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第五章 刀と竜
此処に居る
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「多少の凍結は、気にするな! 紅蓮外套の温度を上げておいた! ガンガン攻めろ!」
「わかったわ!」
「承知した!」
俺が氷雪竜を『挑発』で引きつけているうちに、二人が再度身体強化を自身に重ね掛けし、戦いに参戦してきた。
「グルゥアアアアア!」
氷雪竜は、その名の通り雪像で作った竜の上から、氷でコーティングしたような見た目だった。
「見た目が氷っぽく見えるが、これはどうだ! 『明鏡止水』『三重』『十指』『獄炎極球』『形状変化』『黒炎の大剣』『集線』『接続』『接続対象:ヤナビ』」
合計三十本の黒炎の大剣を、既に俺と接続済みのヤナビを集線にして、より俺の剣技を再現可能にしヤナビに操縦を任せる。
「二人とも、一旦離れろ! ヤナビ! 俺に合わせろ! 『狂喜乱舞』『十文字』!」
俺とヤナビの操る十五対の黒炎の大剣で、同時に氷雪竜に対して『十文字』を放った。
「グギャァアア!」
全弾命中していたが、氷のような表面はある程度削り取れたが、氷の下に見える雪像のような身体までは、刃が届いていない。
「ちっ! 火力不足か! ブレスが来るぞ! 避けろ!」
芯まで届いていないものの、やはり氷の部分を削られるのも痛みはあるらしく、怒りに任せたブレスを氷雪竜は四方八方向かって放った。
「ちょっと、大人しくしなさい! 『瞬きは命取り』!」
カヤミが暴れ狂う氷雪竜の頭の上に、一瞬で移動した。
「少し目を瞑っててもらえる? はぁあ!」
カヤミがそのまま、氷雪竜の目を一閃した。
「グギャァアア!?」
そして、地面に着地したカヤミが、すぐさまその場を離脱しようとするも、既に足元が氷雪竜の放った雪のブレスによる雪が積もっており、その雪で足が取られた。
「しまっ……」
その一瞬で、氷雪竜の尾がカヤミをなぎ払おうとした。
「させるかぁ!」
既に駆け出していたディアナが、尾とカヤミの間に割り込み尾を大剣で受け流す。
「おいたが過ぎる尻尾は、大人しくしておけ! 『乙女の逆恨み』!」
ディアナのカウンターにより、氷雪竜の尾に深い切り込みが入った。
「二人ともやるじゃないか! ヤナビ!ディアナの入れた切り込みを抉って、尾を切り落とせ!」
「了解です、マスター」
そして、切り込みが入った尾に三十本の黒炎の大剣が、一斉に斬りかかり尾を切り飛ばした。
「グルキャァアア!?」
「そろそろ、その氷を割ってカキ氷にしてやるよ!『集線』『解除』『黒炎の大剣』『収束』『形状変化』『竜殺しの黒炎剣』『接続』『接続対象:ヤナビ』!ヤナビ!同時に叩き割るぞぉ!『氷砕斬』!」
ヤナビの操る竜殺しの黒炎剣、更には俺が『烈風』と『涼風』による氷砕斬で、同時に氷雪竜に斬撃を叩きつけた。
そして、その斬撃により氷雪竜が悲痛な雄叫びをあげながら、表面の氷が轟音を立て崩れ落ちた。
「やったわね!」
「行ける!」
「お二人とも、見事なフラグを立ててくれますね」
「まぁ、言いたくなる気持ちは、よく分かるけどな」
俺が体表の氷を砕いた氷雪竜は、苦しそうに喘ぎながらも、ギラついた目を向けてきていた。
「グゥ……グガ……グルゥアアアアア!」
「ようやく、ここまで来たか」
三人で氷雪竜を追い込んだ結果、ディアナの兄貴が持ち帰らせた情報通りの現象が起きた。
「氷雪竜の氷の下にあった雪も、剥がれ始めたわ!」
「剥がれおちた氷雪が……これが兄様が伝えさせた氷雪竜の奥の手……」
「「「クキャァ……」」
巨大な氷雪竜の氷の体表の、その下を覆っていた雪の体表のも崩れ落ち、その剥がれおちた氷と雪の体表が融合し始めた。そして小型の氷雪竜が大量に生み出され、徐々に起き上がろうとしていた。
「さぁ、彼方さんかなり追い詰められてる感じだな。本体は、氷も雪の体表もなくなって、土気色の随分貧相な竜になったぞ?」
俺が笑いながらそう言うと、カヤミが若干強張った顔で、口を開いた。
