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第三章 星渕特抜生VS魔強士族!
真紅の死神、砂漠の妖艶夢(前編)
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八重樫龍貴は夢の中で喘いでいた。
文字通り“夢の女”であったリオーヌにのしかかられ、彼女の奔放な性技に翻弄されて…。
もちろん、二人とも全裸である。
彼らが横たわるのは薄紅色の淡い光に満ちた広漠たる空間であるが、その大気は肌に優しく、しっとりと柔らかな質感の大地はいかなる高級寝台にも劣らぬであろう心地良さを提供してくれている…。
従って、龍貴は襲い来る快楽の大波にひたすら身を委ねることを赦されていた。
そしてその熾烈な願望に応えるかのように、腰まで届く艷やかな碧色の髪と瞳を煌めかせる妖美女は、恋人?の股間から硬く屹立する生命力の象徴のごとき男根に添えた右手を優しく上下させつつ、あたかも美しい軟体動物を彷彿とさせる細やかな動作で琥珀色に底光りする肌を舐め尽くしてゆく…。
「あ、ああッ…き、気持ちいいッ…!
されどリオーヌよ…もっと…もっと激しくこの躰を貪ってッ…!!
何故ならば、最愛のおまえに抱かれるのもこれが最後かもしれないのだから…!」
薄っすらと汗ばむ喉元をのけ反らせながらの激しい喘ぎの合間に迸ったこの哀願に、一旦白い美貌を上げたリオーヌは魔性の微笑を浮かべて舌舐めずりすると、「ええ、よろしいわ…他ならぬ愛しい貴方が望むのなら…」と頷いたのであるが、そこからの妖美女の責めは鬼気迫るものがあった。
まず両手を相手の発達した胸板に伸ばし、あたかも獣心剥き出しの牡が乳房を揉みしだくかのように荒々しく捏ね回すと、それだけで八重樫龍貴は身悶えしつつ上体をのけ反らせたが、その瞬間を見計らって碧色のマニキュアが煌めく左右の繊指は勃起した鴇色の乳首をそっと摘み、絶妙な力加減で弄り回すのだった。
「はあッ…ああああッ!
す、吸ってリオーヌッ、強くッ!!」
しかしながら素早く求めに応じた彼女が唇を押し付けたのは胸板ではなく、荒い呼吸に歪む口元であった!
「うっ、うぐッ…あ…ぐ…」
無遠慮に侵入してきた濡れた舌に自身のそれを強く吸われ、半ば呼吸を奪われた龍貴はいっそこのまま意識を失いたいと切望したが、再び股間に疾った電撃的な刺激がそれを妨げた!
──ッッ!!
口が塞がれているため発声による快感の表明は叶わなかったが、止めどない全身の痙攣が十分にそれを行為者に伝え、新たな力を得た彼女は最初のリクエスト通り左の乳首を含む。
「あッ、ああッ!!」
憚ることなく淫靡な音を立てて乳首を強く吸引しつつ、妖しく蠢く右手はいつしか性器から滑り落ち、膨らみきった双つの睾丸を弄んでいるではないか!?
『ああ、可愛いリオーヌ…私との“最後の一夜”を少しでも長く引き延ばそうと…!
──ああ、おまえに出逢えただけでもこの地獄砂漠に来てよかった…!!』
全ては霊薬屋から贖った、高額な代金と心魂をすり減らす苛烈な副作用と引き換えに性的願望に関する限りほぼ完璧な成就を約束する“超淫魔薬”【蛇息朧丸】による泡沫の幻影──されどこれ無くしては、傷心の八重樫龍貴はまず間違いなくこの辺境の地において発狂していたことであろう…。
ヤペン一家に身を寄せ、魔強具闇市をうろつくようになってすぐに昵懇となったメサモからこの凶薬の存在を知らされた流罪人は当初こそ若干の躊躇いはあったものの、もはや二度と組織の本流に戻れぬだろうとの諦観と、せめてもの野心の捌け口として本心では嫌悪の情を禁じ得ぬ筋金入りの幻覚剤中毒者である親分にいずれ取って代わるにはこの未知の領域においても多少の嗜みは必要であろうとの哀れな自己弁護によってついに使用に踏み切ったのであった…。
──目的は唯一つ、運命の邂逅以来、およそ六年にわたって一瞬も忘却することの叶わぬ“心の恋人”リオーヌ=オーマとの〈性交〉である!
年に一度、精霊都市の居城にて催される《大首領生誕祭》──そこには当地における魔強士族以外の綺羅星のごとき“獣民名士”が招待されるのであるが、政敵の排除や資金調達等、表の権力者を演ずるにあたっての生命線を銀魔星の巨大な力に全面的に依存してきたオーマ市長にとって、ゼモンへのご機嫌伺いは文字通りいかなる公務にも優先すべき最重要事案であったのである。
そしてその絢爛たる舞台の片隅にて末席を汚していた目下売り出し中の“真紅の死神”の孤独な瞳に、その麗姿をあたかも“天上の星”のごとく刻印したのが市長の傍を片時も離れぬ愛娘・リオーヌなのであった…!
