90 / 99
第90話 油断しても仕方がない、空き缶なのだから
しおりを挟む
『いきなり空き缶が喋れば、トラウマになるほどのショックを受けて、当たり前だろうね。しかも、その空き缶がドMカンであれば、尚更だね』
「本当にそうならな!? 今この時に、ドMの要素はなかったカァアアン!」
先生を除く全員が、何かを思い出したような顔をしていた。そして、次の瞬間には大歓声をあげたのだった。
「蜜柑! 本当に帰ってこれたぞ!」
「うん! 本当に、私たちの世界なんだね!」
「よかったのぉ。だがしかし我は、まだ戻れておらぬカァン」
特に誰も、カンの呟きを気にする者はいなかった。
「静かにしろ! 何なんだ一体、全員が全員して大声で叫びやがって。それに、阿木! 高校生にもなって、おもちゃを持ってくるんじゃない! 没収だ!」
「おぅ! 喜んで!」
「居酒屋か!? 返事が良すぎるカァン!? 少しは躊躇って欲しいのカァアアアアン!?」
授業をしていた先生が、有無を言わさずカンを没収していき、カンは乱暴に背広の上着のポケットにしまわれたのだった。
「またポッケカァアァン……何も見えぬカァアン……」
そして、没収した先生の背広に入ったままカンは一日を過ごしたのだった。
その後、先生は空き缶の存在を忘れ、自分のアパートへと帰るのだった。
「はぁ、疲れたぁ。ったく、今日はなんだったんだ、あいつら」
背広の上着をハンガーにかけながら、先生は呆れたように呟いた。
「まぁ、異世界から帰って来たのだし。あれくらいはしょうがあるまいカァン」
「異世界ねぇ。何かそんな事、叫んどった……な?」
カーテンレールにハンガーを引っ掛けたところで、自然に聞こえた声に反応した先生だったが、直後に身体を硬直させていた。
「ほれ、上着のポケットの中カァン。もう、家なのだろう? そろそろ我を、外の世界に連れ出してほしいカァン」
「まぁ、確かに俺の家なんだが……AI内蔵なのか? やけに反応が、精巧でリアルだな」
先生は、多少訝しげながらも、上着のポケットからカンを取り出したのだった。
「へぇ、結構歪んでるのに、ちゃんと動くなんだな」
実は、上着のポケットに入れられている間に、カンは空き缶ボディを歪ませていた。
先生の上着の下の筋肉は、実は逞しく鍛えられていたおり、ポケットに入っていたカンにとっては、動くたびに圧がかかっていたのだった。
「歪みを直してほしいカァアン……」
わざとらしく弱々しい声で、自身の弱さをアピールし、カンは先生に何とかボディを直してもらおうと試みた。
「あぁ? まぁ、そうだな。俺の身体で潰したっぽいしなぁ」
罰が悪そうにしながら、先生はカンを掴んだ。
「ゆっくり! ゆっくり頼むぞ! 痛くしないで欲しいのカァアアアン!」
「気持ち悪い声出すんじゃねぇよ、玩具のくせに」
空き缶をゆっくり戻したところで、折り目は消えるわけもない。
「ゆっくり……ゆっくりだカァン……ぐききき……ペキャン!?」
『仕事から帰って来て疲れているのに、喘いで気持ち悪い喋る空き缶の凹みを直してくれてるなんて、何という聖人の如き対応なんだろう』
「ありがたやぁあ。しかし、イチカは本棚の角にでも、小指をぶつけてしまえカァン」
「生徒から没収したモノだしな。でかい凹みは直したが、付いた折り目は無理だな。明日、阿木の奴に謝るか」
没収したと言えど、生徒の私物を傷つけたことに、しっかり反省する先生。
「なんとも、出来た男だな。おぬし、名は何という?」