「だけど、あれだけの数で来られたら……」
「まぁ、相手ばかりが、奥の手を持っている訳じゃないしな。こちらも本気を出せばいいだけだ」
俺がそう言うと、ディアナが不思議そうな顔をして尋ねてくる。
「本気だと? 割と既に本気なんだが?」
「ん? 二人はな。先ず俺は、『黒炎の肉体改造器具』と『黒炎の重石帯』を『解除』っと……おぉ、やっぱり大分楽だな」
「え? まさか……嘘でしょ?」
「は? 今まで、アレをつけたまま…….だったのか?」
「ん? 勿論、危機は好機だろ?」
「「うわぁ……」」
「マスター、流石にドン引きですよ?」
俺は、二人とヤナビをスルーして獄炎魔法で三十体の『黒炎の自動人形達』を作りだし、ヤナビを『集線』にして『接続』したのだが……
「其処までのクオリティを出す必要性を感じない上に、何故衣装がゴスロリ?」
ヤナビをかけた一体を始め、残り二十九体の全てが黒を基調とした、ゴスロリファッションのアイドル衣装に身を包んだ、アイドル集団と化していた。
「今回は獄炎でしたので、それに合わせてみました。マスター、嫌いじゃないくせにぃ」
「やかましいわ! はっ!?」
俺はふと背中に視線を感じて振り返ると、冷めた目を俺に向ける二人が居た。
「これってアレよね。ヤナのスキルなのよね?」
「わざわざ美しい少女に形を変えるとは……良い趣味だな」
「違う! ヤナビが勝手に!」
「全て私が、マスターの心の中にある欲望を、忠実に再現した結果です。嬉しいくせにぃ」
「「………」」
「やめろ! そんな蔑むような目をしながら、俺から離れるな!」
「そうですよ。そんな目を向けると、マスターが益々喜びますよ?」
「「……………」」
二人が一斉に俺から、目を逸らした。
「やめろぉおおおおお!」
「「「クキャァアア!」」」
そんな事をしている間に、全ての氷雪竜モドキ達がこちらに向かって飛んできていた。
「モドキは俺が全て相手をする! お前ら二人は、しっかりケジメをつけてこい!」
「えぇ……わかったわ」
「あぁ…….任せろ」
二人は、決意を固めた表情を氷雪竜の本体に向ける。
「忘れるな。お前達のそばには、常に俺がいる。楽しめ」
俺は不敵に嗤いかける。
「ふふふ、そうね」
「ふっ、そうだな」
二人がそう言うや否や、本体へと駆け出した。
「さぁ、やるか……『ガラクタのオモチャ共ぉ! 遊んでやるから、こっちこいやぁ!』」
氷雪竜との戦いは最終局面を迎える。
私は、今まさに兄の仇と言える相手を前にしていると言うのに、心は落ち着いていた。
もう一人の妹を見ても、同じ目をしていた。
きっと同じ気持ちなのだろう。
気負いことなく
臆することなく
引くことなく
自然と顔が嗤う
お節介で変な人で、優しく強いあの人の様に
兄に追いつきたかった
兄を追い越したかった
兄にそんな私を見ていて欲しかった
でも、それはもう叶わない
でも、私は兄の想いを引き継ぐことは出来る
そう、初めからそうすればよかったんだ
兄は言うかもしれない
そんな事はいいから、自由に生きなさいと
そしたら私は笑うだろう
兄の叶えたかった事
兄が成りたかった姿
それは、私も目指したものだったのだ
そう、私は思い出した
兄に追いつきたかったのは
兄を追い越したかったのは
その先に自分の夢があったからだ
兄と同じ夢を持っていた
ただそれだけだったのだ
「「そうだった」」
二人同時に声がでた。
お互いに顔を見合わせ笑った。
「おらぁ! こっちはもう終わるぞ! さっさと、やっちまえ! でないと、俺が横から掻っさらうぞ!」
彼が、私達を見ながら大声をだした。
「それは、困るわね」
「あぁ、それは困る」
そして、二人は自然に呼吸を合わせて最後の一撃を放つ。
「せぃやぁあああ! 『愛に堕ちる暗殺者』!」
「はぁああああ! 『乙女は夢を諦めない』!」
「グギャァアアアアア!」
氷雪竜の断末魔が大部屋に響き渡り、轟音を立てながら、氷雪竜は地面へと倒れ伏した。
そして、かつて二人の兄の死の元凶となった場所に、静寂が訪れた。
その場にへたり込む二人の妹に、男は近づき二人の頭を優しく撫でた。
何も言わずに、頭を撫でながら、男は待っていた。
