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第二章 凶祭華同盟の虜囚
恋人は淫獣人第3号!?〈後編〉
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「──ッ!?」
これまでのストリキンの魔尾による犠牲者が大抵そうであったように、一瞬にして呼吸困難に陥った神野優彦──だがこれまでのケースと決定的に違ったのは、背後から〈飼い主〉にガッチリとホールドされてしまったことであろう!
「……ッッ!?」
むろん通常ならば襲撃者の土手っ腹に必殺の肘打ちをかましてやるところだが、更に力を込めてギリリと締め上げてくる謎の肉紐から両手を離せぬためにそれは不可能なのであった…。
そして卑劣なポルノショップ主人はそれをいいことに神野青年の黒いポロシャツを腋の辺りまでたくし上げ、逞しく発達した大胸筋を強い力を込めて掴んだのだ!
「──!?!?!?
◯↖☓△↘□∀∉∷≯∑≧÷∞ッ!!!」
「…ここまでのお膳立てを整えて、内気な私はようやく真実の告白を行うことができるッ…!!
神野優彦くん──鬼舞嵐太郎ことババイヴ=ゴドゥエヴンⅥ世はキミを愛しておるのだッッ!!!」
もしベルバスが耳にしたら泡を吹いて卒倒したであろう“淫魔教帝の愛の告白”であったが、違う意味で失神寸前の美青年の耳に果たして届いたかどうか。
「ああ…ようやくこの瞬間を迎えることができた──もうここに至っては、当初の目的(地球淫界化計画)などどうでもよいわ…とにかく、まずはキミと邂逅したあの夜から成し遂げると誓った行為を完遂させてもらうッ…!!」
あたかも熟した乳房を揉みしだくように執拗に優彦の胸板を捏ね回した鬼舞は、機械的反応として固く屹立する双の乳首を摘んで弄ぶ。
「…ああ、ホントは強く吸いしゃぶりたい…!
けれど、アナタを凶祭華同盟の正式なメンバーとして迎えるまでは涙を呑んでガマンするわ…!!
でも、この体勢からでも悦ばせてあげる手段は幾らでもあるのよ…♡」
──どうやら“運命の人”を手中に収めたことで完全に壊れた(本性を剥き出しにした?)らしいババイヴは、淀みない動作で優彦のベルトを外してストーンウォッシュのダメージジーンズを膝下までズリ下げると、現れたグレーのボクサーブリーフの中央部に右手を被せ、いやらしくさすりはじめる…。
「……」
その怪しげな手管に感じてしまったわけでもなかろうが、ニ、三度全身を痙攣させると同時に完全に失神してしまったのか優彦の頭部と両腕はだらりと垂れ下がり、それでも床に崩れ落ちていないのは鬼舞に抱き竦められているからでしかないらしかった。
「──この大バカモノめがッ、あれほど落としてはならぬときつく命じてあったというのに…!」
と無実の軍獣を罵ったババイヴは、優彦の男根と睾丸を愛おしげに握りしめると「ストリキン、尻尾を外せいッ!」と怒鳴った。
*
「──驚きましたな、あのババイヴがあろうことかルリアの恋人にあのような感情を抱いておったとは…!」
三日目となった飛翔基地滞在中の“紅の霊体戦士”エジュミンは、100✕180センチほどのスクリーンに超小型偵察機Ⅱ号から送信された映像に〈管理人〉である蛸ノ宮博士と共に見入りながら驚愕する。
「うむ、全く同感だ──されど私としては、ベルバスとは対照的にあやつが雷の聖使に何らのアクションも起こさなかったことでもしやと懸念せぬこともなかったのだが…!」
「おお、たしかに…!
