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第二章 錬磨
厳しい世界
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「大丈夫ですか?」
セアラは俺を見ながら、心配そうに声をかけてくれた。流石に今の俺の状態を見ると、感情の揺れが少ないと言っても心配にはなるそうだ。
額に大粒の汗をかきながら、プルプルと身体を震わせ、青い顔をして時折「ぐおお」とか「ぐぎぎぎ」とか唸りながら、特盛りの食事とフードファイトしてる俺を心配してくれている。これで俺をスルーするなら、きっと俺は泣く。心配してくれてありがとう。
「だ……大丈夫だ……飯も上手いしな……全く問題……無いぞ……」
「私との食事がお辛ければ、ご一緒でなくてもよろしいですよ? エイダやアメノが勧めるのでご一緒させて頂いておりますが、ヤナ様に気を使って頂いているなら大丈夫です。ヤナ様も、食堂の方が気が楽でしょう」
「ん? 俺は全然大丈夫だぞ?……ぐぬぬ……こっちこそ見苦しくて……申し訳無いくらいだ」
行儀作法まで気を使う余裕は無いため、フォークで厚切りステーキ肉を指してそのままかぶりつく。フォレストベアの肉らしいが、とてもジューシーでありながらあまり脂っこく無い。ベアというくらいだから熊肉っぽいとのかと思いきや、魔物は一概に地球の生物と名前が似ていてもやはり存在として違う様だった。昼に食べたヘルホークという魔物肉は一見ササミのように見えるのに噛むとまるでモモ肉の様に肉汁が溢れ出し、それでいてササミと同じく高タンパク低カロリーという優れもの。こっちの世界の魔物のレベルの高さに戦慄した。
「それに聞きたいことも……あるしな」
「聞きたいこと……ですか? 私は余り戦いや魔物付いては分かりませんが」
「違う違う……この世界の事についてだ……単純に興味と……ここを出た後の参考にしたくて……な!」
食べたら柑橘系の果物のような味のする大根みたいな物にかぶりつきながら答える。一国の姫君との会食で全く持って無作法なんだが、誰も何も言わないし構わずそのまま話している。
「例えば……まずこの国の事とかな……どんな街があるのかとか……さ」
「そうですね……ここジャイノス王国は、この城を中心に東西南北を四大諸侯が其々治めております。昨日あったサーレイス大臣も、この四大諸侯の一人ですね。そして領内の町や村を四大諸侯である公爵の元で、伯爵等が治めています」
「やっぱり貴族ってのが……いるんだな……東西南北の地方は……其々どんな感じなんだ?」
「東は海と面しており豊富な海の魔物の脅威はありますが、その分豊富な海洋資源が取れる地です。北は山脈がありこちらで鉱石が採掘されるため、鍛冶職人が多く山脈の向こう側にはドワーフの国もあり、優れた武器や防具が手に入りやすい地です。南は世界樹が護る大森林に面しており、気候も温暖な為果実や野菜などが豊富に取れる地です。最後に西は、迷宮都市国家デキスとの交易地となっておりますので、最も冒険者や商人の多い地となっており、人族以外の人種も多く見られます」
「おぉ! やっぱり人以外の人種もいるんだな! エルフにドワーフか……獣人もいるのか?」
「はい、獣人もおります。ヤナ様の世界ではやはり人族しか人種はいないのですか?」
「そうだな……俺の世界にはこっちで言う人族しかいないな……だから他の人種という者にあってみたいな」
負けられない戦いも無事に勝利し、お茶を全力で持ち上げ啜りながらもう一つ気になっていたことを聞いてみた。
「奴隷も……いるのか?」
「おります。借金奴隷と犯罪奴隷にその他の理由で奴隷になった者の、大きく分けて三つの区別はありますが、ヤナ様の国ではやはり奴隷もいませんか? これまでの勇者様の中には、奴隷を解放しようと働きかけていた方もいらっしゃるとの記録もありますが」
「昔は俺のいた世界でも奴隷はいたぞ……今はいないとされているが、実際はどうなのかわからんが……少なくとも公にはいないと思う」