二人の妹が泣き止むのを、優しく見守っていた。
かつて、二人の兄が妹をあやす時のように
ただただ黙って其処に居た
「わかったわ!」
「承知した!」
俺が氷雪竜を『挑発』で引きつけているうちに、二人が再度身体強化を自身に重ね掛けし、戦いに参戦してきた。
「グルゥアアアアア!」
氷雪竜は、その名の通り雪像で作った竜の上から、氷でコーティングしたような見た目だった。
「見た目が氷っぽく見えるが、これはどうだ! 『明鏡止水』『三重』『十指』『獄炎極球』『形状変化』『黒炎の大剣』『集線』『接続』『接続対象:ヤナビ』」
合計三十本の黒炎の大剣を、既に俺と接続済みのヤナビを集線にして、より俺の剣技を再現可能にしヤナビに操縦を任せる。
「二人とも、一旦離れろ! ヤナビ! 俺に合わせろ! 『狂喜乱舞』『十文字』!」
俺とヤナビの操る十五対の黒炎の大剣で、同時に氷雪竜に対して『十文字』を放った。
「グギャァアア!」
全弾命中していたが、氷のような表面はある程度削り取れたが、氷の下に見える雪像のような身体までは、刃が届いていない。
「ちっ! 火力不足か! ブレスが来るぞ! 避けろ!」
芯まで届いていないものの、やはり氷の部分を削られるのも痛みはあるらしく、怒りに任せたブレスを氷雪竜は四方八方向かって放った。
「ちょっと、大人しくしなさい! 『瞬きは命取り』!」
カヤミが暴れ狂う氷雪竜の頭の上に、一瞬で移動した。
「少し目を瞑っててもらえる? はぁあ!」
カヤミがそのまま、氷雪竜の目を一閃した。
「グギャァアア!?」
そして、地面に着地したカヤミが、すぐさまその場を離脱しようとするも、既に足元が氷雪竜の放った雪のブレスによる雪が積もっており、その雪で足が取られた。
「しまっ……」
その一瞬で、氷雪竜の尾がカヤミをなぎ払おうとした。
「させるかぁ!」
既に駆け出していたディアナが、尾とカヤミの間に割り込み尾を大剣で受け流す。
「おいたが過ぎる尻尾は、大人しくしておけ! 『乙女の逆恨み』!」
ディアナのカウンターにより、氷雪竜の尾に深い切り込みが入った。
「二人ともやるじゃないか! ヤナビ!ディアナの入れた切り込みを抉って、尾を切り落とせ!」
「了解です、マスター」
そして、切り込みが入った尾に三十本の黒炎の大剣が、一斉に斬りかかり尾を切り飛ばした。
「グルキャァアア!?」
「そろそろ、その氷を割ってカキ氷にしてやるよ!『集線』『解除』『黒炎の大剣』『収束』『形状変化』『竜殺しの黒炎剣』『接続』『接続対象:ヤナビ』!ヤナビ!同時に叩き割るぞぉ!『氷砕斬』!」
ヤナビの操る竜殺しの黒炎剣、更には俺が『烈風』と『涼風』による氷砕斬で、同時に氷雪竜に斬撃を叩きつけた。
そして、その斬撃により氷雪竜が悲痛な雄叫びをあげながら、表面の氷が轟音を立て崩れ落ちた。
「やったわね!」
「行ける!」
「お二人とも、見事なフラグを立ててくれますね」
「まぁ、言いたくなる気持ちは、よく分かるけどな」
俺が体表の氷を砕いた氷雪竜は、苦しそうに喘ぎながらも、ギラついた目を向けてきていた。
「グゥ……グガ……グルゥアアアアア!」
「ようやく、ここまで来たか」
三人で氷雪竜を追い込んだ結果、ディアナの兄貴が持ち帰らせた情報通りの現象が起きた。
「氷雪竜の氷の下にあった雪も、剥がれ始めたわ!」
「剥がれおちた氷雪が……これが兄様が伝えさせた氷雪竜の奥の手……」
「「「クキャァ……」」
巨大な氷雪竜の氷の体表の、その下を覆っていた雪の体表のも崩れ落ち、その剥がれおちた氷と雪の体表が融合し始めた。そして小型の氷雪竜が大量に生み出され、徐々に起き上がろうとしていた。
「さぁ、彼方さんかなり追い詰められてる感じだな。本体は、氷も雪の体表もなくなって、土気色の随分貧相な竜になったぞ?」
俺が笑いながらそう言うと、カヤミが若干強張った顔で、口を開いた。
「だけど、あれだけの数で来られたら……」
「まぁ、相手ばかりが、奥の手を持っている訳じゃないしな。こちらも本気を出せばいいだけだ」
俺がそう言うと、ディアナが不思議そうな顔をして尋ねてくる。
「本気だと? 割と既に本気なんだが?」