私も鬼舞邸での初陣において階下の一室からババイヴが観戦しておったことはもちろん把握しておりましたが、よもや神野くんに懸想しておったとは想像の外でありました…」
「いやいや戦士エジュミンよ、それは私とて同様であるよ…。
しかしこのままではあの若者は完全にババイヴの所有物となってしまう──尤もそろそろ出撃した我が息子たちが悪の巣窟に到達する頃だが…。
とにかくこれ以上の心的ダメージを現在【ハイパーミネラル液】を満たした整躰槽内で養生に努めるルリア嬢に与えるわけにはいかん…何とか間に合ってくれればよいのだが…!」
サンダーベースに搭乗してからひたすら蛸ノ宮に対して恐縮しきりのエジュミンは、ここでまたもや悄然と頭を垂れることを余儀なくされたのだった。
「全く重ね重ねのご厚意に感謝の言葉もございません──こと地球防衛に関する限りドクターにはお世話になりっ放しで、それこそ穴があったら入りたいほどです…。
そもそもあの忌まわしき負極界人の暴虐に歯止めをかけるため、聖闘防霊団の“地球における代理人”である雷の聖使も博士の助力なくしては誕生させることは不可能であったばかりか、わたくしの使命であるTHUNDER⚡️ANGELS結成は遅々として進まず、更に加えて貴方が密かに準備されていた“人工戦士団”の出陣を仰ぐことになってしまうとは…全く、我が身の不甲斐なさに悲憤慷慨・切歯扼腕するしかない現状を何とお詫びしたら良いのか…!」
かくも消沈しきった同志を慰撫すべく、つるつるの青い触手を紅水晶を彷彿とさせる霊体の肩に乗せて神秘の生命体は言下に否定する。
「何を仰るか…あの憎き淫魔教帝に我が母星が打ち亡ぼされた時、貴君ら聖闘防霊団の救援がなければ完全に無力化されていた我ら十数万の【蒼頭星人】は完全に宇宙の孤児としてあてもなくさすらった果てに死滅するしかなかったのであるから、微力を尽くして報恩を為すのは当然の務めというものではないか…おおッ、見たまえッ!
遥かな天空から舞い降りた我が息子たちがあの呪わしいポルノショップの天井をブチ破って見参したッ!!
──頼むぞ、京龍丸&幻護郎ッッ!!!」
これまでのストリキンの魔尾による犠牲者が大抵そうであったように、一瞬にして呼吸困難に陥った神野優彦──だがこれまでのケースと決定的に違ったのは、背後から〈飼い主〉にガッチリとホールドされてしまったことであろう!
「……ッッ!?」
むろん通常ならば襲撃者の土手っ腹に必殺の肘打ちをかましてやるところだが、更に力を込めてギリリと締め上げてくる謎の肉紐から両手を離せぬためにそれは不可能なのであった…。
そして卑劣なポルノショップ主人はそれをいいことに神野青年の黒いポロシャツを腋の辺りまでたくし上げ、逞しく発達した大胸筋を強い力を込めて掴んだのだ!
「──!?!?!?
◯↖☓△↘□∀∉∷≯∑≧÷∞ッ!!!」
「…ここまでのお膳立てを整えて、内気な私はようやく真実の告白を行うことができるッ…!!
神野優彦くん──鬼舞嵐太郎ことババイヴ=ゴドゥエヴンⅥ世はキミを愛しておるのだッッ!!!」
もしベルバスが耳にしたら泡を吹いて卒倒したであろう“淫魔教帝の愛の告白”であったが、違う意味で失神寸前の美青年の耳に果たして届いたかどうか。
「ああ…ようやくこの瞬間を迎えることができた──もうここに至っては、当初の目的(地球淫界化計画)などどうでもよいわ…とにかく、まずはキミと邂逅したあの夜から成し遂げると誓った行為を完遂させてもらうッ…!!」
あたかも熟した乳房を揉みしだくように執拗に優彦の胸板を捏ね回した鬼舞は、機械的反応として固く屹立する双の乳首を摘んで弄ぶ。
「…ああ、ホントは強く吸いしゃぶりたい…!
けれど、アナタを凶祭華同盟の正式なメンバーとして迎えるまでは涙を呑んでガマンするわ…!!