「何様だ、この空き缶は。って、おもちゃにイラついてもしょうがねぇか。俺の名前は、足木だ。お前も名前か何かあるのか? というか、商品名か」
足木は玩具相手に何してるのかと思いながら、カンをテーブルの上に乗せると、冷蔵庫にビールと摘みを取りに行くついで、カンに名を尋ねた。
「我は、カンという者だ。詳しくは、ボディの表示を見るがよい」
「空き缶のカンたぁ、何とも覚えやすい商品名だな。表示だぁ? 取説かなんか書いてあるのか?」
足木は、カンを手に取り、ボディの成分表示をまじまじと読んだ。
「色々と書いてあるが、どこのメーカーの製品か書いてないな」
「別に売り物ではないからの」
「非売品か? これだけ人間みたいな反応ができるAI搭載ってことは、結構高価なものなのか? あいつ、そんな物を学校にもってくるなよな、全く」
「ボディの値段という意味で言えば、元は110円カァン」
ひどく悲しそうに、カンは自身の値段を告げた。
『自分で言って悲しくなるなら、言わなきゃ良いのに』
「110円? 安い缶コーヒーみたいな値段だな」
「まさに、その通りなのカァン」
『勘が鋭い先生だね、缶だけに』
「やかましいカァン」
足木は、勝手に喋っているカンを無視しながら、カンのボディを隈無く調べた。
「今時は、そんな値段でここまでの品物が出来るとは、世の中変わったねぇ」
足木は、多少歪みが残る空き缶を眺めながらビールを飲み、不思議そうに呟いたのだった。
「ところで」
カンはこれまでと異なり、本人なりにドスの効いた声で、足木に声をかけた。
「どうした? そんな、子供が無理して凄んだような声出して」
「……お主、何者カァン」
足木の言葉が、カンのメンタルにダメージを与えるも、何とか耐えてそのままの雰囲気で問いかける。
「は? しがないアラサーの、独身貴族だが?」
「表面的なステータス的にはそうかもしれんが、何故そこまで高い魔力を持っておるのだ」
「……お前……ただの空き缶じゃないな」
部屋に走る緊張感は、足木が目の前の空き缶に警戒体勢をとったためだ。
「ふっ、我は……」
「まさか、奴らの式神か!? 魔力がクソほどにも感じなかったから、俺としたことが油断した!」
「奴ら? そして、クソほど感じぬくらい低い魔力で、本当に申し訳ないカァン……」
『それ以上は、メンタルダメージで体力ゼロになるよ? 空き缶の癖に、豆腐メンタルなんだから』
そして次の瞬間、足木の部屋が爆発したのだった。
「本当にそうならな!? 今この時に、ドMの要素はなかったカァアアン!」
先生を除く全員が、何かを思い出したような顔をしていた。そして、次の瞬間には大歓声をあげたのだった。
「蜜柑! 本当に帰ってこれたぞ!」
「うん! 本当に、私たちの世界なんだね!」
「よかったのぉ。だがしかし我は、まだ戻れておらぬカァン」
特に誰も、カンの呟きを気にする者はいなかった。
「静かにしろ! 何なんだ一体、全員が全員して大声で叫びやがって。それに、阿木! 高校生にもなって、おもちゃを持ってくるんじゃない! 没収だ!」
「おぅ! 喜んで!」
「居酒屋か!? 返事が良すぎるカァン!? 少しは躊躇って欲しいのカァアアアアン!?」
授業をしていた先生が、有無を言わさずカンを没収していき、カンは乱暴に背広の上着のポケットにしまわれたのだった。
「またポッケカァアァン……何も見えぬカァアン……」
そして、没収した先生の背広に入ったままカンは一日を過ごしたのだった。
その後、先生は空き缶の存在を忘れ、自分のアパートへと帰るのだった。