文字通り“夢の女”であったリオーヌにのしかかられ、彼女の奔放な性技に翻弄されて…。
もちろん、二人とも全裸である。
彼らが横たわるのは薄紅色の淡い光に満ちた広漠たる空間であるが、その大気は肌に優しく、しっとりと柔らかな質感の大地はいかなる高級寝台にも劣らぬであろう心地良さを提供してくれている…。
従って、龍貴は襲い来る快楽の大波にひたすら身を委ねることを赦されていた。
そしてその熾烈な願望に応えるかのように、腰まで届く艷やかな碧色の髪と瞳を煌めかせる妖美女は、恋人?の股間から硬く屹立する生命力の象徴のごとき男根に添えた右手を優しく上下させつつ、あたかも美しい軟体動物を彷彿とさせる細やかな動作で琥珀色に底光りする肌を舐め尽くしてゆく…。
「あ、ああッ…き、気持ちいいッ…!
されどリオーヌよ…もっと…もっと激しくこの躰を貪ってッ…!!
何故ならば、最愛のおまえに抱かれるのもこれが最後かもしれないのだから…!」
薄っすらと汗ばむ喉元をのけ反らせながらの激しい喘ぎの合間に迸ったこの哀願に、一旦白い美貌を上げたリオーヌは魔性の微笑を浮かべて舌舐めずりすると、「ええ、よろしいわ…他ならぬ愛しい貴方が望むのなら…」と頷いたのであるが、そこからの妖美女の責めは鬼気迫るものがあった。
まず両手を相手の発達した胸板に伸ばし、あたかも獣心剥き出しの牡が乳房を揉みしだくかのように荒々しく捏ね回すと、それだけで八重樫龍貴は身悶えしつつ上体をのけ反らせたが、その瞬間を見計らって碧色のマニキュアが煌めく左右の繊指は勃起した鴇色の乳首をそっと摘み、絶妙な力加減で弄り回すのだった。
「はあッ…ああああッ!
す、吸ってリオーヌッ、強くッ!!」
しかしながら素早く求めに応じた彼女が唇を押し付けたのは胸板ではなく、荒い呼吸に歪む口元であった!
「うっ、うぐッ…あ…ぐ…」
無遠慮に侵入してきた濡れた舌に自身のそれを強く吸われ、半ば呼吸を奪われた龍貴はいっそこのまま意識を失いたいと切望したが、再び股間に疾った電撃的な刺激がそれを妨げた!
──ッッ!!
口が塞がれているため発声による快感の表明は叶わなかったが、止めどない全身の痙攣が十分にそれを行為者に伝え、新たな力を得た彼女は最初のリクエスト通り左の乳首を含む。
「あッ、ああッ!!」
憚ることなく淫靡な音を立てて乳首を強く吸引しつつ、妖しく蠢く右手はいつしか性器から滑り落ち、膨らみきった双つの睾丸を弄んでいるではないか!?
『ああ、可愛いリオーヌ…私との“最後の一夜”を少しでも長く引き延ばそうと…!
──ああ、おまえに出逢えただけでもこの地獄砂漠に来てよかった…!!』
全ては霊薬屋から贖った、高額な代金と心魂をすり減らす苛烈な副作用と引き換えに性的願望に関する限りほぼ完璧な成就を約束する“超淫魔薬”【蛇息朧丸】による泡沫の幻影──されどこれ無くしては、傷心の八重樫龍貴はまず間違いなくこの辺境の地において発狂していたことであろう…。
ヤペン一家に身を寄せ、魔強具闇市をうろつくようになってすぐに昵懇となったメサモからこの凶薬の存在を知らされた流罪人は当初こそ若干の躊躇いはあったものの、もはや二度と組織の本流に戻れぬだろうとの諦観と、せめてもの野心の捌け口として本心では嫌悪の情を禁じ得ぬ筋金入りの幻覚剤中毒者である親分にいずれ取って代わるにはこの未知の領域においても多少の嗜みは必要であろうとの哀れな自己弁護によってついに使用に踏み切ったのであった…。
──目的は唯一つ、運命の邂逅以来、およそ六年にわたって一瞬も忘却することの叶わぬ“心の恋人”リオーヌ=オーマとの〈性交〉である!
年に一度、精霊都市の居城にて催される《大首領生誕祭》──そこには当地における魔強士族以外の綺羅星のごとき“獣民名士”が招待されるのであるが、政敵の排除や資金調達等、表の権力者を演ずるにあたっての生命線を銀魔星の巨大な力に全面的に依存してきたオーマ市長にとって、ゼモンへのご機嫌伺いは文字通りいかなる公務にも優先すべき最重要事案であったのである。
そしてその絢爛たる舞台の片隅にて末席を汚していた目下売り出し中の“真紅の死神”の孤独な瞳に、その麗姿をあたかも“天上の星”のごとく刻印したのが市長の傍を片時も離れぬ愛娘・リオーヌなのであった…!
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