「奴隷の購入をお考えですか?」
「今のところ考えていないな……奴隷なぁ……無理やりキツイ仕事を報酬もなしに酷い扱いを受けていて、身も心もボロボロって感じで……奴隷商人とか胸糞悪くなるような嫌な奴なイメージがなんだよなぁ……実際奴隷を見たことないから完全なイメージなんだが……」
セアラは少し考えた後に口を開いた。
「この世界の奴隷になっている者には大きく分けて、犯罪を犯し奴隷に身を落とした者、借金を返せず奴隷に身を落とした者それ以外の理由で奴隷になった者です。報酬を得ることは基本無いのは、どの種類の奴隷でも同じですが、ヤナ様の思う扱いの酷い奴隷はおそらく犯罪奴隷と借金奴隷でしょう。ただ、その他の理由で奴隷になって居る者はそうでない場合が多いです」
「そう……なのか?」
「犯罪や借金による奴隷落ちではない奴隷は、普通奴隷と呼ばれます。どの様な者達が普通奴隷になるかというと、家族から身売りされた子供や人攫いにさらわれた者、身寄りのない孤児や魔物に親が殺された魔物被害の遺児などです。奴隷商人にもよりますが、その様な出自の奴隷を奴隷商人が購入する場合、教育や戦闘訓練を行い商品として扱われることが多くあります。それに昔の勇者様が奴隷の状況を良くしようと尽力された結果、奴隷に対しても不当な殺し、犯しは犯罪として定められました。発覚した場合は奴隷の主人は犯罪奴隷へと身を落とします」
昔の勇者は、奴隷が当たり前の世界のシステムとして定着している状態では、奴隷自体を解放し無くすことは出来ないと考えたのだろう。結果、少しでも奴隷になった者の待遇を良くしようと働きかけたと言ったところだろうか。
「働きによっては、主人から奴隷を解放される者もおります。その場合税金を納める必要が出てきますので、自分で生計を立てられる者に限りますが」
「ん? 奴隷は税金を納めなくても……いいのか?」
「奴隷は奴隷主の『所有物』である為、税金の対象外となります」
(待遇は改善しても奴隷は……『物』か……やっぱり地球より厳しい世界なんだな……)
「いつの間にか結構時間経っちゃったな……ご馳走様でした……それじゃぁまた明日……うぉいっしょおっと!」
「また明日。ごゆっくりおやすみ下さい」
気合を入れて椅子から立ち上がり、セアラに別れを告げ部屋を後にした。
「気をつけて行動しないと、犯罪や借金で奴隷落ちってのも考えられるのか……はぁ……」
奴隷の話を聞いて、この世界の命の軽さに少し落ち込みながら、寝る為にアメノ爺さんの部屋に入った。
「なんぞ浮かない顔をしとるのぉ。お仕置きでも受けたのかの?」
「お仕置きを受けてたら……スキル無視してきっとその場に倒れるわ……そうじゃなくて……この世界の奴隷の事をセアラに聞いてさ……この世界の命は軽いな……と」
「ふむ、なるほどのぉ。そうじゃ忘れとった、儂と話すのでも、そこにある書物を読むにしろ布団に横に寝ながらで良いぞ。倒れている時は、腕輪も指輪も効果が一旦止まりよるからの」
「なに!? マジだ……寝転んだら楽になった。どうなってんだこれ?」
「どちらもその装備に屈している間は、効果がでないのじゃよ。屈している、要は地に伏して倒れている時ということじゃ」
「寝転んでてもいいのかよ……まぁ確かに寝転んでないと戦えないし、実践だったら即死亡だよな。流石、豪傑殺しに、魔導師殺しの呪いの装備だな。敢えて効果が無い姿勢を作り、それが地面に倒れている間って性格歪みすぎだろ」
「じゃから明日も、鍛錬中にもう無理『諦めた』と地面に突っ伏して倒れれば楽になるぞい? ただそれだと装備は外せんから、そのまま過ごさんといけないがの、ふぉっふぉっふぉ」
「爺さん分かってていってるだろ….絶対諦めないからな。必ず爺さんの顔に一発ぶち込んでやる」
「その意気じゃよ」
そしてエイダさんが用意してくれていた魔物や薬草、回復薬等の図鑑を寝そべりながら読みつつ、やがて意識がなくなり眠りについた。