「はぁ、疲れたぁ。ったく、今日はなんだったんだ、あいつら」
背広の上着をハンガーにかけながら、先生は呆れたように呟いた。
「まぁ、異世界から帰って来たのだし。あれくらいはしょうがあるまいカァン」
「異世界ねぇ。何かそんな事、叫んどった……な?」
カーテンレールにハンガーを引っ掛けたところで、自然に聞こえた声に反応した先生だったが、直後に身体を硬直させていた。
「ほれ、上着のポケットの中カァン。もう、家なのだろう? そろそろ我を、外の世界に連れ出してほしいカァン」
「まぁ、確かに俺の家なんだが……AI内蔵なのか? やけに反応が、精巧でリアルだな」
先生は、多少訝しげながらも、上着のポケットからカンを取り出したのだった。
「へぇ、結構歪んでるのに、ちゃんと動くなんだな」
実は、上着のポケットに入れられている間に、カンは空き缶ボディを歪ませていた。
先生の上着の下の筋肉は、実は逞しく鍛えられていたおり、ポケットに入っていたカンにとっては、動くたびに圧がかかっていたのだった。
「歪みを直してほしいカァアン……」
わざとらしく弱々しい声で、自身の弱さをアピールし、カンは先生に何とかボディを直してもらおうと試みた。
「あぁ? まぁ、そうだな。俺の身体で潰したっぽいしなぁ」
罰が悪そうにしながら、先生はカンを掴んだ。
「ゆっくり! ゆっくり頼むぞ! 痛くしないで欲しいのカァアアアン!」
「気持ち悪い声出すんじゃねぇよ、玩具のくせに」
空き缶をゆっくり戻したところで、折り目は消えるわけもない。
「ゆっくり……ゆっくりだカァン……ぐききき……ペキャン!?」
『仕事から帰って来て疲れているのに、喘いで気持ち悪い喋る空き缶の凹みを直してくれてるなんて、何という聖人の如き対応なんだろう』
「ありがたやぁあ。しかし、イチカは本棚の角にでも、小指をぶつけてしまえカァン」
「生徒から没収したモノだしな。でかい凹みは直したが、付いた折り目は無理だな。明日、阿木の奴に謝るか」
没収したと言えど、生徒の私物を傷つけたことに、しっかり反省する先生。
「なんとも、出来た男だな。おぬし、名は何という?」
「何様だ、この空き缶は。って、おもちゃにイラついてもしょうがねぇか。俺の名前は、足木だ。お前も名前か何かあるのか? というか、商品名か」
足木は玩具相手に何してるのかと思いながら、カンをテーブルの上に乗せると、冷蔵庫にビールと摘みを取りに行くついで、カンに名を尋ねた。
「我は、カンという者だ。詳しくは、ボディの表示を見るがよい」
「空き缶のカンたぁ、何とも覚えやすい商品名だな。表示だぁ? 取説かなんか書いてあるのか?」
足木は、カンを手に取り、ボディの成分表示をまじまじと読んだ。
「色々と書いてあるが、どこのメーカーの製品か書いてないな」
「別に売り物ではないからの」
「非売品か? これだけ人間みたいな反応ができるAI搭載ってことは、結構高価なものなのか? あいつ、そんな物を学校にもってくるなよな、全く」
「ボディの値段という意味で言えば、元は110円カァン」
ひどく悲しそうに、カンは自身の値段を告げた。
『自分で言って悲しくなるなら、言わなきゃ良いのに』
「110円? 安い缶コーヒーみたいな値段だな」
「まさに、その通りなのカァン」
『勘が鋭い先生だね、缶だけに』
「やかましいカァン」
足木は、勝手に喋っているカンを無視しながら、カンのボディを隈無く調べた。
「今時は、そんな値段でここまでの品物が出来るとは、世の中変わったねぇ」