「ん? 二人はな。先ず俺は、『黒炎の肉体改造器具』と『黒炎の重石帯』を『解除』っと……おぉ、やっぱり大分楽だな」
「え? まさか……嘘でしょ?」
「は? 今まで、アレをつけたまま…….だったのか?」
「ん? 勿論、危機は好機だろ?」
「「うわぁ……」」
「マスター、流石にドン引きですよ?」
俺は、二人とヤナビをスルーして獄炎魔法で三十体の『黒炎の自動人形達』を作りだし、ヤナビを『集線』にして『接続』したのだが……
「其処までのクオリティを出す必要性を感じない上に、何故衣装がゴスロリ?」
ヤナビをかけた一体を始め、残り二十九体の全てが黒を基調とした、ゴスロリファッションのアイドル衣装に身を包んだ、アイドル集団と化していた。
「今回は獄炎でしたので、それに合わせてみました。マスター、嫌いじゃないくせにぃ」
「やかましいわ! はっ!?」
俺はふと背中に視線を感じて振り返ると、冷めた目を俺に向ける二人が居た。
「これってアレよね。ヤナのスキルなのよね?」
「わざわざ美しい少女に形を変えるとは……良い趣味だな」
「違う! ヤナビが勝手に!」
「全て私が、マスターの心の中にある欲望を、忠実に再現した結果です。嬉しいくせにぃ」
「「………」」
「やめろ! そんな蔑むような目をしながら、俺から離れるな!」
「そうですよ。そんな目を向けると、マスターが益々喜びますよ?」
「「……………」」
二人が一斉に俺から、目を逸らした。
「やめろぉおおおおお!」
「「「クキャァアア!」」」
そんな事をしている間に、全ての氷雪竜モドキ達がこちらに向かって飛んできていた。
「モドキは俺が全て相手をする! お前ら二人は、しっかりケジメをつけてこい!」
「えぇ……わかったわ」
「あぁ…….任せろ」
二人は、決意を固めた表情を氷雪竜の本体に向ける。
「忘れるな。お前達のそばには、常に俺がいる。楽しめ」
俺は不敵に嗤いかける。
「ふふふ、そうね」
「ふっ、そうだな」
二人がそう言うや否や、本体へと駆け出した。
「さぁ、やるか……『ガラクタのオモチャ共ぉ! 遊んでやるから、こっちこいやぁ!』」
氷雪竜との戦いは最終局面を迎える。
私は、今まさに兄の仇と言える相手を前にしていると言うのに、心は落ち着いていた。
もう一人の妹を見ても、同じ目をしていた。
きっと同じ気持ちなのだろう。
気負いことなく
臆することなく
引くことなく
自然と顔が嗤う
お節介で変な人で、優しく強いあの人の様に
兄に追いつきたかった
兄を追い越したかった
兄にそんな私を見ていて欲しかった
でも、それはもう叶わない
でも、私は兄の想いを引き継ぐことは出来る
そう、初めからそうすればよかったんだ
兄は言うかもしれない
そんな事はいいから、自由に生きなさいと
そしたら私は笑うだろう
兄の叶えたかった事
兄が成りたかった姿
それは、私も目指したものだったのだ
そう、私は思い出した
兄に追いつきたかったのは
兄を追い越したかったのは
その先に自分の夢があったからだ
兄と同じ夢を持っていた
ただそれだけだったのだ
「「そうだった」」
二人同時に声がでた。
お互いに顔を見合わせ笑った。
「おらぁ! こっちはもう終わるぞ! さっさと、やっちまえ! でないと、俺が横から掻っさらうぞ!」
彼が、私達を見ながら大声をだした。
「それは、困るわね」
「あぁ、それは困る」
そして、二人は自然に呼吸を合わせて最後の一撃を放つ。
「せぃやぁあああ! 『愛に堕ちる暗殺者』!」
「はぁああああ! 『乙女は夢を諦めない』!」
「グギャァアアアアア!」
氷雪竜の断末魔が大部屋に響き渡り、轟音を立てながら、氷雪竜は地面へと倒れ伏した。
そして、かつて二人の兄の死の元凶となった場所に、静寂が訪れた。
その場にへたり込む二人の妹に、男は近づき二人の頭を優しく撫でた。
何も言わずに、頭を撫でながら、男は待っていた。
二人の妹が泣き止むのを、優しく見守っていた。
かつて、二人の兄が妹をあやす時のように
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