「……命の重さが軽い世界……のぉ。いざその時に、躊躇わなけば良いがのぉ」
こうして俺の一ヶ月間の鍛錬は始まり、初日の夜が更けていった。
セアラは俺を見ながら、心配そうに声をかけてくれた。流石に今の俺の状態を見ると、感情の揺れが少ないと言っても心配にはなるそうだ。
額に大粒の汗をかきながら、プルプルと身体を震わせ、青い顔をして時折「ぐおお」とか「ぐぎぎぎ」とか唸りながら、特盛りの食事とフードファイトしてる俺を心配してくれている。これで俺をスルーするなら、きっと俺は泣く。心配してくれてありがとう。
「だ……大丈夫だ……飯も上手いしな……全く問題……無いぞ……」
「私との食事がお辛ければ、ご一緒でなくてもよろしいですよ? エイダやアメノが勧めるのでご一緒させて頂いておりますが、ヤナ様に気を使って頂いているなら大丈夫です。ヤナ様も、食堂の方が気が楽でしょう」
「ん? 俺は全然大丈夫だぞ?……ぐぬぬ……こっちこそ見苦しくて……申し訳無いくらいだ」
行儀作法まで気を使う余裕は無いため、フォークで厚切りステーキ肉を指してそのままかぶりつく。フォレストベアの肉らしいが、とてもジューシーでありながらあまり脂っこく無い。ベアというくらいだから熊肉っぽいとのかと思いきや、魔物は一概に地球の生物と名前が似ていてもやはり存在として違う様だった。昼に食べたヘルホークという魔物肉は一見ササミのように見えるのに噛むとまるでモモ肉の様に肉汁が溢れ出し、それでいてササミと同じく高タンパク低カロリーという優れもの。こっちの世界の魔物のレベルの高さに戦慄した。
「それに聞きたいことも……あるしな」
「聞きたいこと……ですか? 私は余り戦いや魔物付いては分かりませんが」
「違う違う……この世界の事についてだ……単純に興味と……ここを出た後の参考にしたくて……な!」
食べたら柑橘系の果物のような味のする大根みたいな物にかぶりつきながら答える。一国の姫君との会食で全く持って無作法なんだが、誰も何も言わないし構わずそのまま話している。
「例えば……まずこの国の事とかな……どんな街があるのかとか……さ」
「そうですね……ここジャイノス王国は、この城を中心に東西南北を四大諸侯が其々治めております。昨日あったサーレイス大臣も、この四大諸侯の一人ですね。そして領内の町や村を四大諸侯である公爵の元で、伯爵等が治めています」
「やっぱり貴族ってのが……いるんだな……東西南北の地方は……其々どんな感じなんだ?」
「東は海と面しており豊富な海の魔物の脅威はありますが、その分豊富な海洋資源が取れる地です。北は山脈がありこちらで鉱石が採掘されるため、鍛冶職人が多く山脈の向こう側にはドワーフの国もあり、優れた武器や防具が手に入りやすい地です。南は世界樹が護る大森林に面しており、気候も温暖な為果実や野菜などが豊富に取れる地です。最後に西は、迷宮都市国家デキスとの交易地となっておりますので、最も冒険者や商人の多い地となっており、人族以外の人種も多く見られます」
「おぉ! やっぱり人以外の人種もいるんだな! エルフにドワーフか……獣人もいるのか?」
「はい、獣人もおります。ヤナ様の世界ではやはり人族しか人種はいないのですか?」
「そうだな……俺の世界にはこっちで言う人族しかいないな……だから他の人種という者にあってみたいな」
負けられない戦いも無事に勝利し、お茶を全力で持ち上げ啜りながらもう一つ気になっていたことを聞いてみた。
「奴隷も……いるのか?」
「おります。借金奴隷と犯罪奴隷にその他の理由で奴隷になった者の、大きく分けて三つの区別はありますが、ヤナ様の国ではやはり奴隷もいませんか? これまでの勇者様の中には、奴隷を解放しようと働きかけていた方もいらっしゃるとの記録もありますが」
「昔は俺のいた世界でも奴隷はいたぞ……今はいないとされているが、実際はどうなのかわからんが……少なくとも公にはいないと思う」
「奴隷の購入をお考えですか?」