足木は、多少歪みが残る空き缶を眺めながらビールを飲み、不思議そうに呟いたのだった。
「ところで」
カンはこれまでと異なり、本人なりにドスの効いた声で、足木に声をかけた。
「どうした? そんな、子供が無理して凄んだような声出して」
「……お主、何者カァン」
足木の言葉が、カンのメンタルにダメージを与えるも、何とか耐えてそのままの雰囲気で問いかける。
「は? しがないアラサーの、独身貴族だが?」
「表面的なステータス的にはそうかもしれんが、何故そこまで高い魔力を持っておるのだ」
「……お前……ただの空き缶じゃないな」
部屋に走る緊張感は、足木が目の前の空き缶に警戒体勢をとったためだ。
「ふっ、我は……」
「まさか、奴らの式神か!? 魔力がクソほどにも感じなかったから、俺としたことが油断した!」
「奴ら? そして、クソほど感じぬくらい低い魔力で、本当に申し訳ないカァン……」
『それ以上は、メンタルダメージで体力ゼロになるよ? 空き缶の癖に、豆腐メンタルなんだから』
そして次の瞬間、足木の部屋が爆発したのだった。
0
お気に入りに追加
8
あなたにおすすめの小説
一振りの刃となって
なんてこった
ファンタジー
拙いですが概要は、人生に疲れちゃったおじさんが異世界でひどい目にあい人を辞めちゃった(他者から強制的に)お話しです。
人外物を書きたいなーと思って書きました。
物語とか書くのは初めてなので暖かい目で見てくれるとうれしいです。
更新は22:00を目安にしております。
一話一話短いですが楽しんでいただけたら幸いです。
♪イキイキさん ~インフィニットコメディー! ミラクルワールド!~ 〈初日 巳よっつの刻(10時30分頃)〉
神棚 望良(かみだな もちよし)
ファンタジー
「♪吾輩(わあがはあい~)は~~~~~~ ♪一丁前(いっちょおうまええ)の~~~~~~ ♪ネコさんなんだもの~~~~~~
♪吾輩(わあがはあい~)は~~~~~~ ♪一丁前(いっちょおうまええ)の~~~~~~ ♪ネコさんなんだもの~~~~~~
♪吾輩(わあがはあい~)は~~~~~~ ♪一丁前(いっちょおうまええ)の~~~~~~ ♪ネコさんなんだもの~~~~~~」
「みんな、みんな~~~!今日(こお~~~~~~んにち~~~~~~わあ~~~~~~!」
「もしくは~~~、もしくは~~~、今晩(こお~~~~~~んばん~~~~~~わあ~~~~~~!」
「吾輩の名前は~~~~~~、モッチ~~~~~~!さすらいの~~~、駆け出しの~~~、一丁前の~~~、ネコさんだよ~~~~~~!」
「これから~~~、吾輩の物語が始まるよ~~~~~~!みんな、みんな~~~、仲良くしてね~~~~~~!」
「♪吾輩(わあがはあい~)は~~~~~~ ♪一丁前(いっちょおうまええ)の~~~~~~ ♪ネコさんなんだもの~~~~~~
♪吾輩(わあがはあい~)は~~~~~~ ♪一丁前(いっちょおうまええ)の~~~~~~ ♪ネコさんなんだもの~~~~~~
♪吾輩(わあがはあい~)は~~~~~~ ♪一丁前(いっちょおうまええ)の~~~~~~ ♪ネコさんなんだもの~~~~~~」
転売屋(テンバイヤー)は相場スキルで財を成す
エルリア
ファンタジー
【祝!第17回ファンタジー小説大賞奨励賞受賞!】
転売屋(テンバイヤー)が異世界に飛ばされたらチートスキルを手にしていた!
元の世界では疎まれていても、こっちの世界なら問題なし。
相場スキルを駆使して目指せ夢のマイショップ!