でも、この体勢からでも悦ばせてあげる手段は幾らでもあるのよ…♡」
──どうやら“運命の人”を手中に収めたことで完全に壊れた(本性を剥き出しにした?)らしいババイヴは、淀みない動作で優彦のベルトを外してストーンウォッシュのダメージジーンズを膝下までズリ下げると、現れたグレーのボクサーブリーフの中央部に右手を被せ、いやらしくさすりはじめる…。
「……」
その怪しげな手管に感じてしまったわけでもなかろうが、ニ、三度全身を痙攣させると同時に完全に失神してしまったのか優彦の頭部と両腕はだらりと垂れ下がり、それでも床に崩れ落ちていないのは鬼舞に抱き竦められているからでしかないらしかった。
「──この大バカモノめがッ、あれほど落としてはならぬときつく命じてあったというのに…!」
と無実の軍獣を罵ったババイヴは、優彦の男根と睾丸を愛おしげに握りしめると「ストリキン、尻尾を外せいッ!」と怒鳴った。
*
「──驚きましたな、あのババイヴがあろうことかルリアの恋人にあのような感情を抱いておったとは…!」
三日目となった飛翔基地滞在中の“紅の霊体戦士”エジュミンは、100✕180センチほどのスクリーンに超小型偵察機Ⅱ号から送信された映像に〈管理人〉である蛸ノ宮博士と共に見入りながら驚愕する。
「うむ、全く同感だ──されど私としては、ベルバスとは対照的にあやつが雷の聖使に何らのアクションも起こさなかったことでもしやと懸念せぬこともなかったのだが…!」
「おお、たしかに…!
私も鬼舞邸での初陣において階下の一室からババイヴが観戦しておったことはもちろん把握しておりましたが、よもや神野くんに懸想しておったとは想像の外でありました…」
「いやいや戦士エジュミンよ、それは私とて同様であるよ…。
しかしこのままではあの若者は完全にババイヴの所有物となってしまう──尤もそろそろ出撃した我が息子たちが悪の巣窟に到達する頃だが…。
とにかくこれ以上の心的ダメージを現在【ハイパーミネラル液】を満たした整躰槽内で養生に努めるルリア嬢に与えるわけにはいかん…何とか間に合ってくれればよいのだが…!」
サンダーベースに搭乗してからひたすら蛸ノ宮に対して恐縮しきりのエジュミンは、ここでまたもや悄然と頭を垂れることを余儀なくされたのだった。
「全く重ね重ねのご厚意に感謝の言葉もございません──こと地球防衛に関する限りドクターにはお世話になりっ放しで、それこそ穴があったら入りたいほどです…。
そもそもあの忌まわしき負極界人の暴虐に歯止めをかけるため、聖闘防霊団の“地球における代理人”である雷の聖使も博士の助力なくしては誕生させることは不可能であったばかりか、わたくしの使命であるTHUNDER⚡️ANGELS結成は遅々として進まず、更に加えて貴方が密かに準備されていた“人工戦士団”の出陣を仰ぐことになってしまうとは…全く、我が身の不甲斐なさに悲憤慷慨・切歯扼腕するしかない現状を何とお詫びしたら良いのか…!」
かくも消沈しきった同志を慰撫すべく、つるつるの青い触手を紅水晶を彷彿とさせる霊体の肩に乗せて神秘の生命体は言下に否定する。
「何を仰るか…あの憎き淫魔教帝に我が母星が打ち亡ぼされた時、貴君ら聖闘防霊団の救援がなければ完全に無力化されていた我ら十数万の【蒼頭星人】は完全に宇宙の孤児としてあてもなくさすらった果てに死滅するしかなかったのであるから、微力を尽くして報恩を為すのは当然の務めというものではないか…おおッ、見たまえッ!
遥かな天空から舞い降りた我が息子たちがあの呪わしいポルノショップの天井をブチ破って見参したッ!!
──頼むぞ、京龍丸&幻護郎ッッ!!!」
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