「今のところ考えていないな……奴隷なぁ……無理やりキツイ仕事を報酬もなしに酷い扱いを受けていて、身も心もボロボロって感じで……奴隷商人とか胸糞悪くなるような嫌な奴なイメージがなんだよなぁ……実際奴隷を見たことないから完全なイメージなんだが……」
セアラは少し考えた後に口を開いた。
「この世界の奴隷になっている者には大きく分けて、犯罪を犯し奴隷に身を落とした者、借金を返せず奴隷に身を落とした者それ以外の理由で奴隷になった者です。報酬を得ることは基本無いのは、どの種類の奴隷でも同じですが、ヤナ様の思う扱いの酷い奴隷はおそらく犯罪奴隷と借金奴隷でしょう。ただ、その他の理由で奴隷になって居る者はそうでない場合が多いです」
「そう……なのか?」
「犯罪や借金による奴隷落ちではない奴隷は、普通奴隷と呼ばれます。どの様な者達が普通奴隷になるかというと、家族から身売りされた子供や人攫いにさらわれた者、身寄りのない孤児や魔物に親が殺された魔物被害の遺児などです。奴隷商人にもよりますが、その様な出自の奴隷を奴隷商人が購入する場合、教育や戦闘訓練を行い商品として扱われることが多くあります。それに昔の勇者様が奴隷の状況を良くしようと尽力された結果、奴隷に対しても不当な殺し、犯しは犯罪として定められました。発覚した場合は奴隷の主人は犯罪奴隷へと身を落とします」
昔の勇者は、奴隷が当たり前の世界のシステムとして定着している状態では、奴隷自体を解放し無くすことは出来ないと考えたのだろう。結果、少しでも奴隷になった者の待遇を良くしようと働きかけたと言ったところだろうか。
「働きによっては、主人から奴隷を解放される者もおります。その場合税金を納める必要が出てきますので、自分で生計を立てられる者に限りますが」
「ん? 奴隷は税金を納めなくても……いいのか?」
「奴隷は奴隷主の『所有物』である為、税金の対象外となります」
(待遇は改善しても奴隷は……『物』か……やっぱり地球より厳しい世界なんだな……)
「いつの間にか結構時間経っちゃったな……ご馳走様でした……それじゃぁまた明日……うぉいっしょおっと!」
「また明日。ごゆっくりおやすみ下さい」
気合を入れて椅子から立ち上がり、セアラに別れを告げ部屋を後にした。
「気をつけて行動しないと、犯罪や借金で奴隷落ちってのも考えられるのか……はぁ……」
奴隷の話を聞いて、この世界の命の軽さに少し落ち込みながら、寝る為にアメノ爺さんの部屋に入った。
「なんぞ浮かない顔をしとるのぉ。お仕置きでも受けたのかの?」
「お仕置きを受けてたら……スキル無視してきっとその場に倒れるわ……そうじゃなくて……この世界の奴隷の事をセアラに聞いてさ……この世界の命は軽いな……と」
「ふむ、なるほどのぉ。そうじゃ忘れとった、儂と話すのでも、そこにある書物を読むにしろ布団に横に寝ながらで良いぞ。倒れている時は、腕輪も指輪も効果が一旦止まりよるからの」
「なに!? マジだ……寝転んだら楽になった。どうなってんだこれ?」
「どちらもその装備に屈している間は、効果がでないのじゃよ。屈している、要は地に伏して倒れている時ということじゃ」
「寝転んでてもいいのかよ……まぁ確かに寝転んでないと戦えないし、実践だったら即死亡だよな。流石、豪傑殺しに、魔導師殺しの呪いの装備だな。敢えて効果が無い姿勢を作り、それが地面に倒れている間って性格歪みすぎだろ」
「じゃから明日も、鍛錬中にもう無理『諦めた』と地面に突っ伏して倒れれば楽になるぞい? ただそれだと装備は外せんから、そのまま過ごさんといけないがの、ふぉっふぉっふぉ」
「爺さん分かってていってるだろ….絶対諦めないからな。必ず爺さんの顔に一発ぶち込んでやる」
「その意気じゃよ」
そしてエイダさんが用意してくれていた魔物や薬草、回復薬等の図鑑を寝そべりながら読みつつ、やがて意識がなくなり眠りについた。
「……命の重さが軽い世界……のぉ。いざその時に、躊躇わなけば良いがのぉ」
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