ふとしたことで異世界に飛ばされた中年が、青年となってお金儲けに走ります。
お金は全てを解決する、それはどの世界においても同じ事。
金金金の主人公が、授かった相場スキルで私利私欲の為に稼ぎまくります。
House_Management.exe~異世界で魔改造し放題の最強の家を手に入れた話~
嵐山紙切
ファンタジー
House_Management.exeは家を増改築できるソフトです。
階の増築やキッチン、バス・トイレはもちろん、武器や塀も作ることができます。
レベルが上がるとダンジョンの作成や家の移転などもできるようになります。
ただし増改築には『創造ポイント』と呼ばれるポイントが必要になります。
ポイントは魔物などの死体から取れる魔石を変換することで得られます。
さあ、どんどん**を殺しましょう。
これは病んだ主人公が異世界に転移して魔王になるまでの物語
※カクヨム、ノベプラ、なろうでも実験的に連載中
テンプレな異世界を楽しんでね♪~元おっさんの異世界生活~【加筆修正版】
永倉伊織
ファンタジー
神の力によって異世界に転生した長倉真八(39歳)、転生した世界は彼のよく知る「異世界小説」のような世界だった。
転生した彼の身体は20歳の若者になったが、精神は何故か39歳のおっさんのままだった。
こうして元おっさんとして第2の人生を歩む事になった彼は異世界小説でよくある展開、いわゆるテンプレな出来事に巻き込まれながらも、出逢いや別れ、時には仲間とゆる~い冒険の旅に出たり
授かった能力を使いつつも普通に生きていこうとする、おっさんの物語である。
◇ ◇ ◇
本作は主人公が異世界で「生活」していく事がメインのお話しなので、派手な出来事は起こりません。
序盤は1話あたりの文字数が少なめですが
全体的には1話2000文字前後でサクッと読める内容を目指してます。
婚約破棄されなかった者たち
ましゅぺちーの
恋愛
とある学園にて、高位貴族の令息五人を虜にした一人の男爵令嬢がいた。
令息たちは全員が男爵令嬢に本気だったが、結局彼女が選んだのはその中で最も地位の高い第一王子だった。
第一王子は許嫁であった公爵令嬢との婚約を破棄し、男爵令嬢と結婚。
公爵令嬢は嫌がらせの罪を追及され修道院送りとなった。
一方、選ばれなかった四人は当然それぞれの婚約者と結婚することとなった。
その中の一人、侯爵令嬢のシェリルは早々に夫であるアーノルドから「愛することは無い」と宣言されてしまい……。
ヒロインがハッピーエンドを迎えたその後の話。
貴族家三男の成り上がりライフ 生まれてすぐに人外認定された少年は異世界を満喫する
美原風香
ファンタジー
「残念ながらあなたはお亡くなりになりました」
御山聖夜はトラックに轢かれそうになった少女を助け、代わりに死んでしまう。しかし、聖夜の心の内の一言を聴いた女神から気に入られ、多くの能力を貰って異世界へ転生した。
ーけれども、彼は知らなかった。数多の神から愛された彼は生まれた時点で人外の能力を持っていたことを。表では貴族として、裏では神々の使徒として、異世界のヒエラルキーを駆け上っていく!これは生まれてすぐに人外認定された少年の最強に無双していく、そんなお話。
✳︎不定期更新です。
21/12/17 1巻発売!
22/05/25 2巻発売!
コミカライズ決定!
20/11/19 HOTランキング1位
ありがとうございます!
私は魔法最強の《精霊巫女》でした。〜壮絶な虐めを受けてギルドをクビにされたので復讐します。今更「許してくれ」と言ってももう遅い〜
水垣するめ
ファンタジー
アイリ・ホストンは男爵令嬢だった。
しかし両親が死んで、ギルドで働くことになったアイリはギルド長のフィリップから毎日虐めを受けるようになった。
日に日に虐めは加速し、ギルドの職員までもアイリを虐め始めた。
それでも生活費を稼がなければなかったため屈辱に耐えながら働いてきたが、ある日フィリップから理不尽な難癖をつけられ突然ギルドをクビにされてしまう。
途方に暮れたアイリは冒険者となって生計を立てようとするが、Aランクの魔物に襲われた時に自分が《精霊巫女》と呼ばれる存在である事を精霊から教えられる。
しかも実はその精霊は最強の《四大精霊》の一角で、アイリは一夜にしてSランク冒険者となった。
そして自分をクビにしたギルドへ復讐することを計画する。
「許してくれ!」って、全部あなた達が私にしたことですよね? いまさら謝ってももう遅いです。
改訂版です。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる