地方公務員の婚約破棄って信用失墜？

教員生活１年目

辞令交付式

200人ほどだろうか、規則正しく座り、正面を向いている

数日前からの徹夜で荷造りと引越しで眠い

後ろの方の座席で、1番端に座っていたのでうとうとしていたのは隣の人しか気づかないだろう

３０から４０代の女性だろうか

ふと周りを見渡すと、かなりの世代にまたがる

私のような大卒のペーペーはそんなにいないようだ。




私が着任したのは、桜ヶ丘中央高校
部活動が盛んで、県内でも強豪とされる部活動が多数！
というのも、１０年ほど前の話


近くの高校と統合した結果、倍率がどんどん急降下
挙げ句の果てに教師の体罰が発覚し、
今は部活動加入率は40%
偏差値は40をちょっと超える程度
だそうだ


頭が悪いからさぞかし荒れているのかと思ったが、
田舎ということもあってか、
生徒との距離は近く、
自然と寄ってくる生徒のために頑張ろうと思えた。

部活もハンドボール部の顧問ができた
ただ、部員が4人しかおらず、試合には出られない状態

教員の仕事は充実している、というより暇がないという方が適切だろう

教員の仕事は雑務が多い
１年目ということもあり、副担任となった
しかし、授業はもちろんのことだが、
所属している学年生徒の遅刻の指導、
進路指導で面接練習
部活は７時過ぎまで

と一息つく暇がない

公務員は定時に終わって、定時に帰るというイメージだったが
そんなことは教員になって3ヶ月一度もない

唯一の安らぎというのは正解かどうかはわからないが、
教員の１年目には初任者研修というものがあり、
この研修は、学校へ行かず、教育センターに初任者が集まり、
朝から５時ごろまで研修を受ける

辛いように聞こえるかもしれないが、
学校の業務に比べると全然楽勝であり、
なにより同期たちと研修を終えた後に、
愚痴を言いながら酒を飲むことが楽しかった

地元出身の同期が多かったが、
部外者の裕也を歓迎している者ばかりであり
裕也にとっても居心地の良いものだった。