わせた。
「さすがは陀兄だ、
そう、そこなんだよ!
“受躰の儀”にあの3人を使うことからも、それに全教界に向けての“実況中継”に“絆獣聖団のバカ鳥”を利用することからもそれが明白なんだよね!」
縻幽巴の言うバカ鳥とは、言うまでもなく凱鱗領の領空に総計500羽も放たれた“空の護衛絆獣”ピジェスであり、その精緻極まる機眼が捉えた地上映像を聖団と凱鱗領が共有していることは当然としても、教率者の強気の姿勢の表れか、主に経済活動を通じてルドストンと友好関係にある十数教界へも提供されており、結局それらがラージャーラ全域に拡散することは不可避の事態であることは凱鱗領側も百も承知なのであろう。
だが、ピジェスと同等の、あるいはそれ以上の撮影及び拡散技術を擁しているはずの神牙教軍が敢えて“盗用”に踏み切る理由は…?
もちろん、教軍の意図を察知した聖団側の判断によって最も機械化された絆獣であるピジェスがシャットダウンされる等の展開もあり得るが、その際には“同盟”を結ぶ叛乱軍による万全のバックアップ態勢が整えられていた…。
「…ということはだよ、
偉大なる教聖にとって、もはや絆獣聖団は殲滅ではなく支配すべき存在であり、その先にはあいつらの世界への侵攻が掲げられているとしか考えられないじゃないか!!」
だが、どこまでも幽巴一族の長は冷静だった。
「弟よ、それこそ要らぬ詮索というものだ…。
たとえ教聖のお考えがそうであったにしても、一幹部…いや、究極的には誉れある神牙教軍の一兵卒に過ぎぬ我らが弄ぶべき事柄ではない…。
では、そろそろ行くか。
待ちくたびれているであろう叛乱軍との最終的な打ち合わせもせねばならんし、何よりここに突っ立っているより海中の方が人目にもつかんし、な…」
「了解、いよいよゲーム開始だね!
ああ、腕が鳴る!!」
胸中に蟠まっていた想いを吐き出したことで、饒舌な末弟も恙なく“戦闘モード”に入ったかに見えたが…。
「でも、まだ時間に余裕はあるでしょ?
ある意味、主役の魔王蛸はまだベウルセンに到着してないし…。
ああ、湾内に【鞭珊瑚】でもいりゃあなあ…
アイツらの根っ子を引き抜くのって、ホントいい筋トレになるんだよね…」
嘆く末弟に、長兄は苦笑で応じた。
「バカめ、鞭珊瑚が生えているのは遥か沖合だ…。
時間を持て余してるんだったら、【幽巴式殺拳術】の“型”でも演っているがいい、
水中で行えば、それこそ筋力と集中力のアップにも繋がっていい事ずくめだぞ…」
今度は縻幽巴が苦笑する番であった。
「…はあ?
今さら型なんか演ってもしょうがないでしょ…。
尤も“初動”の〈龍波転舞〉すらこなせない(そもそも手順を覚えられない)巍幽巴の場合は何時でもどこでも寸暇を惜しんで励まなきゃならんけど…。
でも、今思い出したんだけど、引っこ抜くっていったら一つ面白い話があってね…。
ほら、ついこの間、4兄弟で狂魔酒鬼どもを連れて教界幹部を襲撃したじゃない?
湾線統衛軍の司令官家はさすがに手強いだろうって事で、ボクと鑼兄で乗り込んだんだけどさ…。
まあ、全然大したことはなかったんだけど、大詰めで瀕死の司令官の首を引きちぎろうとした時にね…
遥か彼方で逃げまどう雑魚ども(一丁前にフル装備だったんだけどね)を嬲り殺しにしていた鑼兄が“大物の血の臭い”を嗅ぎつけて、全速力で駆けつけて来て言った一言が…
“オレにもやらせろ” …だよ。
その時思ったね、
ああ、鑼兄って真実ヤベえ…。
このヒトだけは、絶対敵に回したくねえな、ってね…」
だが、ラージャーラの琥珀の闇を仄照らす“蒼白の月”を見上げて聞いていた陀幽巴の反応は素っ気なかった。
「何を眠たいことを…
お前らしくもない。
それこそがまさしく“教軍超兵の根本的心得”というものではないか?
立場が逆なら…
だがまあ、無駄口も今度こそここまでだ!
では行くぞ、いざ戦場へ!!」
次の瞬間、人間には絶対に不可能な速度と跳躍力で、あたかも“緑の矢”の如く夜の海に飛び込んだ陀幽巴に間髪入れず臙脂の末弟が続き、レシャ大港のうら寂れた一隅にいつも通りの静けさがようやく戻ったのであった…。
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